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「プレバト!!」俳句1位の得点をグラフにしてみた【2020/5時点】

【はじめに】
皆さんは、TBS・MBS系列で放送されているバラエティ番組「プレバト!!」をご覧になったことがあるでしょうか?

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私はこの番組の中でも、「俳句査定」が特にお気に入りで毎週楽しみにしているのですが、今回は、夏井いつき先生が付ける「得点」について、色々と考察していきたいと思います。

初回となる今回の記事では、高得点の中でも1位の得点分布などについて、見ていきたいと思いますので、プレバト!! ファンの方を中心に、お付き合いいただければと思います。

( 参考 )
プレバト!!で芸能人が詠んだ俳句を徹底紹介するブログ さん

1.俳句査定1位の得点をグラフにしてみた

早速ではありますが、私がExcelにデータを打ち込んで作った散布図を、ご覧ください。

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縦軸が「1位の得点」。横軸が「放送日」で、目盛の所をだいたい1月だと思って見てください。そして、点線は「過去10回の移動平均」です。

2016年に1度だけ才能アリ0人(1位が減点されて66点)回がありますが、それ以外は全て「才能アリ(70点以上)」が居るという状況です。

2.年度ごとに見るトレンド

まず、「年度」ごとのトレンドを見ていきますと、こうなります。

 年 度  平均点 最高点(得点者)
2013年度 82.5点 85点(梅沢富美男 他)
2014年度 74.8点 88点(杉山愛)
2015年度 72.0点 83点(筒井真理子)
2016年度 72.0点 80点(ミッツ・マングローブ)
2017年度 70.9点 75点(武井壮、柴田理恵)
2018年度 71.5点 75点(鈴木光)
2019年度 71.3点 73点( ― )

番組当初は、得点分布が今と全く違うことが容易に分かります。

( 注 )
そもそも凡人以下は「5点」刻みなのに、才能アリがほぼ「1点」刻みな事が長らく疑問でした。しかし、番組当初は凡人以下と同様、才能アリでも、「5点」刻み的に評価していたことが見て取れます。
(それについては別の記事で取り上げる予定です。)

そして、当初は点在していた80点台や、75点以上は、ある時期から殆ど現れなくなります。(特待生制度の導入もある程度は影響していますが、寧ろ、得点の付け方が全面的に変わり、単純比較が難しくなったと見るべきです)

3.最後の高得点に見るトレンド

次は、「いつを最後に、この高得点が出ていないか」を見ていきます。

88点:2014年6月19日
『空の底強き風恋ふ水芭蕉』/杉山愛

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プレバト!! 史上最高得点は、【杉山愛】さんと【又吉直樹】さんが直接対決をした「水芭蕉」の回。88点という初期としても抜けた高得点でした。
実は、歴代2位の85点は、いずれも2014年6月以前に記録されたもので、2014年7月以降、80点台後半を記録した事例はありません。

83点:2015年7月30日
『向日葵の波に逆らひ兄逝きぬ』/筒井真理子

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81点以上を最後に記録したのは、筒井真理子さんが「向日葵」で詠んだこの一句。番組内で『歴代トップ級』と評されるだけのことはある高得点です。

80点:2016年6月9日
『ベル鳴りて立つ七色の夏帽子』/ミッツ・マングローブ

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最後に80点台を叩き出したのは、後の特待生:ミッツ・マングローブさん。
2016年下半期以降は、すべて70点台での争いとなります。

78点:2016年11月24日
『テーブルに君の丸みのマスクかな』/村上健志

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実は76点以上も、2016年を最後に出ていません。その句は、非常に有名で、村上健志さんが『本物の詩人』だと形容され、2回目で特待生昇格を決めた一句です。
裏を返せば、2017年以降の通常回での最高得点は、75点まで、なのです。

75点:
① 2017年8月24日
 『もてなしの豆腐ぶら下げ風の盆』/柴田理恵
② 2017年10月19日
 『子らの引く綱の雄々しく匂ひけり』/武井壮
③ 2019年1月3日
 『賽銭の音や初鳩青空へ』/鈴木光

(注)特待生添削ナシの句に勝利という推移律が作用(?)

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そして、新春番組対抗戦を除いた通常回では、2017年度に2度出た75点が最後の「70点台後半」の事象となっています。

4.移動平均から見るトレンド

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改めて冒頭の散布図から「過去10回移動平均」を見ると、2016年の秋以降、70.5点から72点の間に収まっていることが見て取れます。

得点がほぼ落ち着いた2017年は、「名人特待生制度」が定着するとともに、「俳句タイトル戦」が定番企画となるなど、その後の『スタンス』が固まることとなった年として印象深いですが、実は、
「得点分布」の面でも、その後の基準となる年だったのだと振り返ることができそうです。

おわりに

と、ここまでざっくり「プレバト!!」俳句査定の得点のトレンドについて、自作の散布図をもとに考察してきましたが、次回の記事ではもう少し具体的に個別の「得点」について見ていきたいと思います。

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こういうメタい分析をする記事、軽く調べた限りあまり無かったんですが、如何でしたでしょうか?
この記事を「才能アリ」だと思ってくれたり、「次回を楽しみに」してくれる在野の夏井先生がいらっしゃいましたら、この次の記事もお楽しみに!




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