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『チンギス紀』(二)鳴動 北方謙三 著

2019年4月7日、読了…
第一巻〝火眼〟に続き…

〝火眼〟でも触れたことだが、
13歳〜15歳の少年が、
こんなこと話すわけがない…
こんな話し方するわけがない…
と、ツッコミたくなる
という方もいるだろう…

科学忍者隊ガッチャマンもみな10代
宇宙戦艦ヤマトの古代進も森雪も10代
ガンダムのアムロは15歳
ブライトさんは19歳
んなわけがない!とか言いつつ、
ずっと、世界の平和のために戦う
10代を見続けてきた。

元禄は13歳くらい
ユダヤ教のバルミツバという成人式も13歳

幕末の志士たちも、
10代で着火し、奔走し、
30代を迎えることなく、散っていった。

太平洋戦争でも、10代の若者たちが
特攻隊で、命を散らせていった。

国や世界を思うがゆえに、
それが巻き込まれ型であったとしても
10代の男たちは、立ち上がり、
動き出す。
男というのは、それを、どこかで
知っているのだ…

だから、それを見つけられないと
盗んだバイクで走り出すか、
夜の校舎のガラスを割って回るしかないのだ、

さて、テムジンである…
この広大な大陸で、戦乱時に、
蒼き狼は、覚醒し、鳴動するのは、
自然の理ではないだろうか…
むしろ、彼にとって、
13歳というのは、遅すぎるほどの
秋を迎え、爆ぜた…
火眼で鳴動する少年だが、漢。

男のドラマというのは、
いつの時代でも、どの国でも、
同じことなのだよ、小僧…

#エッセイ #コラム #本 #読書 #チンギス紀 #北方謙三