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クオリティよりもリアルタイムが大事だった日。『プロレスリング・ノア』横浜大会

2020年1月10・11日と横浜ラジアントホールで『プロレスリング・ノア』のジュニアヘビー級の闘い、 『GLOBAL Jr LEAGUE 2020』が開幕しました。

広報チームはこのシリーズも、Youtubeでの事前予想番組や、Twitterを使った優勝予想アンケートを実施したりと、様々な取り組みを行いました。

その結果、開幕戦となった横浜大会2連戦も多くのお客様にご来場頂きました。どうもありがとうございました。

そんな中、この2日間で新たな試みを一つ行ってみました。

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何かいつもと違う事をしたい!!

これまで、『プロレスリング・ノア』の大会ではYoutubeを使った生配信を行っていました。業務用のカメラを2台入れ、一定以上のクオリティのものを配信。今回の横浜大会では会場の規模、そして1月4・5日の大きなイベントから間もないことあって特に生配信の予定はなく、通常通りSNSを使い当日の模様を実況するつもりでした。

しかしこの2日間は『GLOBAL Jr LEAGUE 2020』開幕戦ということもあり、広報チームとしては「何かいつもと違うことをしたい」「お客様が楽しんでくれてインパクトのあるものはないだだろうか?」そんな事をずっと考えていました。

しかしなかなかいい案が出ず、当日を迎えてしまいました。

スマホで試合をライブ配信してみよう!

準備中に重い返していたのは、ここ最近ノアのトーク番組をスマホ1台で配信していたこと。そこで新たな取り組みを思いつきました。

その時、SNS担当のOさん(武藤敬司ファン)とこんなやり取りをしました。

Oさん「ディック東郷VS覇王の戦い、みんなに見てもらいたいですよね」
花澤「そうだよね。スマートフォンと三脚はあるから生配信やってみる?」
Oさん「え、スマホでですか?面白そうだしやってみましょうよ!」
花澤「でも画質もあまり良くないし、通信環境も怖いんだよね。」
Oさん「そうなんですね。でも見たいです。ではファンの皆さんに聞いてみたらどうでしょう?」
花澤「確かに。よし!誰か一人でもやってほしいという声があったらやってみようか!クオリティ怖いけど!」

ということで、公式アカウントから突如こんなツイートを投下。

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みんな、即リプしてくれる!

呟いた直後に多くのファンの皆様からリプライがあったので、ライブ配信決行!となりました。

その結果リアルタイムでは300人以上の方が、アーカイブを含めるとなんと9,000人以上の方が視聴してくれました。

まさかここまで反応があるとは思っていませんでした。

翌日はリングサイドから撮影してライブ配信!

ライブ配信後、Twitterでファンの皆様の反応を見てみると「嬉しかった」「またやってほしい!」などの声が多く、私達も嬉しくなりました。これならば明日もやろうと、翌11日も決行することにしました。

前日(10日)は三脚を置いて固定カメラからの撮影だったので、今度はリングサイドからの撮影にチャレンジしてみました!

私自身が撮影していたのですが、場外乱闘や軽量級ならではの空中戦もあるので、めちゃくちゃ怖かったです(笑)。

リング下からの撮影はとても臨場感があって、まるでセコンドから見ているような感覚でした。

この後もう1試合ぐらい配信しようと思い、セミファイナルの試合もスマホでライブ配信しました。その配信の最中に、私はこんなことを考えていました。

映像のクオリティ対して否定的な意見が少ない

私はこれまで、映像の制作ディレクターや、デザインの仕事を経験してきました。もちろん自分で作る事もあるので、「クオリティの低いものは出したくない」という思いがずっとありました。

今回のスマホ配信では画質が悪く、これまで行ってきたYoutubeでのライブ配信と比較するとクオリティはかなり落ちるものでした。

しかし、ファンの皆様のコメントを見ていると、ほとんどクオリティに対してのコメントがありません。それよりもリアルタイムで放送し、みんなでワイワイコメントしている、いわゆる前向きなコメントほうが圧倒的に多かったのです。

ライブ配信を延長!メインイベントとバックステージまで突入!

皆様のコメントを見ていて、予定通りであればセミファイナルで配信終了の予定でした。

しかし、「こんなに喜んでもらえるならもっと見てもらいたい!」と思い、すぐに確認を取りメインイベントもライブ配信しました。

そしてメインイベント終了後、GHCヘビー級チャンピオンの潮崎豪(しおざきごう)選手がリング上でマイクを持った為、すぐさまカメラを持ってリングサイドへ。

タッグパートナーである中嶋勝彦選手がカメラ目線をくれた時、お客様と同じように、ニヤッとしていました。

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その後マイクも終了し、選手は退場したのですが、私もテンションがあがっていた為、バックステージにあるインタビューエリアまで突入しました。

これにはスタッフや報道陣も驚いていましたが、いっちゃえ!という完全なアドリブで行いました(笑)。

この時の皆様の反応がとても嬉しかったです。

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クオリティも大事だけど、優先するのはユーザーの気持ち

今回のライブ配信で感じたことは、クオリティに固執してはいけないということでした。

もちろんクオリティが高いことに越したことはありません。
ですが、クオリティに囚われてしまうと、ファンの皆様の要望を見落としてしまう事があります。
きっとそこにこだわっていたら、このライブ配信は実現しなかったでしょう。

ユーザーにとって、そして私達にとってどれが一番ベストな状態か?を主軸に考え行動していこうと思った2日間でした。

余談ですが、今回のスマホ配信をみてた友人から「あれはプロレス版『カメラを止めるな!』でしたよ!」と言われました。

恐れ多いですが、モチベーションが更に上がりました。

プロレスリング・ノア公式サイト
https://www.noah.co.jp/