新しい合唱練習様式?no.5

【4、リモートコーラスの試み】
 神奈川県合唱連盟の主催のものに提出するために、初めて試みました。結論から言えば、案外簡単にできるので、興味はなくとも一度体験してみることをオススメします。リモートでもっとも面倒になってくるのは、編集作業です。いくつかやり方がありますが、私は今回はiPad一台で完結させました。(ただし、録音の際にはやり方にもよりますが、やはりマイクはあった方が望ましいです。) GarageBandというアプリで音声編集、iMovieというアプリで動画編集を行いました。使い始めると意外と感覚的に操作することができるため、難しいことはありませんでした。もちろんこだわり出せばキリのない世界です。しかし、こういう事態だからこそ、巡り合えた手法だとも言えるはずです。

ただし、これから積極的にこの試みを積み重ねたいという気持ちにはあまりなっていません。このあたりがモチベーションの分かれ道なのかもしれませんね。
でも、そこに正しいも間違いもないと思います。

さて、一口にリモート合唱といっても、その方法も多岐にわたります。代表的だと思う事例を挙げておきます。

《完全リモート型》
→個々人で録音して、それを別々のトラックとして編集する。テンポが合っていないと編集がすごく面倒になるため、予めテンポ設定などの共有が必要です。最近の定石としては、ガイドとなるピアノ伴奏や仮歌を先に収録しておき、それに合わせ歌う方法があります。
(仮歌は後から取り除くことができるため、最終的には仮歌の入っていないコーラスにすることが可能です。)
こちらは、より詳しい方のブログをご覧いただく方が良いでしょう。


《パート別録音型》
→どんなに仮歌やテンポ設定をしっかりしていても、やはり微妙にズレは生じます。そのため、完全リモートでもその微妙なズレを調整する必要があります。参加人数が多いければ多いほど、編集の労力を割かなければなりません。また、データ量も重くなるため、その分のデータ処理能力のあるPCが必要となります。
なので、少しでも録音のデータ量(トラック数)を減らすことでより簡単に編集できるようになるわけです。そこで、もしもパートごとでも集まることが可能なのであれば、パート単位で録音してみてはいかがでしょうか。
混声4部であれば、ピアノ加えても5トラックだけで済みます。


《先行録音に重ねる》
→これは、パートごととやり方が似ていますが、メンバーがそこそこどのパートも集まれるならば、まず集まれるメンバーで録音し、ひとつ演奏として完成させます。そこに、その日来れなかったメンバーのために、その日の録音を仮歌とし、そこに合わせて歌ってもらいます。そして、そのメンバーの録音を送ってもらい、編集者が微調整をします。
パートよりも、よりいつもの合唱活動に近づきます。ここまで来るとリモートを行う必要もないのかもしれません。しかし、普段遠方にいる、家庭の都合でどうしても参加できないなど、様々な理由で歌えない方も巻き込める手段になると思います。


※音声と動画は別のほうが便利
→音声編集と動画編集は、別々の方がやりやすいかもしれません。そもそも動画は非常に処理にも時間がかかるため、動画をリモート演奏として作成しようと思うと、これはなかなかの労力になります。

※機材について
→良い音で録ろうと思えば、やはりある程度機材は揃えるべきです。私も使ったのはiPad一台でしたが、集音のマイクは使用しました。広範囲の音が拾えるものです。広範囲用のものは、ちょっとした雑音も入ってしまうので、エアコンはできるだけ切っておくことをオススメします。夏はなかなか暑いのですが。
マイクも様々で、広範囲用もあれば、個人の声を録音するのに適したものまであります。広範囲は複数人の録音、指向性があるものは個人録音用というのがざっくりとした分け方かなと思います。


ここまで記したものは、ほんの一例です。まだまだ素晴らしい使い方があるのかもしれません。

また、極めようと思えばどこまでも極められます。編集ソフトやマイク、オーディオインターフェースなどなど、やはり機材も良くすればそれだけ良い音質で録ることが可能です。
全員がそこまでできずとも、どうにか簡単にできる取り組みとして参考にしていただけたら幸いです。

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