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お互いの強みを掛け算して成長するツクイグループとのパートナーシップ【後編】

前編はこちらからお読みいただけます)


スポーツの力、サッカーの力を感じて

「今だからこそ言えますが、担当になって1年目の頃は、モヤモヤした気持ちを抱えていました。目的は何だろう、と。まずはパートナーシップ契約の経緯や原点に立ち返るところからスタートして、会社が求めていることを理解しようと向き合いました。2022年までの取り組みから次のステップにあげていくにはどうしたらいいんだろう、と悩むこともありましたが、F・マリノスさんは、そうした気持ちの中で相談をぶつけても、ちゃんと跳ね返ってくる企業さんでした。出来る出来ない含めて妄想が絶えない私たちに親身に関わってくださるので、一緒にお取り組みをするうちに、自然とモヤモヤは晴れていき、今はやりたいことばかりになりました」
と吉﨑さんは笑顔を見せる。

原さんもまた
「私たちは、本当にまっさらな状態。でもそれが良かったのかなとも思います。よく分からないからこそ、あれもやりたい、これをやりたいと素直にお伝えできる。それをF・マリノスさんがうまく活用してくれています。違う視点を持っている中で、同じ方向を向いて一緒にトライしてきたからモヤモヤとした疑問点もなくなって、やりたいことがどんどんでてくる状態になっているのだと思います」
と言葉をそろえた。

二人のモヤモヤが晴れていくように、2023年以降、両者の取り組みは加速していく。
冠試合「TSUKUI DAY」やツクイの有料老人ホームでの応援プログラム(推し活)の実施など、活動内容は多岐にわたる。
中でも印象深いのは、100歳のお客さまも参加した「日産スタジアム観戦会」(2023年9月、10月に実施)だという。

「正直なところ、高齢の方にとって、スタジアムでのサッカー観戦は馴染みがないので『行ってもつまらない』と言われたらどうしようという不安がありました。でも、いざ観戦会を行うと、皆さん大興奮。穏やかそうな方も、試合が始まると人が変わったように応援されていて。これがスポーツの力、サッカーの力なのだと教えてもらいました」(吉﨑さん)

原さんは、その日に撮影したお客さまの写真が大のお気に入りだそうだ。
F・マリノスのユニフォームを着て、誰もが満面の笑みを浮かべている。
そこに写されているのは、年齢に関係なくサッカーを楽しむ姿。
それが活力となり、ツクイグループが大事にしている「人生100年 幸福に生きる時代を創る」という思いにつながっていくことを実感した。

そして、芽生えたものがある。
「スポーツがもたらす影響力は、弊社の高齢者サービスと相性がいい。ご高齢の方に『元気で頑張りましょう』と言っても何を頑張ればいいのか分からない。でも、サッカーやスポーツは一目瞭然。勝つか負けるかというのは、年齢を重ねても、認知症だったとしても分かります。それくらいスポーツの力はすごい。そして、万国共通なものでもありますよね。だからこそ、横浜という地域にしばられてしまうのは“もったいない”と感じたんです」(原さん)

地域との密接な関係はF・マリノスにとっては欠かせないものだ。だが、同時にパートナー企業との取り組みは、全国展開が難しいという側面も浮かび上がる。

そこに光を当てたのが、まっさらなツクイグループだった。
「担当になって、ツクイグループ全体としてF・マリノスさんのパートナーであることの強みや良さを生かしたことをやりたいという思いが、どんどん強くなっていきました。F・マリノスさんの理念に共感し、共鳴してのパートナーシップです。一緒に行えることはたくさんある。だからこそ、地域を限定してしまうのではなく、全国で行いたいと感じるようになりました。スポーツの力を感じるのは全国共通。一定の地域だけで行う活動は、やっぱり“もったいない”。弊社とF・マリノスさんが行っている活動を全国の皆さんに身近に感じてもらうには何がいいのだろうと考え続けて。生まれてきたのが『GO!GO! ツクマリ体操』です」

高齢者施設などでは、テレビ画面を見ながら体操を行う習慣が全国的にある。その一つとして『GO!GO! ツクマリ体操』を作り、まずはオンラインで公開。
多くの人の目に触れ、みんなで行えるようにした。今後、全国に広がる事業所では日課になっていく“スーパーアイデア”だ。

「社内のコアサポーターに、F・マリノスさんの熱心なファン・サポーターの皆さんに失礼のないようにできているか。曲の使い方は間違っていないか。確認しながら作りました。皆さんから反響があってうれしかったです」
と原さん。
約1年の準備期間を経て、走り出した渾身のアイデアが全国に広がっていく中で、夢も膨らむ。

いつかスタジアムで『GO!GO! ツクマリ体操』を――。
そう話す、原さんと吉﨑さんの表情もまた、晴れやかな笑顔だった。


互いに手を取り合い、優しい社会の実現へ

6年の間に紆余曲折はあったものの、ツクイグループとF・マリノスの取り組みは、まだまだ先に続いていく。
あらためて、スポーツパートナーシップを行うことについての思いを聞くと、「やって良かった」と、二人は即答する。

それほどまでの関係を築けたのは
「F・マリノスさんはコミュニケーションの機会を多く持って、パートナー企業のニーズを汲み取ってくださいます。ツクイのブランドのイメージ向上に力を貸していただけるので、やりたいこともたくさん出てきます」(吉﨑さん)
と、気持ちは尽きない。

原さんが頭の中に描く次なる展望は「シニアのチアリーディング」だそうだ。
まだまだ青写真の段階だが、その高い熱量に、F・マリノス公式チアリーダーズ・トリコロールマーメイズとのコラボレーションなどを予感させる。

それから、もう一つ。

「これは弊社の課題なのですが…」と前置きをして、原さんは展望について言葉を続けた。

「介護の世界というのは、介護が必要な状態になってから意識し始めます。でも、必要になる前から準備をするとだいぶ違います。それをF・マリノスさんの力を借りて、皆さんに伝えていきたい。スタジアムに足を運んでくださる方は若い方も多いです。そこにアプローチできるのは、F・マリノスさんと取り組みを行っているからこそ。F・マリノスさんのパートナーである株式会社ツクイは介護の会社なんだということでいい。頭の片隅に介護のことを置いてくれたらと思っています」

ツクイの介護施設をコーチが訪問して認知症予防プログラムを実施

ツクイグループとF・マリノスのパートナーシップは、互いの強みを活かしながら、課題解決に導く取り組みも行ってきた。
その根幹にあるのは、「認知症予防や障がい者スポーツで連携し、よりよい地域社会づくりへ」という揺るぎのない思い。
それを互いに抱くからこそ、叶えられる未来がある。

「F・マリノスさんは、ファン・サポーターの皆さんとの接点作りをたくさん行っています。その中でサステナブルな取り組みもされていて、ファン・サポーターの皆さん自身もそういった取り組みに関心を持たれています。そんな皆さんと一緒に、優しい社会を作っていきたい。そうした取り組みを、もっともっとしていきたいと思います」(吉﨑さん)

(了)



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