見出し画像

修行時代のお話

アスレティックトレーナーとして活動しているコンディショニングセラピストの早坂と申します。
さて、今回のテーマは修行についてです。
スポーツマッサージと呼ばれる業界では、大元が数えるほどで派生していった経緯があります。
そもそも、スポーツトレーナーと言われる業界はまだまだ新しい職業で、まだ約40年くらいしか経っておりません。ですので、まだまだ現役で働いている先輩方がいらっしゃいます。
そのはしりが『子守スポーツマッサージ』という有名な新宿に本社のある治療院があります。
子守勝さんという方が1950年に巨人軍で活動し始めてから弟子などを増やし一時代のスポーツをサポートする一代勢力となっておりました。
その、子守スポーツマッサージから独立した師匠に弟子入りしました!

丁稚奉公システム

まず、修行をする事に決まった際、院長(師匠)からは、飯だけは食わしてやる!というスタイルではじまりました笑!
今現代では考えられないと思いますが、、、
掃除洗濯、先輩の昼食、夜食の料理などもこなし、見学と電話番、練習、雑用などなど、多岐に渡りました!
しかし、この経験により、院の運営の様々な仕事を覚え、社会人としてのマナーや生活力?などを学びました!
とにかく初めてのことだらけ。

丁稚奉公良かったこと

まず、掃除から様々の事を学びました。
ただ綺麗にするのではなく、効率や順番に至るまで工夫をしながら行うことの大切さを教わりました。トイレ掃除ではまずは便器の中の掃除を洗剤とブラシで行います。その後、綺麗なところから拭き掃除をし始め、徐々に汚いところへ。そうすると使い捨てのペーパーを無駄なく一回で使い切れます。また、汚いところは徹底的に見えないところまで手を突っ込んで拭き上げる。特に便座の裏などは汚くなりがちなので、1日に何度もチェックして掃除をしていました。
また、掃除機をかけるにしても、コードをどこに配置すればすべてのエリアに近いところまで掃除機が伸びるか。物あげとくものや、よくゴミが溜まりそうなところなど常にチェックして行います。大切なのが掃除機のヘッドをガチャガチャ壁や物に当てないこと。物を大切にして丁寧に仕事をする。
僕には色々と各分野に師匠と呼べる方がいらっしゃるのですが、その中で整体の師匠に言われた事があります。

『日常生活で治療の良し悪しがでる。掃除など細かい事をしっかりできない奴は治療もしっかりできるはずがない』

頭に稲妻が走ったかの様に衝撃を感じました。
早く適当にやればいいと思っていた(これは論外だが。。。)
学生時代の掃除というものから、接客の掃除とはなんたるや。
使ってくれる人が気持ちよく使える様に、汚い場所と思われない様に。
考えて掃除する様になりました。
それと同時に、この日常の一つ一つが治療に結び繋がり、治療の時も丁寧にしっかりと患者さんの体を診るということに繋がるという点でこれ以上の言葉はないと思いました。
また、洗濯をして乾燥機にかけて畳む。畳み方などが決まっていたり、なぜそう畳むのかなど様々な学びもありました。それと同時に母親の有り難みや偉大さがわかる日々でした。

料理から学ぶ事いと多し!

先ほども述べましたが、先輩たちのお昼ご飯と夕食を作ることも新人の仕事でした。珍しく、キッチンのついた治療院でしたので、昼時と終了まぎわの治療院は良い匂いをさせておりましたww
あら、今日は生姜焼きね?とかカレーの匂い!など患者さんたちも楽しんで?くれていました(本当?)
さて、学びというところですが、まず、先輩方に何を食べたい気分ですか?という所から始まり、言われた料理から食材などを調べ、決められた予算内でスーパーに買い出しに行き、下準備をしながらも接客を済ませ、電話対応などしながら料理を作る。
また、作る時間に関しても、しっかりと間に合わせたり、早く作りすぎてもいけない。この辺のコントロールがとても難しい。しかし、これを3ヶ月も続けていると、自分の得意不得意、先輩たちの好みなどもわかってきますし、効率は良くなっていきます。
この中で、手順がかなり重要です。
料理は結構同時進行で行わなければならない作業も多く、さらに、フライパンやコンロの火口の数によって火にかけれる物のタイミングなども間違えられませんし、頭の中で色々と考えながら動かなくてはいけませんよね。
治療に関しても、全身の評価と局所の評価、それぞれの治療と治療効果を検証を同時並行でPDCAを回していかなくてはなりません。
料理の出来にも、味の良し悪しや、出来の良さ悪さ、見た目の良さ悪さ。
治療にも通じますね。
治療の効果の良し悪し、痛い気持ちいい、治療の見ためが良いか悪いか。

