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【相棒と共に合格へ!③】電卓の便利機能編

こんにちは、山藤あるとです。

今回は、公認会計士試験の必須道具、電卓についての第3回です。

・必須級の機能を知りたい人
・いろいろ機能があるけど使い方がよく分からない人
など、多くの受験生に最後まで読んでもらえたらうれしいです。



電卓の便利機能

必須級の機能

一般的に試験によく使われる電卓についている機能としては、

・メモリー機能
・GT(グランドトータル)機能
・定数計算機能
・早打ち(キーロールオーバー)機能

などがあり、基本この全てが必須級の機能です。

この他にも静音機能がついているものもあり、個人的には静音機能(サイレントキータッチ機能と呼ばれることも)もあった方がよいと思っています。

ただ、あえてこれらの中で何が一番重要かと聞かれたら、早打ち機能と答えます。

早打ち機能

というわけで、まずは早打ち機能から説明します。

早打ち機能は、キーロールオーバー機能と呼ばれることもあるようです。

この機能は、正確に表現できているか分かりませんが、前に押したキーを離す前に次のキーを押しても次のキーの入力が認識・反映される機能、といったものです。

つまり、早打ち機能がないと、前のキーを離してから次のキーを押さないといけないという制約が早さの足かせになります。

早打ち機能がないと自分でイメージした通りに電卓が打てなくなりますので、一番重要だと考えています。

これから勉強始めるという方はそんなに早く打てるようになるのかと思うかもしれませんが、勉強していれば自然とそうなります。

そうなった時に、自分の思考に電卓が追い付いてこないというのはかなりのストレスです。

そうなってから電卓を変えても間に合いはしますが、それなら最初から早打ち機能がある電卓を選ぶことをオススメします。

それ以外の機能は、上手く使えたら便利といったものなので、なくてもなんとかなるとはいえ、使える方が早いし正確なのでぜひ使いこなしたいところです。

便利機能を使いこなすためにも

前述の通り、電卓の便利機能はなるべく一通りあった方がいいです。

ただ、しっかりと仕組みを理解して使いこなさないと、自分の頭の中の計算と電卓の計算がやっていることが違うなんてこともあり得ますので、きちんと理解して、操作に慣れておきましょう。

途中の計算結果をいちいちメモするというのも地味に時間がかかりますし、下書きに暫定的なメモが増えてしまうと自分で見にくくなってしまったりもしてケアレスミスを誘発する可能性もあります。

電卓の機能を使って電卓だけでスパッと計算できるようになると、早いですし下書きもスッキリしてミスも減る等、それなりのリターンはあるはずです。

なお、下記の使い方も私の電卓でのキー表記や画面表示などを念頭に書いていますが、メーカーによってキー表記が違ったりしますので、自分の電卓に合わせて適宜読み替えていただく必要があることにご留意ください。

言葉で表現されたものを読むだけではしっくりこないところもあるかと思いますので、実際に電卓を打ちながら理解する方が確実です。

便利機能の解説と使い方例

メモリー機能

メモリー機能は、M+やM-、MRなどのキーを使って、任意の数字をメモリーに記憶させたり、メモリーの数字に加減算したり、メモリーの数字を呼び出したりできる機能です。

M+キーを押すと画面に表示されている数字をメモリーに足し、M-キーを押すと画面に表示されている数字をメモリーから引きます。

例えば、150と打ってからM+を押すとメモリーが150になります。(最初はメモリー内が空、0のため、0に150が足される結果150になる、ということです)

その後、100と打ってからM-を押すとメモリーから100引かれるため、メモリー内で150-100と計算されてメモリー内の数字は50になります。

ここでMRキーを押すとメモリー内の数字が表示されるため、画面に50と表示されます。

私の電卓の場合、メモリー内に何かしら数字が入っていると画面上に「M」と表示されます。

この機能の使い方例としては、貸借一致の確認があります。

借方もしくは貸方を合計してからM+を押し、その後もう一方を合計してからM-を押し、最後にMRを押して0と表示されれば貸借一致が確認できます。

メモリーに合計額を残しておきたいなら、一方を合計して「M+」を押した後、他方を合計してから、「-」「MR」「=」と押して0になれば貸借一致が確認でき、その上でMRを押すと最初に合計した金額が表示されます。

貸借差額から金額を推定する場合には、この計算をして最後に表示された金額が推定する金額ということになります。

計算結果をメモ書きしておいて、次の計算をするときにメモ書きしておいた数字を入力して、といった感じでやれば、メモリー機能がなくても同様の計算ができなくはないです。

ただ、メモリー機能を使うとメモ書きしたり再度合計額を入力したりといった手間が省けるので地味にスピードアップにつながります。

定数計算機能

定数計算機能は、任意の計算要素を固定する機能です。(定数(じょうすう)と読むようです)

