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痩せたのには、ワケがある


真剣に減量を目指す人への体験談

最近、8ヶ月で9キロの減量に成功した。

こう書くと、健康オタクのダイエッターか、持病があって止むに止まれず涙ぐましい減量を達成した実践者か何かに思われそうだが、そのどちらでもない。少なくとも、自分ではそう思っている。

基本bioとしては、性別は男性。年齢は、う〜ん、一応東京オリンピック直後に生まれた、とでも言っておく。身長は165センチで、減量前の体型は明らかな肥満ではないけれど、いわゆるポッチャリ型。体重は約68キロほどあったかと思う。BMI(体重と身長から計算される肥満度を測る体格指数)がギリギリ25未満で、あと少しで肥満の仲間入りというレベルである。

見た目や健康上の理由から減量を目指す人が大勢いる中、実践するのに意外に手こずっている人が結構多いのが現実ではないかと思う。これから書くことは、サプリメントや一定の食品だけを食べ続けるとか、お腹に巻くだけで痩せられるなどの奇抜でセンセーショナルな方法ではなく、減量の王道についての体験談を欲している人に、特に読んでいただければと思う。


有酸素運動を継続して続ける効果

私が8ヶ月で9キロの減量を達成した理由は大きく2つあるが、1つ目は有酸素運動を継続して行ったことである。これはほんとに月並みといえば月並みなのだが、減量のための王道はやはり「運動」だと思う。中でも、筋トレや無酸素運動以上に、ダイエットには欠かせない消費カロリーUPに有効な活動が有酸素運動である。(有酸素運動にはカロリー消費に勝る効果があるのだけれど、それはいつか話題にしようと思う。)

どうしても痩せたいと切実に思っていたわけでもないが、元来体を動かすことが嫌いなほうではなかったのと、去年のGW頃に息子がロードバイクを買い夏のレースに出ることが決まって以来、その練習に付き合う形で自分も一緒に自転車に乗り始めたのがエクササイズ(有酸素運動)を再開したそもそもの理由だった。

意外にしつこい性質で、やると決めたらほとんど休まずほぼ毎日有酸素運動を欠かさなかったが、やり始めは20分自転車に乗り続けるのもしんどく、坂道となると尚更足と肺が悲鳴を上げていたのが本音。でも2ヶ月目あたりから体がだんだん楽になり自然と走行距離も伸びていった。


ロードバイクのすすめ 

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自転車、特にロードバイク に同じ姿勢で一定時間乗り続けるためには、足の筋肉だけでなく手、腹筋、背筋など、様々な部位の身体能力が必要となる。また、心肺能力や体幹のトレーニングにもなる。水泳も全体運動に適したスポーツだと思うが、私はカナヅチなので自転車の方が性に合っている。他にも、ストレス解消に免疫力アップなど、言われている効果は多々ある。

ところで、一般に有酸素運動といえば、ウォーキング、ジョギング(或いはランニング)、自転車と相場が決まっているが、基本どれも屋外での運動となるため、雨天時のバックアップを考えることが、継続にはとても大事なことだと思う。

走ろうと思っていたら雨が降り出して走れないということはままあるが、ここで簡単にやめてしまっては、梅雨時などまともにエクササイズができず継続するのがおっくうになってやめてしまうことも考えられる。いったんやると決めたらある程度ストイックさも必要だろう。

私の場合、幸い自宅のベランダにウォークング用のマシンが置いてあり(これはもともと運動不足の嫁が使用するつもりで購入したものだったが)、雨天時などはそれを使って最低でも30分間は有酸素運動を行った。ペースが1分間に百二十歩なので、30分なら3,600歩、40分で4,800歩のウォーキングである。

運動強度はロードバイク の方が上なので、同じ30分でも消費するカロリーが少ないが、雨降りだからと言って全く運動しないのに比べたら減量効果としては雲泥の差がつくことになる。

いずれにしても、有酸素運動が減量のスタンダードメニューであることは間違いない。が、1日あたり30分程度の運動だけで減量効果を得るのは正直難しいと思う。その理由は、人は食べるからである。ご飯を食べずに運動だけしていれば当然目に見えて痩せるだろうが、食べないでいるなんて土台無理だし、第一体に悪い。

