共感とは何だろう？

2023/10/23

共感は自分が相手の気持ちを察する能力だと思う。推測する能力。つまり自分が経験した感情に変換されてしまう。もし自分が経験していない気持ちだったら？それは共感することができない。そもそも完全に相手の気持ちを推測することなどできないのだ。

しかし、恩師や先輩のことを「すごい」と感じるのは、そういう「共感」を相手の挙動だけで推測してしまうことだ。これは「経験」もそうだが、しっかりと相手を見てきたからこそ培ってきた力なのだろう。

最近、シャーロックホームズなどミステリーに少し興味が出ている。そういう相手のわずかな動きや衣服、装飾など身なりから相手のことを分析し、仮説を立てるスキルに憧れを持つ。と言いながら、全く見ていない。新しいものや慣れていないものにチャレンジするときはしっかりとその時間を設けないと始まらない。

共感は自分の内省で終わるだけではない。その先の行動につなげることが大事だ。社会性の生物の一種である人間だからこそ発達した能力だろう。集団内で争わないように双方の関係性を保つ必要がある。対面なら、もし誤解があったらすぐ訂正できる。もしくは表情や身振り手振りなど非言語の側面で補完可能だろう。しかし、文面では、簡単に訂正できない。誤った考えが愚直に表れてしまう。ビジネスでは、そのように先読みして防衛線を張る必要もある。メールや打ち合わせでは、誤解を生じさせないよう、丁寧に説明する必要がある。だが、完結に。これがまた難しい。そのため、全ての情報を盛り込むのではなく、相手はこう思っているんだろうと推測し、相手にピンと刺さるメッセージにしなくてはならない。

これが難しいのだ。ビジネス---社会人として最も重要なスキルはこの推測し的確に伝える力なのかも知らない。