時間に対しての対価を考える様になった

丁稚奉公でのもう一つの特徴的なシステムに、歩合制でその日の現金払い。
経験年数や実力で割合が変わっていくのですが、基本的には自分が働いたら働いた分だけもらえるシステムです。
そのため、どうやったらリピートしてもらえるか、次回も自分に予約を入れてくれるか。そのためにはどうしなくてはいけないか、を考える事になり良かったです。
その時間の中でできることやできないこと、時間のマネジメントをすること。お金の使い方に関しても。。。

スポーツマッサージの修行について

『見て覚えて、見て盗め!』

ある程度流れをまず教わるのですが、基本見ることが重要となります。
師匠や先輩方が評価から治療をする流れをひたすら見学させて頂き、質問をして空いた時間に練習をさせて頂いていました。
この1時間の治療を集中して見る!という事がいかに大変か(笑)
何度か落ちそうになりましたが。。。
問診→評価→治療(スポーツマッサージ、ストレッチ、鍼または灸)→再確認
この見ることをひたすらやる事で自分の中に落とし込み、真似をして、再現性を出すという部分でトライ&エラーをできた事が財産となっております。
どうやって力を入れているのか、どの方向か、どの強さか、どの深さか、どういう身体の使い方か、指や手のどこに意識をしているか。
考えて、師匠や先輩に聞いて、実際に行ってもらったり、自分がやって違うところを指摘してもらったり。この繰り返しが大切だと思います。

百聞は一見にしかず
百見は一考にしかず
百考は一行にしかず
百行は一果にしかず

漢書・趙充国伝 『百聞不如一見』

百回聞くだけでは一回見る事には敵わない、見るだけでなく考えなくてはならない、考えてるだけで行動に移せなくてはならない、行動だけでなく、成果を出さなきてはならない。
スポーツマッサージも鍼灸も同じですね。

スポーツマッサージの基礎 極意 『軽擦』

スポーツマッサージの基礎は1に軽擦2に軽擦!
といわれるほどに、一日中自分の大腿部から膝を摩(さす)っていました。
これを何千、何万と行っていくと、手汗などでベトベトになってしまう人も、自然とさらさらっと軽擦ができる様になります。
さらに、ポイントは手のひら全体をピッタリと密着させて、様々な曲線に柔らかく間ができない様に軽擦する事が大切です。
治療家になる第一歩で大切な初歩なので今後動画などで共有いたします。
また、当初は皮膚の表面だけを行っていましたが、最近気づいた事ですが、軽擦にも3層くらいに分けて行う事で、評価にもなるし治療にもなります。
1層は表皮を、2層は皮膚と筋膜の間の結合組織もしくは筋膜そのもの、3層は筋膜と筋肉の滑走性をみるという様に分けて考えられる様になりました。(このルールは軽擦のみ、マッサージはもっと深い場所ですので)

丁稚奉公悪いと思う事

やはり、お金という対価に対して仕事をするという概念が生じるため、患者さんを囲ってしまったり、妙な足の引っ張り合いが発生する事があります。
また、修行時代は固定給ではないのでお金に苦労することもあります。
新しい知識を得ようとしてもそれに対して投資できなかったり、セミナーに参加できなかったり。。。
先輩から奢ってもらってきた分、先輩になった時に後輩にお金を出させない様にしていたので、、、
正直お金は貯まりませんでした(笑)

まとめると

今の時代はこの様な丁稚奉公で、何がなんでも技術を手に入れて成り上がってやる!という方は少ないかもしれません。
現に何人も辞めていく人がいました。
しかし僕には何かを犠牲にして何かを得たい!というモチベーションがあったので、お金じゃない!技術とコネだ!(笑)『等価交換』だ!
と思っておりました。(そのころ流行っていた漫画ですww)
同じ時間の中で良い物を得ようとするならば質を上げていかなくてはならないですし。
ただ、今の時代、同じ様な事もお金を出せば得られる経験もありますし、お金を出してでも得られない経験もあるでしょう。
いろいろな選択肢の中で、自分がどうなりたいか。

聞いて、見て、考えて、行動して、成果をだしていきましょう!


よろしければサポートお待ちしております!記事を書くための資料や取材費などに使わせて頂きます!