「体は食べたもので作られる。」よく聞く言葉だ。「病気は食べ物が作る」も一緒。健康や体に関して最も大切なことは、正しい食生活を実践することに他ならない。と言うわけで、前置きが長くなったが、私が痩せられた理由の2つ目は「食事」である。


「運動」より「食事内容の見直し」が大事

人は1日3回食事をし活動に必要なエネルギーを得ているが、年齢が上がれば上がるほど余計にカロリーを摂取してしまう。カロリーの出入りが全てを決定するわけではないが、基本原則として摂取カロリーが消費カロリーより大きければ体重は増えるのである。

減量を志す人にとって、痩せ始めのきっかけを得たい、つまり効果的な減量のスタートを切りたいのであれば、運動よりも、まずは適正なダイエット(食事管理)から始めるのがはるかに簡単だし、大事だ。どんなにハードな運動をしても正しくない食生活をしていては減量効果が得られないか、あまり効果が期待できないことになってしまう。

10キロ近く減量してこれまでの洋服がぶかぶかになった私を見て、何人かの友人は心配してくれて、「食事はちゃんとした方がいいよ。無理な食事制限はリバウンドするよ。」とアドバイスしてくれた。

あえて言うが、私は減量するために食事量の制限は一切していない。むしろ、食べたいものを食べたいだけ食べていると言っていい。一瞬混乱するかもしれないが、誤解を恐れず言うなら、変わったのは食事の「量」ではなく「内容」が変わったのである。

では、何がどう変わったのかを説明しよう。なお、これから述べることは、私がこの数ヶ月間にわたり実践してきたことに違いないと断言はできるが、かと言って、これが唯一無二の方法であると説得するつもりも毛頭ない。私は、医者や管理栄養士でもないし、フィットネスの専門家でもない。健康志向が強く、体と心の健康に人一倍関心があり、良いと思われることは試してみようとする実践家に過ぎない。私の体験をあくまで参考とし、自分でも試してみようと思うかどうかは読者の自由意志に委ねられているし、完全に自己責任でお願いしたい。


減量効果の高い食事

食事は快楽であり、ストレスを解消しリラックス効果が得られる、人間にとって最も重要な活動であると信じている。なので、減量効果さえ得られればあとはどうでも良いとは一切考えてなく、至福の時を与えてくれる食事こそが私が目指すものであり、これから体験として述べさせてもらう食事内容は、減量効果と快楽の両方を満たしてくれるものであることを、まずはお断りしたい。

玄米

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日本人の主食はお米であるが、一般的に米は「白米」を指すことが多い。私たちは、幼児、園児、児童、学生時代と、幼い時からごく自然に炊き上げた白い飯を食べさせられて大きくなってきたので、当たり前といえば当たり前である。

が、私はここ数ヶ月白米をほとんど食べなくなった。外食時やある種の会合の時など、どうしても白米を食べざるを得ない場合もあるが、自宅では食べなくなった。で、代わりに食べるようになっのが、玄米、発芽玄米、胚芽米と言った、いわゆる色のついたご飯である。

これらは、米はコメでも白米とは似て異なるものである。まず、白米にはない糠(ぬか)と胚芽がそのまま残されている。そのために、圧力釜や玄米炊きのできる炊飯器でないと硬くて食べにくいかもしれない。玄米は食物繊維、ミネラル、ビタミンが豊富なので白米に比べると栄養価が高く健康食品である一方、繊維を含む分消化しにくく、そのことが玄米嫌いや離れの一因だとも言われている。

だが、白米では味わえないコメ本来の味わいが楽しめるし、消化対策としては、よく噛んで食べることで解決できるだろう。なお、100%玄米ではなく発芽玄米や胚芽米、或いは白米を混ぜるなどすれば、日本人好みのもちもち感の残った炊き上がりになり、違和感はだいぶ解消されると思う。

さらに、個人的に着目しているのは、玄米が持つ有害物質を体内から排泄してくれる抗有害成分機能である。玄米はデトックス効果が高いのだ。ところで、玄米に黒ゴマを振りかけて食べるのは、有害物質の排泄時に体内のカルシウムが使われることからカルシウム不足が起きないように補うためと言われている。


