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プレバト!! 俳句特待生に2回以下で昇格した参加者まとめてみた

【はじめに】
この記事では、「プレバト!!」俳句査定への挑戦2回以下で特待生昇格を決めた参加者について列挙していきます。

0.現行制度以前

2015年10月に「特待生制度」が導入された当初は、現在と「特待生」昇格のハードルが大きく異なりますので、それ以降と区別をして参考までに掲載。

(1)福澤朗
① 
2015/07/16・才能アリ1位80点
 
「診察を終えて広がる夏の海」

2位・78点のキスマイ横尾を上回る80点でデビューした【福澤朗】は、俳句査定史上初の「一発特待生」に。

(2)東国原英夫
① 2015/11/26・才能アリ1位70点
 
「紅葉燃え五右衛門殿が屋根に立つ」

続けて、東国原英夫名人も、初登場才能アリ1位を獲得して特待生に。一発昇格者としては唯一の名人10段到達者です。

(3)羽田圭介
① 2015/10/01・凡人2位68点
 「ワーグナー聴こえてくるよ秋の田に」
② 2015/12/10・才能アリ1位70点
 「ジオラマかアクリル性の冬の波」

才能アリで即特待生という時代に、初登場が凡人で2回目の句を評価されて特待生に昇格したのが【羽田圭介】さんでした。しかし、5級昇格後の句が酷評されて特待生剥奪となりました。

(4)三遊亭円楽
① 2016/04/14・才能アリ1位72点
 「み仏の指やわらかく春の風」

黎明期に「吟行SP」というものに参加した記録はあるものの、通常査定では1回のみで特待生昇格を果たしたのが【三遊亭円楽】氏。この例を最後に、通常査定での一発昇格はありません。

2016年に入るあたりから才能アリの得点も落ち着き始め、概ね「3回連続・才能アリ」が昇格の目安として定着していくこととなります。

1.村上健志

そうした中、しばらく出ていなかった2回以下での才能アリ、というか、「3回連続才能アリ」が原則なのに、『特例』的に2回で特待生昇格を果たしたのが、今や10段の【村上健志】名人です。

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村上健志
① 2016/09/29・才能アリ1位75点
 「コスモスや女子を名字でよぶ男子」
② 2016/11/24・才能アリ1位78点
 「テーブルに君の丸みのマスクかな」 [秀]

この時代なら70点台後半、これ以降ならば事実上の最高得点である「75点」を取るような『ずば抜けた才能』がなければ、2回以下での特待生昇格は、叶っていません(その後の事例でも同様。)

2回連続70点台後半というハイレベルな成績で特待生に昇格した「スーパールーキー」は、約1か月後に行われた2017年新春の一斉査定においても、『初日記とめはねに差すひかりかな』が絶賛され、俳句査定史上初となる「2ランク昇格」を果たすこととなります。

その後は約2年間、3回以上での特待生昇格が続きます。むしろ、4回以上参加して特待生昇格が叶うケースが増えつつあった中、2019年に入った所で大きく状況が変わります。

2.鈴木光

2019年新春スペシャル「番組対抗戦」で、プレバト!!チーム(立川志らく)をやぶる句で「75点」を獲得した【鈴木光】が、2年3か月ぶりに、「2回昇格」を果たすこととなります。

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鈴木光
① 2019/01/03・才能アリ1位75点
 「賽銭の音や初鳩青空へ」
② 2019/02/14・才能アリ1位72点
 「教室のわたしを富士へ白き梅」

1回目は直しナシの絶賛。2回目も、『白き』でアドバイスが入る程度で、助詞の使い方を讃えられるなど、ほぼパーフェクトな成績を残しています。

結果的には、師匠(?)と仰ぐ【村上健志】名人以来となる「2回目昇格」を果たしたあたり、師匠同様のスピード出世が期待される逸材です。

3.春風亭昇吉

【鈴木光】の翌2020年に「2回目昇格」を決めたのが、同じく東京大学出身の高学歴落語家の【春風亭昇吉】でした。

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春風亭昇吉
① 2020/05/07・才能アリ1位72点
 「風信子数にあまれる失意あり」
② 2020/06/04・才能アリ1位75点
 「万緑に提げて遺品の紙袋」 [秀]

