2月のクリエイションメンバーによる公演の感想。

どうも。エンニュイ主宰の長谷川優貴です。クレオパトラというお笑いコンビでネタをしたり、CHARA DEというお笑いコンテンツ制作団体の代表をしたり、スタジオ・ギャラリースペースを運営したりしています。

今回は、2月に参加してくれたクリエイションメンバーの公演の感想と、3月にも参加するメンバーの意気込みをなどをアップしていきます。


青柳美希(Aoyagi Miki)

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プロフィール

1992年生まれ、福島県出身。映画美学校アクターズコース8期修了。東京にこにこちゃん、盛夏火、中野坂上デーモンズなど注目の若手劇団に多く出演。20年、ウンゲツィーファガーデンmemeのメンバーとして活動を開始し、演劇の新しい形を模索。


2月公演感想

私は普段は人見知りなわけですが、舞台上にいるとついついそのことを忘れてしまいます。今回の公演では自分のパーソナルが鏡のように跳ね返ってきて、まるで禅問答のような、自分とはつくづくこういう人間だったと思い知るようなそんな痛烈な2月の公演でした。自分の真価を問われたような、、

わたしのことはさておき、今回は2月verを共にした5人の俳優さん達について書きたいと思います。


荒波さんって笑ってるけど、いつも目がしっとり濡れている気がして、いつも泣き出したいようなそんな哀愁を感じていました。なにが彼をそうさせるのだろう?舞台では私たちのことを両手でそーっとこぼさないように運んでくれていたような気がします。本当に優しい人なんだと思います。

浦田さんが纏う空気感はたぶん私たちの身の回りにある空気とは違っていて、それは山頂とか、冬の朝とか、神社の境内とか、そんな静謐です。でも炭火のあのジリジリとした熱を宿していて、かっこいい。あと何かずっと企んでいる感じもします。帰り、電車一緒で楽しかった。

こばしゅんは1月のデーモンズの時には全然話す機会が無くて、今回驚いたのはその素直さでした。こばしゅんから放たれる実直な、自分の言葉。それに倣う身体。でも平気な顔で嘘もついちゃうんだろうなー。嘘と真を軽々行き来する様が見ていて気持ちいい。

長井さんについて。私は普段、相手に不快な思いをさせたくないあまり遠慮という形で自分を守ってしまい、それが壁になってしまうことがあって後悔する。長井さんはずっと自分というものを提示してくれて、弱いところも手渡してくれた気がする。わたしたちの壁を無くそうといつも先頭に立ってくれた。勇気がある人。明るさのなかに毒もあってそのバランスが心地よい。あと服の趣味が合いすぎる。


ヨシオカさんはワークショップの班が一緒で、また会えて嬉しかった。でも知れば知るほど分からなくなる沼のような人です。日常会話で出てくるエピソードが強すぎるんですよ。ギャップというには安易ですが、引力がある人だなと思います。未知なるものへの接触の喜びを思い出しました。


出会って1ヶ月たらずの私がえらそうにすみません!語彙もなくお恥ずかしい。でも素敵なひとたちなんだよってのを伝えたかった。演劇は(観客も含め)集まる人の魅力だなあとここ最近はひしひしと感じていたので。ここからお互い、どうなっていくのかな。楽しみです!これからも宜しくお願い致します。


荒波タテオ(Aranami Tateo)

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プロフィール

1989年5月16日生まれました。鹿児島県出身です。
主な出演歴
・第4回劇団かもめんたる「尾も白くなる冬」
・安達健太郎×倉本朋幸「混沌と」
・加藤綾佳監督作品「かよちゃんのこと」
・テレビ朝日「やすらぎの刻」ハストモトメガネ役 等

趣味は古道具集め。


妙な時代になってきました。

僕は座組み最年長でしたし
信じられませんよ全く。

本番も稽古もみんなマスクをしておりました。
そしてお客様も。

俯瞰で見たら少し笑える景色かもしれません。

近くで見ると少し悲しい現状かもしれません。

今回の舞台もっと面白くなりそうです。

そして徐々に面白くなっていったらと
いいやそんな悠長な事言ってられません。
12ヶ月に申し訳ないです。

この実験的な舞台の作りには、今まで踏み込めずにいた力強い挑戦が眠っていると思います。

今この公演が、一瞬が
毎回毎月、最高に素晴らしくて
未知なる「わくわく」の連続で

そして最後にはがっつりとした
何か僅かな生活の支えとなる

シンボルとなれば良いなと思います。
励んでいきます。


浦田すみれ(Urata Sumire)

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プロフィール

高校在学中より、コンテンポラリーダンスを学ぶ。
現在、舞台を中心にフリーランスで活動。近年の出演作品は、岡崎藝術座『ニオノウミにて』、フジファブリック 『東京』MV等。


(2月感想)
その時その場に合わせて変化させていく。生身で行うパフォーマンスは毎回毎回変わっていくものですが、この上演は明らかに振れ幅が大きい。進むルートとか、歩く速度が違う。だいたい同じ地域ではあるけど。「あ!知ってる道に出てこられた!」みたいな、小さな感動を味わってました。

