多様性の学び方。重要なのは、多様な出会いとコミュニケーションの量
世間一般的にも、耳にすることが多くなった「多様性」。「多様な価値観を受け入れよう」と呼びかけられますが、それだけで受け入れられるようになるのでしょうか?
今回の Yenta ユーザーインタビューは、多くの人と出会い、ビジネスとご自身の成長を実感された株式会社メディアウェイブメディアウェイブの上田さん。上田さんのお話しをお聞きして、見えたのは Yenta がつくりだす偶発的な出会いの価値でした。
株式会社メディアウェイブ代表取締役社長 上田 雅史さん
会社員、複数の会社の取締役を経て、2010年に独立。2017年に株式会社メディアウェイブを創業し、ホテル業界に特化したIT・インフラサービスを開発・提供。ホテルの現場に出向いて現地スタッフの皆さんと課題を共有し、解決に導く 協働型のITソリューションモデルでのソリューション提供を強みとしている。
ビジネスを支える出会いを求めて
ー Yenta を使い始めたのはいつ頃ですか?
上田さん:
2017 年です。SNS で見かけたのがきっかけです。当時は技術職と営業職の責任者を探していて、「Yenta で知り合えれば何かあるかも」という期待感がありました。Yenta ユーザーは若い人が多く、普段と違った出会いがあるのではないかと感じました。自分の会社の立場として、一番は採用につながる出会いを求めて使い始めました。
ー 実際にお会いされていかがでしたか?
上田さん:
採用には繋がりませんでしたが、多様なビジネスパートナーと出会うことができました。UI / UX デザイナーと出会った際には、当時構築していた管理システムを構築する時にご協力いただきました。スタッフの行動・心理状態をワークショップで可視化し、システムやサービスへ落とし込みました。また、エンジニアの方と出会った時にはモックの作成、一部開発をお願いしました。彼に友人を紹介して、仕事につながったこともありました。
ー 様々な職種の方に会われていますね。
上田さん:
実際にどういう人達がいるのか、自分がどういう使い方ができるのかを様々な人に会うことで学んでいました。同業者とも出会うことがあり、取引につながることもありました。同業者とは話も合いますし、共通の知り合いがいたりして、面白かったですね。同じ業界の方々とのマッチングはビジネスに直結する出会いがありました。普段接することのない違う業界の 方とお会いしても学びが多かったですね。もともと採用目的で Yenta を使い始めたのに、期待をいい意味で裏切られて良かったです。
出会いは自分の資産になる
ー 採用するために Yenta を始められましたが、どうしてこんなにたくさんの人と会われたのですか?
上田さん:
とりあえず場数を増やさないと、良し悪しの判断がつかないので。実際に 20 ~ 30 人とお会いして、どう活用できるか学ぼうと思いました。
商談や採用など、直接的な目的だけでなく、お互いの関係がフラットな状態で話せると良い気づきや思いもしなかったことに繋がり、結果的に価値のある出会いが生まれるなと Yenta を使って思いました。
ー たくさんの方と出会うことは大変ではなかったですか?
上田さん:
人と出会うということは、思った以上に時間とコストがかかります。だから普通は、量を求めないんだと思います。僕は今まで、誰かと出会うことは紹介が多く、受動的でした。しかし学びを得るには能動的に動くことも重要だと感じています。多くの人に会ったからと言って、たくさんのことを学べるわけでは無いことを理解した上で効率よく学ぶには量から質を凝縮する他無いと自分は思っています。となると、量は必要です。僕は Yenta で初めて能動的に人に会いに行きました。
ー 人の話を聞いて、得られるメリットは何ですか?