2回とも『俳句の骨法が分かっている』難しい句に挑戦していることが絶賛され、鈴木光に続き東京大学から2人目の「2回目での俳句特待生」が誕生しました。

どちらも年間最高得点を叩き出した句を引っさげて、鳴り物入りでの特待生昇格となった訳ですが、春風亭昇吉さんは鈴木光さんと異なり、その後挑戦したタイトル戦では本来の力を発揮しきれず、半年余り足踏みすることに。

4.林修

これまで「特別」な査定は行われてこなかったプレバト!! ですが、一発名人昇格制度として、東京大学卒にして現代文・塾講師の【林修】先生が、講師側ではなく挑戦者側として番組に復帰。
一発「名人」を目指す3時間スペシャルの1コーナーとして出演しました。

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林修
① 2020/09/24・才能アリ
 「望月や無駄一つなき我が板書」
  → 望月は明し無駄なき我が板書
② 2020/09/24・才能アリ
 「おつかいの坂や新米二十キロ」
③ 2020/09/24・才能アリ
 「月煌々実朝のやぐらをぐらし」
  → 実朝のやぐらをぐらし月煌々

3句中2句添削が入ったのですが、結果としては3句とも「才能アリ」クラスということで、名人にこそ届かなかったものの、飛び付きで特待生1級からスタートすることとなりました。

通常回で挑戦していたら、3句目で特待生1級に昇格する程の圧倒的な感じではなかったのですが、まあ「名人初段」を基準とした企画だったからこそこの「特待生1級」からのスタートだったのかなとも思いました。
仮に「1回で特待生昇格?」という企画だったら、(文句なしとはいえ、)特待生5級からのスタートだったんじゃないかなぁとも。

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いずれにしても、1回目の挑戦で特待生昇格は前述の通り、2015年の頃にはありましたが、現行制度となってからは初めてで、なおかつ「1級」からのスタートというのは他の査定を含めても類を見ない格好です。

5.武田鉄矢

ここまで3回連続、東京大学出身者が続きましたが、史上5例目は、夏井先生の方から「特待生」を認める発言があったこの方。
国語の教育を啓蒙する活動でも知られる歌手・タレントの武田鉄矢氏です。

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武田鉄矢
① 2016/06/16・才能アリ1位75点
 「あじさいや三日続けて昼は蕎麦」
 [優]
② 2020/12/03・才能アリ2位71点
 「寒き喪の列にジーンズひとりあり」
  → 寒き喪の列ジーンズの人ひとり

初登場にして75点という高得点で才能アリ1位を獲得した【武田鉄矢】氏。わざわざ言う必要もないような日常の些細な出来事を、『あじさい』という季語と取り合わせて17音にすると、しっかりと「俳句」になるということを理解していると絶賛。

それから4年経って、2020年6月放送の特別企画「歴代俳句ベスト50」では名人・特待生の句の中に混じって、ベスト50入りとなる「優秀句」に選出。

同年末、4年半ぶりに通常査定に参加をすると、惜しくも上智大学卒芸人のラランド・サーヤに惜敗したものの、71点・2位という高水準を維持して、2回目の査定にして「特待生」昇格を決めました。

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通常であれば浜田さんから「特待生」が諮問される訳ですが、この時は、まだ2回目の挑戦で、さほど機運は高まっていなかったものの、浜田さんが声をかける前に夏井組長側から『特待生』という声が上がった稀有な例です。

【おわりに】

ここまで、「2回以下」の挑戦で『特待生』昇格を決めた俳句名人・特待生をご紹介してきました。如何だったでしょうか。

ここに新たに名を連ねる方々が登場することを期待しつつ、番組を楽しみにしていきたいと思います。それではまた、次の記事でお会いしましょう! 「プレバト!!」俳句関連の記事はこちらから追って頂けると幸いです。

Rxでした、ではまたっ!

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