今回はトークライブ、漫才コント、演説に近いイメージ。頭の中で固まってるものを崩す機会は、これからも積極的に出会っていきたいです。

最近は人前で踊ることがあまりないのですが、クリエーション時は特に、自分の根底にはダンスが強く残ってるなと改めて思いました。当たり前ですけど、人それぞれ違うので、確実に背景があるので、しかもそれはそう簡単には手に入らないものなので、相手のそこを尊重していきたいです。リハーサルの回数が少なめなこともあり、いつもより意識的になった気がします。

(3月意気込み)
この時期になるとほぼ毎年「春は気がおかしくなりやすいから、苦みのあるものを食べるんだよ」と母に言われます。今年も春の風(強い😔)が吹きはじめました。

先月は長谷川さんに「浦田さん、もっとふざけた人ですよね?」と2・3回言われてしまったので、今月は真面目が過ぎないよう気をつけます。観にいらしてください。



小林駿(Kobayashi Shun)

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プロフィール

秋田生まれの神奈川育ち。
小学校の時、水戸黄門のパロディ劇で初舞台を踏み、担任の先生に褒められる。その後、中高と演劇部に入り、高校時代には全国大会に出場するも、舞台上で鼻血を出し結果は散々。不完全燃焼のまま現在まで演劇を続けている。なお鼻の粘膜は焼いてもらい、改善。


ご観劇ありがとうございました。2月公演の感想ということなのですが、なんだか不思議な感覚で、全然公演が終わった感じがしないので何を書いたらよいのかも正直いまいちよくわからないという感覚です。というのも今この感想を書いている現在、3月公演の稽古がすでに始まっていて、というか3月公演というかそういう区切りなくずっと続いているみたいで、はて、終わりがないぞ、どうするよ、みたいな。刃牙みたいな感じですかね。あれもずっと続いているし。でもあれもそれなりに区切りはありますよね。グラップラー刃牙、刃牙、範馬刃牙。一応ナニ月公演と区切りはあるけど、刃牙ほど強くはないです。うーん、あだからそれこそお笑いもこんな感じなのかもしれないですよね。それこそ、というのは主催の長谷川さんがお笑い芸人もやっているのでそれこそと使っております。いや、お笑いには別段詳しいわけではないので、直感で言っているので、間違っていたらごめんなさい。えええ、でも同じ話を何回もやっていると、どこかで作業みたいになりそうで怖いな…。割と最近のアメトーークでバイきんぐの小峠さんが久しぶりに「なんて日だ」をやったら、めっちゃ抜いてて、全然あの時の面白さがないぞってほかの芸人さんから責められてたけど、あんな感じになる可能性が高い。かといってじゃああの時の「なんて日だ」をずっとキープすることが良いことだとも言い切れない…。ひい、十二か月連続公演とは何とも恐ろしい。だからひたすらに変化していくことが大切なのかもしれません。稽古も昨日の延長というよりは、昨日を踏まえたうえでの0からみたいな。結局何が言いたいのか自分でもよくわからなくなってしまった。長々愚にもつかない私事を失礼しました。2月公演、観劇してくださった方々、ありがとうございました。お気にかけていただいた方々もにありがとうございます。なにはともあれ3月も楽しんでやっていきたいと思います。何卒よろしくお願いいたします。


長井健一(Nagai Kenichi)

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プロフィール

俳優。1996年生まれ。東京都出身。フリーで活動中。
架空畳、ヒノカサの虜、こちらスーパーうさぎ帝国などに出演。
aikoの歌詞に共感しすぎて、自らのことをaikoだと信じて疑わない。
生成りの服ばかり着る。小説や短歌が好き。


2月はものすごいスピードで駆け抜けた。
『無表情な日常、感情的な毎秒』のお稽古は、たったの8回。もともともう少し多かったのがどんどん削れて8回。上演台本が来てからの稽古はもっと少ない。稽古場に行かない期間、不安で怯えたりもした。でも、本番は全く臆せずに臨めたと思う。
なによりも、クリエイションメンバーである皆さんがとても優しい人たちだったからだ。そしてみんなお芝居がとても魅力的で、大好き。主催の長谷川さんはいつも本当に優しくて、何かやる度に「いいんじゃないですか」という感じでこちらも、いいんだぁ、とか思っていた。

ただ、稽古も本番もとてつもない(精神的)疲労感があった。稽古終了後はしばらく記憶喪失になって、抜け殻になってしまった。
本番中「魂が抜けたり入ったりする感覚」を僕は「違います」とぶった斬らなければいけなかったのだが、本当はずっとその感覚なのだよなぁと思っていた。大嘘つき。
きっとお芝居をするとき、多くの場合嘘をつくものだと思うけど、演じながらこれ嘘なんだよなあと発話者が思うのは、特殊かもしれない。この劇の台詞たちの多くが生の僕たちから出来たものであって…。一体何に化かされて、化かしているのかずっと分からない。この演劇自体がすごいオカルトな気持ち。

今月は、16日のみ出演します。平日上演のチームで今から集客が不安。やっぱりたくさんの人に見ていただくべき作品だと思います。
観劇を検討してこれを読んでくださった方、もしいらしたら是非お越しください。よろしくお願いいたします。おもてなしします。
きっと怒涛な日々なのだろうな、と今から楽しみ。この演劇のファンができて、たくさん育つと嬉しいなと思っています。
一生懸命頑張るぞー!