全粒粉パン

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昔からパンやパスタが好きだった。物心がついてから40代まではピザ、スパゲティ、菓子パンなどを好んでよく食べていた。確かに美味しい。でも、太るのである。

GI値という言葉を聞いたことがあるだろうか。グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後血糖値の上昇度を示す指数のことである。GI値が高い食品を食べると血糖値が急上昇(血糖値スパイク)が起こると言われている。

ちなみに、血糖値が急激に上がるとなぜ悪いのか、についてはここでは触れない。しかし、血糖値は、太る、太らないや健康、不健康に密接に関係している上、私が「正しい食事」の必要性を訴える根本的理由のひとつなので、可能であれば後日取り上げたいと考えている。

話を戻そう。

パン、パスタ、うどん、など一般的に日本人が好きな小麦粉でできたこれらの食材は残念なことにGI値が非常に高いので、過剰摂取するとほぼ太ってしまう。それで、白米に続き、私は小麦粉を原料とするこれらの粉モノも一切口にしなくなった。

代わりに食べるようになったのが「全粒粉パン」。ちなみに、全粒粉も紛れもなく小麦だが、玄米と一緒で精製していない小麦なので、胚乳と一緒に表皮(ブラン)と胚芽も含まれていて、食物繊維、鉄分、ビタミンが豊富な健康食品に変身する。

全粒粉100%のパンはそれこそ味わいと食感に優れていて美味しいのだが、抵抗がある方は通常の小麦粉と半々で焼いても全然良いと思う。少なくとも真っ白な精製パンに比べれば断然おすすめである。

どこで手に入れたらいいんだ、という声が上がりそうだが、残念ながら全粒粉で焼いたパンを扱っているパン屋はまだまだ少数だと思う。(ヨーロッパなどでは普通に売られているらしいが、、、)なので、私はホームベーカリーで自家製造している。そんなに難しくもなく、コストがそんなにかかるわけではないので、試してみてはどうだろうか。


蕎麦

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蕎麦粉100%の蕎麦を茹でて食べるのは本当に美味しい。茹で汁(蕎麦湯)もまた美味しい。麺類は太るとさっき書いたが、蕎麦だけは例外。神様は減量や健康志向の強い麺好きに蕎麦という選択肢を残してくれたのだ。

刻み葱に海苔、そしてわさびで食べる蕎麦は本当に美味しい。しかも、ダイエットにも優しいし健康食でもある。そんなことを書いているうちにも早速蕎麦が食べたくなる。


野菜

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野菜が体に良いということはたいてい誰でも知っている。また、野菜好きが多い反面、野菜嫌いの人も少なからずいる。しかし、結論から言うと、やはり野菜は健康に良い食品である、と同時に減量を目指している人にとっても積極的に取り入れたい食材と言える。

無論、野菜には残留農薬の問題とかもあって完全無欠の食材ではないかもしれないが、それを補って余りあるほどの様々な効果が野菜にはあるのも事実だ。そう思うのは、科学的なエビデンスが示されているからだが、ここではそのことについて深く触れない。

野菜の種類は実に豊富で、季節によって出回る野菜も数多くある。日本は比較的野菜の値段が高いと言われているので野菜好きには少々難かもしれないが、微量栄養素と呼ばれる、体にとって非常に有用かつ必須な物質の多くが野菜から摂取できるのである。そう聞けばこれを食べないてはないのではないか。

野菜は好みの食べ方で楽しんだらいいと思う。生野菜、煮野菜、蒸し野菜、など。中でも、特におすすめしたいのが緑黄色野菜と言われる群の野菜。我が家では、ブロッコリー、カリフラワー、レタス、ニンジン、トマト、など積極的に食べるようにしている。

野菜を1日にどれくらい食べたらいいかについて、国は350g/日を推奨している。これは直径15センチ〜20センチほどの平皿に盛った野菜が大体70〜80gほどなので、1日に4皿から5皿ということになる。どうだろうか、みなさんはそれくらい食べているだろうか。


