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【ジャニーズ】ようやくメディアも言い始めた

 ジャニーズ事務所問題で、ジュリー社長が謝罪動画を出したことで、新聞のみならず、テレビもこれを報じ始めました。

 もちろん、あの謝罪動画はツッコミどころ満載で、あれで収束させるつもりだったのかもですが、そもそもタイミング遅っと思うところもあるし、これはジュリーさん、自らパンドラの箱を開けてしまったな、と思いました。まあなんせ、これからここがタブーにならなくなるので、そういう意味ではあの謝罪動画はツッコミどころがあってもなくても別に関係ないかなと思うわけです。

 嵐の櫻井翔さんがそのニュースを伝える時に「なかったかのようにすっと消えて、終わったら戻ってくる」とか微妙すぎることもありました。そんなら、ご自身が「直接的すぎるので、僕は発言を控えますね」と言えばよかったのではないかな、とも思いますが、櫻井さんは一方で、第三者委員会をジャニーズ内に設置せよ、という話もしっかりと主張されているようですし、いずれにせよ、何かしら動き始めた印象です。

 ここから先は、広告代理店でありテレビ局も、少しづつ忖度することが難しくなってくるはずです。例えばこんなことも、難しくなるはず。

 これまでは、こうだったわけです。

記事末尾には「本記事は、ビジネスパートナーであるジャニーズ事務所への配慮の観点から、博報堂広報室長の判断により一部表現を削除しています」と記されていた。

(2023年5月19日 J castニュースより)

 で、ビジネスパートナーに対し配慮ってのは、当然すると思うのです。僕だってします。が、「本件においてそういう配慮をするとか、いいんだっけ?」という声が、これからますます大きくなっていくわけです。広告代理店として、いくらビジネスパートナーとしても、少年に対する性加害を見てみぬふりをしてきた会社を野放しにし続けるっていいの?という声は高まっていきます。

 テレビ局もそうです。これまで、なかったことにしてきた。でもこの問題って、何十年も前から言われてきたことです。しかしながら、一方で、ジャニーズ事務所に歯向かったら、番組が作れない、というリスクが(リスク、というよりほぼ確定事項なんでしょうが)あり、目をつむらねばならなかった、ということなんだと思うのですよね。

 それ自体がイマイチすぎることなんですが、テレビ局って、バラエティを流す場所でもある一方で、報道機関としても大事な役割を負っているのですよね。少なくとも本人たちはそう思っているはず。

 それを、不確かな情報で芸能人のどうでもいいようなスキャンダルなどは追いかけて、また様々な「悪」に対して、「私たちはジャーナリストであります!」などとジャーナリズムごっごをしながら、

 やっぱりバラエティに出てくるタレントたちを失いたくないから、そういうところを攻め立てるのはやめようね、って、どんだけ口だけなんだよ、とか思うわけです。ジャーナリストでありません!と局として宣言するならまだわかるのですが。

 そういうことを国民としても、ガンガン動いていかねばならなかったでしょう。
心の奥底で、「私ジャニーズ好きだし」とか、「とはいえ仕事がほしい本人たちの責任も、、、」みたいに思う人もいたのかもしれない。それはわかりません。ただ、「テレビ局おかしいよね!」みたいな声はあまり上がらなかった。

 僕だってジャニーズのアイドルは好きです。活躍してほしいと思っています。が、それとこれは全然、話違うんだよな。

 で、そういうもろもろのことが、あのジュリー社長の話から、少しづつ出てくると思うのですよね。メディアごっこをしているテレビ局たちも、まわりに動き合わせながら(そういうのがジャーナリズムというのかは僕は知りませんが)、少しづつ変わっていくでしょう。

 ただ、いずれにせよジャニーさんは亡くなっていらっしゃるので、そういう意味では今後、本件で被害が拡大はしないのでしょうが、本件は日本全体が、ムラ社会の中で、正義よりもムラの理屈が優先されてしまった事例なんだと思います。世界の中でも後進国認定ですよね(こう書くと、世界がどう言おうがいいじゃないか、という方もいるかもですが、鎖国しているわけではないので、世界とのつながりで僕らは生きていくしかないわけで)。そこを意識する必要を私は強く感じました。

 いきなりではなくて千里の道も一歩から。それはやむなし。ひとつひとつこういう感覚を正していければよいですね。
                                                                         (Photo by Aflo 画像はイメージです)

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