上田さん:
ものすごくドライにいうと 1 円の得にもなりません。しかし、目先の利益に直結する出会いだけが自分の資産になる出会いでしょうか?利益に直結する出会いはたくさんありますが、長期的な目線での利益や自分の資産になる出会いかというと、一時的な出会いの方が多いです。Yenta で出会うようになってから、考え方の幅が増えました。せっかくお会いするなら、交流の浅い業種の人とお会いしたいと思いました。たくさん質問をして自分と異なる考え方を吸収したり、人生を擬似体験させてもらうことで、自分の成長につながります。
目先の利益だけで無い繋がりでの出会いの方が、長く続く関係になり、自分の資産になっているなと感じます。
ー そのような出会いがご自身の資産になり、成長につながっているのですね。
上田さん:
そうです。経営者とお会いして、中小企業ならではの課題を意見交換することもできます。実はそういう機会ってあんまりないんですよね。目先の損得ではないものが、いずれ大きな糧となり、結果的に利益を生むという期待があるのかもしれません。Yenta はそういった経験をコストゼロで可能なのがすごいです。ビジネスの文脈で、練り上げられたロジックを聞いていても気づかないことが、ちょっとした雑談から得られたりします。
コミュニケーションの中で、磨かれたもの
ー 多くの人と出会う中で、見えてきたものはありますか?
上田さん:
社会の多様性です。40 代の我々が社会人になった頃は、社会に多様性が全くなかった。多様性が具現化し始めたのはここ 10 年位です。今は職や住まいを変えたり、自宅でも働けますし、雇用形態もさまざまです。私は多様性を Yenta で勉強したと思っています。Yenta は多様性の教科書です。意思がある人達が、色々な価値観を持って次々登場してくる。僕らの世代からすると考えられません。
ー その他にも気づかれたことはありますか?
上田さん:
社会に出たばかりの頃は同じ世代に多様性がないと思っていましたが、実際はあります。それは視野が狭かっただけです。1 人 1 人のパーソナリティを見ると多様なはずですが、ビジネスシーンでお会いすると個人よりもビジネス上の人格が先に伝わってしまう。一歩、違った場所や環境で相対した時に、はじめてパーソナリティが見えます。それは組織人も自営業も関係ありませんね。
ー Yenta を使って多様性を身を持って実感して、変わったことはありましたか?
上田さん:
人間に対する興味ですね。最近は脳科学や社会学の分野に関心があり、生育環境や兄弟構成で出来上がる人格を勉強しています。そういう人間模様が、実は色んなビジネスを左右しています。 Yenta は1対1で話すことができ、人間模様を学ぶ良い教科書です。そういう視点をもって新しい人と出会うと、学びを得られます。色んな人間模様のサンプルを集めると、人間に自ずと興味を持つようになります。
ー ビジネスの仕方なども変わりましたか?
上田さん:
様々な人間模様を見ていると、目先の利益に直結しない所に好奇心や興味がどうしても強くなっています。従業員からすると、上田の言っている事が昔は目先の事や数字の事ばかりだったのに、最近だいぶお花畑だなと感じていると思います。会社の社長は出来上がって完成された人間である必要はなく、一番変わらなくてはいけないのは社長やトップの人間だと感じるようになりました。現実は目先の利益と会社が安定的に収益を出せる事ですが、理想は会社をこうしたいとかこういう成長をさせたいという事だということも考えています。
ー そのような変化を通して思うことはありますか?
上田さん:
一番楽しいのはやはり試行錯誤中だなと感じています。最短で成功するのが悪いとは言わないですが、多くの壁を乗り越えて人格や考え方が変わるという事もたくさんの良い意味があると思います。何をもって成功かというと半分以上は自己満足だと思っています。世の中に成功者として認識されているような方々は成功したと1ミリも思っていないと思います。試行錯誤をいかに楽しめるかという能力の方が僕は大事かなと思います。自分の強みや特性でいうとそこの耐性が強いだけなのかもしれませんが。
ー 試行錯誤を楽しむために何が必要だと思いますか?
上田さん:
”ステレオタイプ” や ”決めつけ” といったバイアスを認識することです。本を読むだけの頭でっかちな人は危険だと思っています。直観が必ずしも正しいとは言いませんが、人を観察して得られることは案外馬鹿にできません。僕のようなタイプは一発当てるような力やセンスはないので、川の流れに身を委ねて、しなやかに生きることが重要だと思っています。以前は目先のことやバイアスに囚われることが多かったですが、今は多様な状況を受け入れつつ、理想を考え続けるようになりました。
上田さんのストーリに関するリンク
Yenta について
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