マガジンのカバー画像

趣味ではじめる哲学研究

4
運営しているクリエイター

#在野研究

続・趣味ではじめる哲学研究~趣味で調べる哲学史③~

続・趣味ではじめる哲学研究~趣味で調べる哲学史③~

前回「続・趣味ではじめる哲学研究~趣味で調べる哲学史①~」、前々回「続・趣味ではじめる哲学研究~趣味で調べる哲学史②~」の続きです。

かいつまみ方その③:常にかいつまミストとしての意識を持つ ①②は、自分の専門とする哲学者からどう足場を広げていくか、あるいは自分の専門とする哲学者を読み解いていくための、哲学史の勉強の仕方が中心でした。しかし、ただ単純に哲学史の知識を身に着けたいという人もいると思

もっとみる
続・趣味ではじめる哲学研究~趣味で調べる哲学史②~

続・趣味ではじめる哲学研究~趣味で調べる哲学史②~

前回「続・趣味ではじめる哲学研究~趣味で調べる哲学史①~」の続きです。

・かいつまみ方その①のまとめ さて、これ以上は際限がないのでここまでにしておきます。先ほど読んだ『エチカ』第一部の冒頭、これだけでもかなり見えてくる景色が変わってくると思いませんか?確かに、「アリストテレスは存在を10のカテゴリーにわけて~」とか「デカルトの心身二元論は身体と精神を異なる実体として~」という説明はよく聞きます

もっとみる
続・趣味ではじめる哲学研究~趣味で調べる哲学史①~

続・趣味ではじめる哲学研究~趣味で調べる哲学史①~

 突然ですが、前回のノート「趣味ではじめる哲学研究」には矛盾があります。前に僕は次のように書きました。

一方で僕は「専門の哲学者を決めて、その人の著作の一部分のみをひたすら読み込む」という手法を推奨していました。

ここには大変な矛盾があります。「いきなり哲学しはじめることは不可能」と言っているのにも関わらず「いきなり哲学書の一部分だけ読み込め」と言っているのです。

なんだか自分で勝手に矛盾を

もっとみる
趣味ではじめる哲学研究

趣味ではじめる哲学研究

・前置き
 最近、色々な方とやりとりする中で、大学生や大学院生でない方々でも哲学に興味を持ち、勉強したいという方が意外に多いということを知りました。

 しかし一方で「どこからどう勉強したらいいのかわからない!」「何が書いてあるかわからーん!」という声も非常に多く耳にします。この記事で、そういう方たちのために「哲学とはどのように勉強するのか?」をテーマに僕の個人的な経験などから勉強法を提案してみま

もっとみる