映画!

 ステイホームの影響というより、政治の迷走具合がスゴすぎてそれがダイレクトに伝わってくるツイッターを見なくなり、そのお陰で今年は映画を見るようになった。土日祝日しか見ないシステムだが、「最近見た映画は?」と訊かれて「吉原炎上」と二年間答え続けたことがある人間としては、とてつもない快挙だ。
 昨日は「蒲田行進曲」を観て、「こ、こんな面白いものがこの世にあったのか!!」と衝撃を受けた。ものすごい衝撃を受けると見終わった後部屋の中をうろうろ徘徊する癖があるのだが、久しぶりにそれをやってしまった。(以前徘徊したのは、「ご本、いかがですか?」という若林さんがMCを務める作家の方が出演するトーク番組に村田沙耶香さんが出演して、かわいらしくも破壊力のある発言をたくさんして若林さんが笑い転げていて、「こ、この二人、めちゃくちゃお似合いだな・・・・・・!結婚したらいいんじゃないかな・・・・・?奉公させてくれないかな・・・・・!?」と思ったときだった)
 ただ、今年の団長映画ベスト1は、依然としてETだ。ETはすばらしい。子役三人が「子役」という言葉では片付けてはいけない、芦田愛菜先生レベルの高い演技力、そして完璧なビジュアル、美しい音楽、人間界に馴染めず「カエル」「ホーム」と連呼するET、滂沱の涙を流さずにはいられなかった。
 「ET最高だな!」と絶賛していてふと「前もETみたいな話好きにならなかったか?」と考えていて思い出した。Juice=Juiceが主役を務めたミュージカル「恋するハローキティ」だ。生で観たときは「Juice=Juice最高だな!あと、佳林ちゃんはやっぱりゴリゴリにかわいい格好してたほうがいいわ!」と、佳林ちゃんのあまりのかわいさに涙したのだが、DVDを入手してからは普通に内容に感動して夜な夜な涙していた。ストーリーをものすごくはしょって説明すると、人間のユウヤ君に恋をした佳林ちゃん演じるキティちゃんが人間界に人間としてやってくるも、人間の世界は初めてのことがいっぱいで複雑で、理解不能なことばかり・・・・という話なのだが、DVDを入手した当時、大学を卒業して前の会社で勤務するも、毎日あらゆる理由で「常識的に考えてくれる?」「頭使ってくれる?」と職場で怒られ、歓迎会も開いてもらえず「人間は、複雑・・・・・」としょっちゅう落ち込んでいたので、余計キティちゃんと自分がカブって仕方がなかった。よく自分を励ますためにDVDを全編鑑賞し、次の日職場で寝ながら電話を取っていたものだった。
 ETもキティちゃんに近いものがある。ドラえもんのように適応することなく、「カエル」「ホーム」と嘆くET、異国の地で死にかけるET、人の家の冷蔵庫を開けるなど、割と空気の読めないET、近い。キティちゃんというよりも団長に近い。こうやって考えてみるとやはり「人間の世界は初めてがいっぱい★」みたいな話に弱く、泣いてしまう傾向にある。これからもいろんな名監督たちに、「人間の世界は初めてがいっぱい」物を作って欲しい。できたらネットフリックスで配信してほしい。

右手にマスかけ線を持つ女、かきあげあゆみ団長が奉公人になれるよう、サポートして頂ければ幸いです!!!!!