「プレバト!!」俳句で『雪百句』作ってみた【2021年版】
【はじめに】
この記事は、過去「プレバト!!」で披露された俳句で、『雪百句』を作ろうと思いついたものを実現させるものです。
ちなみに『雪百句』とは、夏井いつき先生たちが、「雪」の俳句を百句作るという自身の俳句のトレーニングとして(毎年)行っているものです。
Part1 雪のプレバト!! 名句を味わう
<第2回放送・才能アリ85点で初登場>
・頬紅き少女の髪に六つの花 梅沢富美男'
・はや6年スイス遥かや古都は雪 春香クリスティーン'
・ひかり飲み干す雪晴れの缶ジュース 松岡充'
<2018年「冬麗戦」優勝句>
・雪原や星を指す大樹の骸 千賀健永
・打たせ湯の肩夜をしのぶ雪女郎 ミッツ・マングローブ'
・柩追う犬ごと攫う雪しまき 東国原英夫'
・発車ベルに驚くうさぎ雪の野へ 中田喜子'
・誘導鈴風花ひかる改札へ 中田喜子
<2021年「冬麗戦」優勝句>
・風花へしゅぱんしゅぱんとゴム鉄ぽう 森口瑤子
・春の雪なお現役の鯨尺 梅沢富美男'
Part2 雪のさまざまなプレバト!! 俳句を味わう
様々なテーマと、「雪」の俳句を楽しんで行きましょう。
① 自然の雪
・暁の雪渓迫りくる一歩 竹財輝之助'
・くら谷を震はせゆくや雪の声 中田喜子'
・華やかに響く静寂雪の声 堀田茜'
・風止みて闇の深きを雪しずか 横尾渉'
<犬と雪>
・野良犬と僕だけがいる雪野原 川島明'
・犬はしゃぎだす雪の声匂いくる 橋本良亮'
・雪よ降れペロよあの日の雪に跳べ 大和田伸也'
<動物と雪>
・雪催い馬の鼻とはやわらかき 梅沢富美男'
<人生と雪>
・夢にピリオドいま雪晴れの父となる 石田明'
・雪降るや喜び哀しみを洗い 宇梶剛士'
・青天や未踏の雪に誓う夢 賀来賢人'
② 街の雪
・初雪の窓ケーキとる手を止めて ダレノガレ明美'
・窓の雪福買う人の頬あかく 林輝幸
・風花を帰る額縁買った午後 村上健志'
<銀座にて>
・進撃や雪の巨人と夜の時計 東国原英夫'
・金が舞う銀座なりけり雪明かり 井上裕介'
・雪溶けて家路を急ぐハイヒール ピーター'
・義士の日の看板や白く降る夜空 梅沢富美男'
・雪晴れやエース区間の九人抜き 横尾渉'
③ 恋と雪
・君の手を僕のポッケに雪の道 藤本敏史
・待ちびとの肩に遊べる雪の精 吉木りさ'
・雪景色みたいなセーターの二人 横澤夏子'
・添い遂げるごとくに傾ぎ雪だるま 阿知波悟美'
・雪かきはやめて肩寄せ雪だるま 秋山竜次'
・失恋やひとひらの雪つたう頬 宮澤エマ'
・雪の夜のハンドル寄せる灯りかな 中山優馬'
・今だけは降り続けてよ雪の夜 筧美和子'
・頬ほんのり今宵あなたと雪見酒 中村静香'
・オルゴールのネジ巻く妊婦窓の雪 村上健志'
④ 家族と雪
・ごんぎつね聴きつつ眠る雪模様 藤本敏史'
・笑い声残る足あと雪の原 優木まおみ'
・雪にばたりひと形残す男の子 石丸謙二郎'
・子らが木を揺らし降らせる雪の花 千原ジュニア'
・牡丹雪バス待つ列に吾子の傘 松原智恵子'
・雪が濡らすバス待つ我の単語帳 向井慧