こう書くとなかなか伝わりにくいと思いますが、例えば、画面に100と表示されている時に+キーを2回押すと、「+100」という計算要素が固定された状態になります。

この時、私の電卓の画面上では、「K」と表示されて定数計算機能使用中であることが確認できます。メーカーによっては表示されないようです。

その上で、「100」「=」と押すと200、「200」「=」と押すと300、といった感じで計算される、といった機能です。

この機能は「+」「-」「×」「÷」のいずれでもできます。

つまり、同じ数を足すとか同じ数で割るといった計算が続く時に便利な機能ということです。

この機能の使い方の例としては、配賦計算があります。

例えば、1000を5:3:2で配賦するときは、1000÷10=100をそれぞれ、5×100=500、3×100=300、2×100=200と計算します。

その時に、最初に1000÷10=100と計算したところで、「×」「×」と2回押すと、「×100」という部分が固定され、その後、「5」「=」と押すと500、「3」「=」と押すと300、「2」「=」と押すと200、というように計算式の入力の一部を省略できます。

原価計算で間接費の配賦計算をする時などに便利です。

この定数計算機能は、メーカーによってやり方が異なるようですので、具体的なやり方は説明書等でもご確認ください。

GT機能

GT機能は、Grand Total(グランドトータル)機能の略だそうで、=キーを押したときの数字の合計を出す、という機能です。

例えば、「100」「=」と5回繰り返し打った後にGTを押すと500と出る、といった感じです。

私の電卓の場合、画面上に「GT」と表示され、GT機能使用中であることが分かるようになっています。

この機能の使い方の例としては、先ほどの定数計算機能と組み合わせて、配賦計算に漏れがないことを検証することに使えます。

先ほどの定数計算機能の例で、「5」「=」で500と計算されると書きましたが、この時に押した「=」の結果表示された500がGTに加算されているので、配賦計算を一通り終わった後にGTキーを押すことで、配賦元の数字と配賦額合計が一致することを確認できます。

先ほどの例で行くと、配賦元は1000で、一通り配賦計算をした後にGTキーを押して1000と表示されれば、もれなく配賦計算できたと確認できます。

その他の機能等

静音(サイレントキータッチ)機能

他には、静音(サイレントキータッチ)機能がついているものもあります。

これはその名の通り、キーを押した時の音を抑えるものです。

個人的には、静音機能もあった方がよいかなと思います。

周りへの配慮ということもありますが、打鍵「音」できちんと打てたかどうかを確認しない方がよいと考えているからです。

試験会場では周りの電卓の音も聞こえますし、その中から自分の電卓の音をしっかり聞くというのも大変そうな気がします。

また、打鍵音をしっかり出そうとして強めに電卓を叩く癖がついてしまい、その分余計に力を入れてしまって実は疲労感も増しているかもしれません。

そういうこともあって、私は打鍵「感」、ちゃんと押し込めたかどうかの感覚で判断するようにしています。

そんな感覚的なこと分かるようになるかなと思われるかもしれませんが、勉強していれば自然に分かるほど電卓は使うことになるので大丈夫です。

その他のキー

この他にも、メーカーによってキーの処理内容が異なるものがあります。

例えば、CやACなど、消す関係の操作では、現在の画面表示だけを消すもの、今までの計算式を全部消すもの、メモリーも含めて全部消すもの、など違いがあります。

キーもCEだったりCAだったりとメーカーによって微妙に表記が違ったりもしますので、説明書等で確認しておいた方がよいと思います。

また、FとかCUTとか書いてあるセレクターが付いているかと思いますが、これは小数点以下の計算をどうするかのもので、試験ではまず使いません。

ちなみに、Fが浮動(フロート)で特に何もしない、CUTが小数点未満切り捨て、UPが小数点未満切り上げ、5/4は小数点以下第1位を四捨五入で、もう一つのセレクターの数字が小数点以下の表示桁数のようです。
(ほとんど使ったことがないので詳しくは知りません(笑))

まとめ

・電卓の便利機能を使いこなそう
 早打ち機能は重要、メモリー機能、定数計算機能、GT機能も便利
 静音機能もあるといいかも

・メーカーによって操作やキー表記に違いがある場合がある
 説明書も一度は確認し、電卓がそのキーで行う処理を理解しておく

電卓の便利機能のみで問題が解けるというものでもありませんし、実際は下書きとの組み合わせで問題を解くことになりますが、使いこなせた方が早くてミスが少ないというケースはあります。

機能がシンプルなだけに応用的な使い方はいろいろあるかと思いますので、自分なりに使いこなして、頼れる相棒になってもらいましょう!

第1回選び方編はこちら。

第2回打ち方編はこちら。

最後までお読みいただきありがとうございます。

よかった、ためになったと思ってもらえた方は、スキやフォローをしていただけるとうれしいです!

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