手紙、一通。

なんだか手紙が書きたい気分です。だから書いてみます、ネット上へ向けて。みてください、指だけで手紙が送れる時代が来ましたよ、過去の人たち。

拝啓、いつかのどこかの誰かへ。わたしのことを知らない貴方へ。

お元気ですか。わたしはまあぼちぼちやっています。日本はどうやら冬らしいのに、あまり雪は降ってませんね。雪が冬だけのものじゃなくなったってことですか。いろんな価値観が書き換えられていく時代だからですか。価値観の移行期間ですね。雪はもしかしたら夏のものかもしれませんね。結局常識って8.9割の人の偏った認識のような気がします。わたしにはもうなにが常識かもわかりません。小学生の頃、わたしが背負っていたランドセルの色は今もまだ存在しますか。

貴方が苦しいのは甘えって言っていた人は今なにをしていますか。そういえばそんなこと言われてないような気もします。わたしの不幸と貴方の不幸を背比べするの、やめませんか。その話、あんまり面白くないです。だってわたしの中ではわたしが一番不幸ですし、わたしは世界一かわいいですし、わたしがもっとも優秀です。だってわたしの世界だもん。貴方の世界で、貴方が世界一美しいことを祈ります。あ、美味しいコーヒー、いらないですか?紅茶派でしたっけ。今度新しいハーブティー、用意しておきますね。

親しい人たちとの輪を一歩離れると、訳の分からない言葉が飛び交い、それが常識と化している世界が広がっていて、それが一番悲しいです。どこが本当の世界なんですか。愛されるとわかり合うが同義じゃないのってなんでなんですか。結局人は孤独って意味わからなくないですか。わたしはわかりあいたいだけです。

たのしさと、くるしさと、欲望と吐き気と、ほんのちょっとの絶望を、丁寧に拵えて、今日もベッドの中で眠ります。昨日は虫を食べる夢を見ました。最悪です。

もしかしたら明日雪が降るかもしれないし、急に暑くなるかもしれないし、地球がなくなったりするかもしれないので、呉々も身体はご自愛しましょうね。明日も生きてみましょうね。

この手紙を読んでくれた貴方ありがとう。もう少し柔らかい文章が書けたらよかったけど。まあそれはまたの機会。またお手紙書きますね。

とりあえずここにいる人より。

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