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「中田敦彦×村上健志」同期対談で学ぶ ~YouTube俳句実況の可能性について~

【はじめに】
この記事では、2021年7月1日に「中田敦彦のトーク」チャンネルにアップされた動画『同期芸人はんにゃ金田とフルポン村上とのコラボのその後』で、「村上健志の俳句実況」を見ての感想が述べられていたので、その内容からYouTube×俳句の未来を占っていきたいと思います。

1.スーパーチャットを「575円の倍々ゲーム」に

初回の生配信をみて、あっちゃんがチャット欄で新鮮に感じたというのが、『スーパーチャット』の金額でした。「575円」(とか「819円」とか)俳句にちなんだ金額で賛辞を送るコメントが結構な割合を占めていたのです。

これを見て、ビジネス的な観点にすぐれたあっちゃんは、スーパーチャットを飛躍させていって、例えば、

575円:普通のおひねり
 ↓
5750円:めっちゃ良い!っていうおひねり
 ↓
57500円:この句(の短冊)が欲しい!
 ↓
575000円:書家とコラボして「俳句アート」として芸術作品に!

などといったアイディアを次々披露していました。通常のスパチャ欄の金額からすると多額に見えますが、よくよく考えてみると「クラウド・ファンディング」では、無くはない金額ですし、もしこれを週1の俳句実況で、数句で成り立たせられるとしたら、採算のラインに乗ってきて、あるいは収益をあげて生活できるレベルになるのでは? と提案していました。

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もはや、『ライブ・アート』の世界/境地であって、ムラケンの俳句実況に痛く感銘を受けたあっちゃんは『ライブ俳句詠み』としての可能性を強く感じている様子でした。

※ただ、MBS・TBS系列の「プレバト!!」という番組に出演して、人気を博している内から、これをやると不必要に穏便でないので、番組終了 or 卒業をしてから本格化させても良いのかなと思いました。
 そんなの待ってられない、今すぐにテレビを捨てて……という風にあっちゃんなら考えるかも知れませんが、ムラケンの慎重派な考え方からすると、もう少し修行の期間を設けたいと考えそうな気もしました。

2.一般の人の思う「俳句」っぽさを前面に

さらに、こうしたステップアップを図るにあたって、ステレオタイプな俳句っぽさを利用した方が良いと語ります。例えば、

◯「スケッチブック」ではなく、ちゃんとした「俳句の短冊」に、即吟した俳句を飾っていくべき

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◯ 私服(洋服)ではなく、和服(浴衣とかでも可)を着るべき

みたいな感じです。国語の教科書で見る江戸の俳人のようではありますが、確かにそういった「ステレオタイプ」なイメージを『利用』するという手は否定されないものではあろうかと思います。

あっちゃんは最初、私服や革ジャンで撮影していた所から、バチッとスーツ姿にしたことで「服装に関する助言のコメント」がなくなり、チャンネルの飛躍にも繋がった成功体験があります。
きっとそれをムラケンにも感じたのでしょう。向き/不向き だったりは、あろうかと思いますが、『見た目』の重要性は確かにありますね。

※その一方で、『俳句』に対する理解(ステレオタイプじゃないもの)が深まりつつある目の肥えた視聴者層に、それをやって反感を買わないとも限らないので、良く周囲の状況を確認しつつ取り組むのが吉かと思いました。

3.チャンネル名を明確に【採用】

更に現実的な所として、村上健志さんのYouTubeチャンネルのタイトルを、『俳句』に特化すべきと語りました。
これも、あっちゃんが『中田敦彦の【YouTube大学】』とポイントを絞ったことが成功に繋がったと分析していることに繋がるものかと思います。

芸能人は良く、色んなことに手を出すので、ジャンルを絞らず、「誰々のYouTubeチャンネル」などと、敢えてどうにでも転べるようなネーミングにしがちです。しかしそれでは、『その人がどういう人か』を知らない人にとっては、何をしている(したい)チャンネルなのかが分かりません。

これまで、村上健志さんのYouTubeのチャンネル名を、

『フルーツポンチ村上のムラカミーチャンネル』
    ↓
『フルーツポンチ村上の俳句の部屋』

とかに変えちゃった方が良いと思う、と語っていました。これについては、

2021年7月5日(トークチャンネルで提案された翌週)には、あっちゃんの言うとおり、『俳句の部屋』とチャンネル名を変更しています。こういう風に素直にアドバイスを聞く姿勢が僕は好きですし、良いと思います。まずは出来る所から始めるというのが何につけても大事ですね。

4.あっちゃんの動画を見てムラケンの感想

そんな7月1日の動画を受けて、2日後(7月3日)に行われた生配信の第4回で、早速、ムラケンが反応を寄せています。(3分過ぎあたりから)

まずはあっちゃんのその「アイディアの豊富さ」に感服しきりのムラケン。

「いきなりあれ全部取り入れるのは難しい」けれど、

と前置きをした後に、たとえ話になって、

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『ゲームの攻略本』を読むのが好きで、
攻略本にはゲーム終盤に登場をする「最強の武器」が載っている。
それを先に見ちゃうのに、いざ自分がプレイをすると、それより遥かに序盤の武器で遥かに弱い敵に遥かに弱い自分のパーティーで挑んでいる。
先に最強を見せられている中で、「自分のプレイとのギャップ」にさめてしまってゲームを止めてしまうことがある。(要約)

ようなことを語っていました。『ゲーム』の攻略本が隆盛を極めていた平成の前半までは特に“あるある”だったのではないでしょうか? つまり、

『あっちゃんのアドバイス(いきなり57万5千円)』という「最強の武器」を、いきなり使いこなそうとするのは難しいし、今の俳句実況の現在位置とのギャップにさめてしまいかねない。
だから、今あるスキルと武器、そしてパーティーのメンバー(視聴者層)と一歩一歩レベルアップしていきたい。(要約)

とのことでした。

5.じわじわとアイテムを揃える勇者・ムラケン

そんなムラケンもそもそも俳句未経験な所から、「プレバト!!」で、夏井先生からつかわされる難敵(兼題)を倒してここまでスキルアップしました。季語や型という呪文・魔法を覚えたりですね。

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職業でいえば、「お笑い芸人」から、「俳人」のスキルを身に着け、更には「YouTuber」として、Lv.1からじわじわコツコツと高めている段階です。

先輩勇者(慶應義塾大学生 → お笑い芸人 → 教育系YouTuber)である、あっちゃんからのアドバイスも取り入れつつ、ムラケンもじわじわとアイテムを揃えつつあります。例えば、

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第1回:できた俳句を書いて貼るための「スケッチブック」(100G)
第2回:今考えてるお題を見せるための「ホワイトボード」(100G)
第3回:背景が明るくみえる「グリーンバック」(数万G?)
第4回:ホワイトボードで目立つような「赤ペン」(100G)
    あっちゃんがオススメしてた「カメラ&マイク」(数万G?)

など高い/安いが混在してはいますが、簡単にできる所から次々とアイテムを揃えて、YouTubeの配信環境を着実に整えていっています。

【おわりに】

芸能人YouTuber先輩勇者・中田敦彦からのアドバイスを、新米YouTuber勇者のムラケンは、どうやって取り入れていくのか。

書道家アシスタントの描いた俳句ライブアートを575,000円の芸術作品として売るには道のりは長いですがww ムラケンの攻略ペースで、コツコツとレベルアップ、スキルアップしていただきたいと思います。

我々は、そんな勇者を陰ながら支える「町の住人」(パーティメンバーには恐らくなれないww)として、次の配信/動画を楽しみにしたいと思います。


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