ナッツ

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ナッツ類は好きで日常的によく食べるほうだ。冷蔵庫には、アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ、などのナッツの袋が欠かさず入っている。よく、ナッツはカロリーが高いので食べすぎると太るというのを聞いたことがあるが、少なくとも私に関しては、ナッツによって体重が増えたという“エビデンス”は今のところない。

ナッツを食べたら太る、太らないと言った二者択一的な議論はあまり意味がないと思う。むしろ、ナッツを含む食事全体のバランスや量、運動との兼ね合いに体重の増減は影響されるし、もっと専門的にいうなら体内の代謝そのものに関わる話になる。なので、ここでは、単純に「ナッツって体にいいのか〜」ぐらいの軽いノリで聞いていただけたらと思う。

減量中、食間にお腹が空いてストレスが溜まるなんてことが時々あると思うが、そういった時甘いお菓子やパンを食べるのではなく、ナッツをひとつまみ食べる習慣を身に付けるのは決して悪いことではない。その際は、ナッツはぜひ新鮮なものを選んで欲しいのと、塩やその他の味付けされたものよりはシンプルな素焼きタイプがおすすめである。


オリーブオイル

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私が実践する体に良い食べ物の最後はオリーブオイルだ。しかも、エキストラバージンオイル100%をおすすめする。スーパーの棚にはいろいろなメーカーの商品が並んでいてどれを買ったら良いか迷うと思うが、お気に入りの外装デザインやお手頃な値段など、まずははじめの1本を手にとって見たらどうだろう。

オリーブオイルは、サラダにドレッシング代わりにかけたり、パンに浸す、パンを焼く時に材料として入れる、炒め物をする時にサラダ油の代わりに使うなど、いろいろな方法で食べているがどれも美味しい。酸化にも強くオレイン酸を多く含んでいて、地中海沿岸が発祥の地であり健康的なダイエットとして知られる地中海式ダイエットの根幹を成す食材である。ちなみに、さっきのナッツと一緒で、油を食べると太るといった固定観念を持つ方もいるかもしれないが、個人的にはむしろ逆の効果の方が強いように思う。

玄米、全粒粉パン、蕎麦、野菜、ナッツ、オリーブオイル、と私が常食にし、体に良いと信じている食品をご紹介したが、一つでも興味を持った食品があればお試しになるといいと思う。


太りやすい食べ物

次に、これまでとは反対に、太りやすい食べ物として私がほとんど口にしなくなった食材をご紹介する。

(ほとんど食べなくなったもの)
白米
食パン
菓子パン
惣菜パン
ハンバーガー
ピザ
ホットドッグ
ラーメン
うどん
アイスクリーム
ケーキ
ドーナツ

上のリストを見ると、ほとんどが一般的に子供から大人まで好んで食べているものだと思う。書ききれないが、他にも私から見て避けた方がいいと思う食品があるし、ここでは飲料については一切触れていない。(飲み物については、別の機会にぜひ記事を書きたいと思う。)


たっぷり食べても太らない食事

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運動をしているんだけどなかなか痩せられないという悩みを持っている方が少なくないと思う。先ほどの繰り返しになるが、運動だけで痩せるのはたかが知れているし、仮に痩せても食生活を見直さなければリバウンドする可能性が非常に高いと思う。

白米に代えて玄米や発芽玄米を美味しいと感じられるか。ピザやスパゲティをやめて(或いは控えて)全粒粉で焼いたパンや生地を手に取れるか。食物繊維とビタミンをたっぷり含んだ野菜を日常的に食べることができるか。

私に関して言えば、痩せるためにそういった食べ物を無理して食べているのではなく、心から美味しいと感じているし、満足するほどたっぷりと食べている。食事を減らして無理なダイエットをするのではなく、食事の内容を見直し、体に良いものをたっぷり食べるダイエットである。


終わりに

今回取り上げた食品は、日頃私が実際に、しかも好きなだけ食べているものばかりである。いつもお腹いっぱい食べているが、それでいてリバウンドする気配はない。だから、安心して食べている。

食べるという行為は人間の活動の中で最も大切なものだと思う。食べるもので人間は健康にも病気にもなるのである。しかも何を食べるか決定する権利を持っているのは私たち自身である。


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