ヨシオカハルカ(Yoshioka Haruka)

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プロフィール

演劇ユニットRe-birthの役者兼衣装兼会計兼稽古場管理者兼動画編集者。
生真面目な不器用。
私の心はGLAYさんとハロプロさんとV6さんの3本柱で支えられています。
好きな小説は「皮膚と心」得意なことは「手汗と裁縫」
どうぞよろしくお願い申し上げます。


(2月公演感想)
2月公演が終わり、今私は不思議な感覚の中にいます。
確かに2月公演は終わった。終わったのですが、それが同時に始まりでもある。
終わったのに始まる。非常に不思議な感覚です。
稽古中、本番中はずっとなんだかふわふわした夢の中にいるような感覚で、千穐楽と同時に3月公演の情報が解禁された時にようやく「あれ?これは何か大変なことに足を突っ込んでいるのでは?」と現実に引き戻されました。
1公演ごとに積み重なり、初日から千穐楽までに随分変わりました。
これが12ヶ月積み重なったら一体どうなってしまうんだろう…。
楽しみでもあり、成長していく公演に自分はどれだけ貢献することができるのだろうという不安もあります。
私だけが取り残されていくのではないかという不安。

公演終了後のアフタートークで「12ヶ月に辿り着きたい場所はどこですか」という質問をいただきました。
普段明日のことすら考えられない私は一瞬途方に暮れました。
そしてまず、12ヶ月後生きていたいなあ。と思いました。
その後浮かんできたのは、今回の公演を見に来てくれた人たち、配信で楽しんでくれた人たち、優しい声をかけてくれた人たちの顔でした。
この人たちを喜ばせたい。
「12ヶ月追ってきて良かった、待っていて良かった」と喜んでほしい。
普段の公演と形は変われど、自分の根底に流れる【目の前にいるあなたを楽しませたい】という思いは変わらないんだなと気付くことができました。

今後どんな風に公演が成長していくのか、その風に私はきちんと乗れるのか、わからないことだらけですが、その全てを楽しみつつ、頑張ります。

公演が終わっても寂しさがないって、いいですね。


(3月公演意気込み)
3月公演。なんと私が最年長らしいと聞き、動揺しています。
2月公演では荒波さんの陰に隠れ、カミセン顔をして年下ぶって甘えていました。
ちょっとこわいな。と思っていた南里さんに「太宰の『皮膚と心』好きなんですよね?」と声をかけていただき、「私がプロフィールに書いたことをわざわざ…。いい人だ…。そして私は!年下に!気を遣わせているッ…!」と反省したりもしました。

そこを踏まえ、3月は年上らしく、しっかりした所をお見せできるよう頑張りたいです。
この時点でまだ顔合わせは終わっていませんが、きっと今回が初めましての方も素敵な方々ばかりなんだろうなと思います。
新たな出会いにわくわくしつつ、そんな場所をいただけることに感謝しつつ、3月も楽しみ、楽しませ、素敵な空間を作れるよう頑張りたいと思います。



3月からのクリエイションメンバー


3月公演詳細

Performance of the day
『無表情な日常、感情的な毎秒』3月公演

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2021年3月16日・21日 CHARA DE新宿御苑
原作・演出 長谷川優貴

公演情報・感染対策はこちら
https://yennui.com


【クリエイションメンバー(50音順)】
<16日出演チーム>
浦田すみれ
鈴木まつり
長井健一
二田絢乃

<21日出演チーム>
小林駿
齋藤永遠
波多野伶奈
結木ことは
ヨシオカハルカ(演劇ユニットRe-birth)

【タイムテーブル】
2021年
3月16日(火) 14:00/19:00
3月21日(日) 13:00/18:00

【チケット】
<券種・料金>
劇場観劇チケット【各回10名限定】(当日精算・日時指定全席自由) ¥2000
配信観劇チケット(事前精算・1週間アーカイブ付) ¥800
(予約・当日共通価格)

<予約>
劇場観劇 カルテット・オンライン

配信観劇 ツイキャス プレミア配信(1週間アーカイブ視聴可能)
<16日14時>
https://twitcasting.tv/hase0616/shopcart/58758

<16日19時>
https://twitcasting.tv/hase0616/shopcart/58760

<21日13時>
https://twitcasting.tv/hase0616/shopcart/58761

<21日18時>
https://twitcasting.tv/hase0616/shopcart/58762

【会場】
CHARA DE新宿御苑
〒160-0004 東京都新宿区四谷4丁目7-10 小林マンション3階

【お問い合わせ】
yennuinfo@gmail.com

エンニュイYouTubeチャンネルにも稽古の模様をアップしています。高評価、チャンネル登録よろしくお願いします!



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