⑤ 生活と雪
・ざくざくと空切りひらく雪下ろし 梅沢富美男
・遅延証明書の列や雪の朝 内田理央'
・着衣紅し雪の広野に我ひとり ジェロ'
・色褪せた写真のわたし雪の街 羽田圭介
・画狂人吐息浪為す雪の傘 升毅'
・竹輪麩を足して夫待つ雪の夕 梅沢富美男'
・帰路へつく酔うたる顔や雪明かり 鈴木ちなみ'
・庖丁始都心は計画運休 横尾渉'
⑥ 窓の雪
<東京駅にて>
・上京や車窓を過(よぎ)る雪の木々 滝沢沙織'
・百年を降り積む雪に見送らる 石田純一'
<空港と雪>
・五時間を待ち雪晴れのテイクオフ 篠田麻里子'
・黒革の匂い雪の滑走路 千賀健永'
・雪匂ひ立つ指示待ちの滑走路 藤本敏史'
<雪国の列車>
・じょんがらのごと雪しまく車窓かな 梅沢富美男'
・片側は吹雪に凍る列車着く 横尾渉'
・雪被る列車や子らの夢乗せて 松井玲奈'
・白塗りの紅か雪野の一輛車 市川春猿'
・海鳴りの凍れる夕暮れの列車 千賀健永'
・雪明かり辿り夜汽車は眠りへと 岩永徹也'
・吹雪抜け車窓にひらく白昼夢 宮田俊哉'
・故郷は雪や駅舎に我ひとり 村上弘明'
・望郷や雪の車窓に母の顔 泉ピン子'
⑦ 旅先の雪
・手にはぜる弁当のゴム雪催 千賀健永'
<東京と雪>
・雪晴れや高き川面の電波塔 ミッツ・マングローブ'
・オレンジ色の東京タワー雪温し 秋吉久美子'
・父と来た東京タワー雪ひかる 芦名星'
・母と来て銀座の雪の時計台 小園凌央'
<大仏と雪>
・鎌倉大雪仏は奈良を羨まん 武井壮'
・大仏の雪の衣の墨絵めく 松本明子'
・大仏も我も猫背や小米雪 川島明'
・大仏の背にちり遊ぶ細雪 水野美紀'
・雪の宿今宵を君と酌みはてん 高畑淳子'
⑧ 温泉地の雪
・湯もみ歌聞こゆ湯畑雪もよい 梅沢富美男'
・母の背を流すや湯気にちる小雪 渡瀬マキ'
・雪の湯に徳利浮かべ頬染める 和田アキ子'
・雪原にポツンと鏡めく秘湯 渡辺直美'
・湯に身体ひろげ水上ゆき景色 一路真輝'
<湯けむりと雪>
・湯けむりにとびこむ雪の刹那かな 白石美帆'
・湯煙や屋根へ降りくる六花 橋本良亮'
・湯けむりとはにかむ君と雪景色 モト冬樹'
・湯けむりや時間を止めたる雪の声 観月ありさ'
<雪と温泉と猿>
・湯気ましろましらましろよ雪の出湯 梅沢富美男'
・湯にほてる猿や雪帽子のてんてん 北山宏光'
・湯の猿の群れや頭に積もる雪 石田明'
・猿の顔湯気にほてるや雪景色 岡本玲'
⑨ 春の終わり
<5点から始まった後の特待生>
・雪弾み芽と花の咲きスプリング 岩永徹也
<富士山と雪>
・土筆野や雲めく富士の雪へ風 田中道子'
・原生林へ注ぐ雪解け富士蒼し 野間口徹'
・雪解富士見ゆる裾野や茶摘籠 ピーター'
・雪解の水面に空の碧あたらし 広瀬アリス'
・旅支度整う雪解待つばかり 石塚英彦'
<春の雪>
・替え玉の麺に恋して春の雪 六平直政'
・残雪やモネの油彩の花優し 髙田万由子'
・桜隠しの物干キリストめけるシャツ 立川志らく'
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