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今更ですがアパレル産業はコロナにどう向き合うのか?

5月になり決算発表が各社出ておりますが、当社も先日の決算発表を経て各メディアさんから色々記事が出ております。
当社だけで無くアパレル産業自体が変化を今求められており、厳しい状況には変わりないのですが、現在社内では4月より役員体制変更や組織変更もありスピードを持ってそれぞれが復活に向かって進んでいます。

Newspicksでコメントしたら諸処反響があったのでこちらにも転載加筆しておきますのでお読みいただけたらと思います。またTwitterやNewspicksでも決算に対してユナイテッドアローズに対して温かく「応援している」等のコメントを沢山いただきとても嬉しいです。

日本のアパレル産業の市場規模は12兆円あったものが9兆円になりおそらくコロナで7〜8兆円まで落ち込んでいる右肩下がり産業となってしまいました

ファッション産業は消費者を置いていく事によって憧れを作り上げ需要を喚起してデベロッパーの出店に乗っかって大きくなって来ました。どこのショッピングセンターに行ってもファッションの無いSCは無いと思います。

また日本では小売業はデジタル化にとても遅れてしまっており現在それを一生懸命取り戻そうとしています。小売業のデジタル化は大きく分けて二つあり一つはバリューチェーンのデジタル化(主に企画〜製造〜物流)による生産効率とデリバリー精度の向上。もう一つは顧客とのコミュニケーションのデジタル化(EC、マーケティングなど)による単純接触頻度の増加による顧客関係の強化です。物が売れるというのは一足飛びではなくこの結果お買い上げいただくという事になります。

このできていない一つの理由は、洋服一着を顧客の手に届けるまで様々な社内外の関係者がおりバリューチェーンがバラバラでどこからデジタルに手をつけたら良いのか分からず、あと回しにしてきました。そして機能分化が進んでいる産業のためデジタル化をしていても部分最適になっていることが往々にしてあります。
販売についてはアパレルはコロナでEC化率が高まったもののまだ手を付けていない事が山のようにあります。
当社に限ったことで無く色々な同業の方と話をしていても同じ課題感を持っているようです。そしてリアル出自産業でありいまだアパレルにはデジタルの専門家が入って来ていないため自力で手探りでやっていかないといけない為スピードが乗って来ません。

当社については現在デジタル化を急務として進めておりますが、実はこのデジタル化というのはお金さえあれば時間を買う事ができてしまうことでもあります。ベンチャー出自のデジタル企業は資金調達を経て垂直立ち上げが可能あるとも言えます。
しかしながら時間で買えない唯一の物はお客様の信頼でありそれを自然に獲得できる顧客への振る舞いができる企業文化です。これを実は気づいていない人が沢山います。(なぜなら自然にできてしまうので)
認知獲得だけで有ればお金で買うことが出来ますが顧客との信頼はお金で時間が買えないのでこの信頼は唯一最大の武器であるとともに競業優位の源泉です。なのでデジタル企業中心にCXの重要性が叫ばれているのはこのためです。

今は社員一眼で頑張るしかないのですがお客様第一というのは皆忘れていないので絶対に復活します。

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