見出し画像

一水空とは?(2021年4月23、オンラインイベントでリンヤンの話まとめ)

一水空とは何ですか?
気功?太極拳?マーシャルアーツ?体操?ヨガにも似ています。。
一水空はこれと全部関連しますが、
表面的な身体を動かすことを通して、裏側にある一つの考え方、観念としてお伝えしたいものだと思います。

皆さんと一緒にこの写真を見て行きましょう。まずどこに目がいくのですか?

画像1

たくさんの赤い果実と、緑色の葉っぱでしょう?

いまの社会では、短時間でたくさんの実を得ることを求めている傾向がありますね。
しかし、いくらたくさんの実と葉っぱを集めても、一本の大木になることではありません。
それらは、バラバラの溢れる情報や知識であって、どう生かすのか、どうつなげていくのかの能力は欠けていると思います。
いくらピース的な知識があっても、教養には結びつくことではないですね?

一水空を教えていて、よく聞かれる質問:
「何にいいの? 何に良いかわからないと、友達を誘えない。」
「ダイエット?ウェスト細くなる?腕細くなる?」
どうしても、「こうしたら→こうなる」のような短絡な効果を求める傾向は強い。
実は、「短い時間で効果が表れる」のも、ビジネスとしての宣伝文句にもなっています。

私達一水空の講師はこの質問に困っていました。
このように答えられます:軸を整える、深呼吸を沢山する、終わったら心が落ち着く。。
全部いまいちつかめなくて、だから何???というはてなマークになります。
実は、「こうしたら、こうなる」のような答えは、私達は知らないし、答えられません。

一水空で伝えたいのは、この樹でいうと、どの部分かをもう一度見てみよう。

画像2


地面に埋まれた、見えないもの。ここの部分があるからこそ、上の幹や、枝、そして実になることに繋がります。
一水空は、元となるものをしっかり作ろうとするのは大事としています。

しかし、この部分は無視されることが多くなってきているじゃないか?
毎日何かで忙しく追われる、社会はどんどん発展、進歩しているのに、なぜか忙しくなる一方です。
自分の呼吸、身体の声を聴くこともなく、一日24時間が終わってしまう。次の日も次のも、この悪循環の繰り返し。

今回のコロナで世界中の人々に考える機会になると思います。
スペインの世界で最も高い建物、サグラダファミリアの建設に携わる日本人建築家外尾悦郎(そとお・えつろう)の話ですが、
彼は現地の方々や「権威」がある方と一緒に仕事する環境のなかで、行き詰まったことは度々あります。
そのつどの解決方法として:「原点に戻る」。もう一度元から辿ってみると、必ず答えが現れて来ます。

この根っこが張っている写真に、私はメッセージを書きました。
目に見えるものだけではなく、もっと色んな要素で実になる、それは何ですか? 
雨、風、太陽、花粉、土、蜂、肥料、、、つまり、一つの生命体は果実になるために、色んな繋がりが必要ということです。
統合して、協力し合って、複雑な組み合わせによって、ようやく出来上がったものです。
これは、生命としての魅力で成り立ったものです。 
しっかりした原点、根っこ、足元さえあれば、例え一か所の実にならなくても、違う枝葉で根っこに戻れば、また芽を出すことができる。
そうすれば、一つの出発から、色んな可能性に結ぶ。お互いに関連し合う関係は、最も自然な関係です。

一水空は具体的にどのように行うのか?
三つのポイント:
型、息、こころ。

画像3

画像4

https://www.youtube.com/watch?v=8Are9dDbW24

100年前なら、このような練習の必要がないと思う。あの時の暮らしはよく身体を使っていたので。「腰を入れる」、「腹に据える」、「腹を決める」、「浮き腰」、「粘り腰」、立ち向かう、など、身体の感覚を鋭く使っていました。
しかし、時代が変わり、先人の知恵としての身体文化は現代でとても大きな意味があると思います。
私が受け継いだ尹氏八卦掌も、本来は宮廷の中で要人を守ったり、王族の間での修練として使っていましたが、
今において、人々の意識、見方、考え方、観念に活かせた方がよいではないかと、私は思います。

全世界でベストセラーになった『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』 、作者のユヴァル・ハラリは本の中で、
人類の誕生からここまで、さらにこれから面する様々な問題:人口爆発、人工知能、環境問題、温暖化、核の脅威、などなどを教えてくれましたが、
これらの問題をどう解決するのか、具体的な「これ」といた方法を提示していなかった。
しかし、本の最後で彼自身が毎日実践する不安解消の方法を紹介しました。なんと:身心一体の瞑想法。いまの自分をよく観察し、現実を受け入れる方法です。
自分と宇宙の真実を知っていれば、怖いものがないだといいます。

このように、実は世界のトップ企業でも瞑想やマインドフルネスを取り入れるところが多いようです。
しかし、やってみれば分かるように:身体を動かずにただただ意識を無になるのは、実際難しい。
同じコンセプトとして、一水空はもっと簡単な入り方として、私は皆さんにお勧めしたい。
なぜなら、簡単でゆっくり動く、雑念が入る余地がないから。
今日、講演をしてくださった島本先生のお話も証明されました:
先生は大変な痛みを緩和しようとして、座禅をトライしましたが、
なかなかうまくいきませんでした。そこで一水空のゆっくりした動きとイメージを思い出しながらやってみたら、いつの間にか、こころが落ち着いてきたようです。

なので、一水空は 太極拳か、体操か、気功かは重要ではない。
「これは何々です」、「これをすれば、こうなる」のような短絡的な考え方で、乱暴に結びつけないで頂きたい。
どういうものか?をやってみて、ご自分の身体とこころで感じ取ったもの最も確実だと思います。
ぜひ体験して、自らの身体の声を聴きながら、いまから自分のルーツ、身体の根と身体のふるさとを作ることから初めて見ては如何ですか?

この話の映像は、こちらです。 https://youtu.be/N29HU134c7o


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?