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企業研究者になって「経営のことも分かる研究者になるぞ!」と思って読んだ本たち

土曜日は本のことを書いてみる。ということで、昔のことを思い出してみます。
企業研究者になると、やはり、自分が開発したものを製品にして世の中に出したい、あわよくば世界のデファクトスタンダードとか取ってスポットライトを浴びたい、とか、思ったりするものです・・・ですよね(;^_^A

そのためには、開発のことだけではなくそれを製品にする際の障壁、市場のこと、知っておかないと、ということで、いろいろ手に取ってみたわけです。

ということで、思い出せたところを紹介。



1. エリヤフ・ゴールドラット『ザ・ゴール』

初っ端はマーケットの前、生産現場の話。バリューチェーン、制約理論と言われるものです。要はボトルネックを見つけましょう、という。
開発したものをいざ量産するとなったとき、どこのプロセスを重点的に見ないと商品出ないな、というのをしっかり押さえて、事業も見える研究者に・・・みたいな意図だったと思います。多分。
私は最初分厚い本をサラッと見た後、薄い本で内容把握しましたが、今はマンガもあるみたい。
マンガ以上の内容も知りたいな、となったときのために、こっちも貼ります。


2. ジェフリー・ムーア『キャズム理論』

開発したものを製造ラインに乗せようとすると、いろいろ問題が生じます。
スケールが大きくなると技術的に難しいところや、品質保証の問題もあるのですが・・・
最初の難問は
「製造の人に開発品を認めてもらって採用してもらう」
です。今までいろいろやって使いこなしてきたものを「新しいものに替えたい」ですからね・・・そりゃあ、いろいろ言ってきます。1ミスも許されなかったりします。
・・・という話は置いといて、先進的な開発品を受け入れてもらうには?ということで読んだのがこの本。市場では「キャズム」ですが、研究開発の世界でちょっと近い概念として「死の谷」というのがあります。キャズムは越えられなくてもニッチに受け入れられてますが、死の谷は越えられないと死にますからね・・・研究開発、怖い・・・
ではなくて、受け入れられるには、受け入れ先のことを理解して、そこに解を提示できないといけない、ということで読みました。
私が最終的に読んだのは下のこれ。中古しかないみたいですが貼っときます。これをシリーズでずらっと持って勉強しました。


3. クレイトン・クリステンセン イノベーション2部作

イノベーションやってる人は読んどけ、的な本。「イノベーションのジレンマ」「破壊的イノベーション」といったキャッチーな言葉を生み出しまくった方です。勝っている事業で新たにモノを生み出すときの課題、逆に後発で新規参入するときの考え方、どっちの立場から読んでも示唆に富みます・・・これを読んで実践しようとしても簡単にひっくり返らないのが世の中なのですが。
以前は2部作でしたが今は3部作みたいなのでもう一つ貼っときます。


4. チャン・キム、レネ・モボルニュ『ブルー・オーシャン戦略』

確か著者のお二方は大学の師弟コンビ・・・という小話は置いといて、競争の激しいレッド・オーシャンから少し視点を外して、競争の少ない、自分たちがコントロールできる、ブルー・オーシャンで闘いましょう、という、まるで合気道の精神みたい?な本です。これ、決まると格好いいんだろうな~、と思いながら、血みどろのレッド・オーシャンで他社と開発競争してたのはいい思い出。いつも特許でやり合ってたFのSさんとか、元気かな?
マンガもあります。私がすごくお世話になった中野さんの本、3冊もありました。これだけでも、日本でブルー・オーシャン戦略、すごく人気なの、伝わるかな?


5. マイケル・ポーター 競争戦略

今日の最後。やっぱり競合他社のことも考えとかないとね、ということで。マイケル・ポーターさん自身もいいのですが、流行った楠木先生の方を。そして中野さんの本、こっちもありました。一時期、10冊くらい本棚に並べてたな・・・


また思い出してみます。

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