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「MEG ザ・モンスターズ2」:MEGが完全に背景になっているB級作品

<あらすじ>
地球上で最も深いマリアナ海溝。そこは太陽の光が全く届かない暗闇の世界だった。研究チームと、潜水レスキューのプロ、ジョナス・テイラー(ジェイソン・ステイサム)は、“人類未踏の地”である約10キロの深海へと向かう。そこで謎の生命反応を探知した一行は、触れてはいけない“恐怖”を目覚めさせてしまう。彼らを待ち受けていたのは、見たこともない大きさと獰猛さで生態系の頂点に君臨する最恐の巨大ザメ“MEG”の群れと、さらなる巨大生物たちだった。深海からビーチまで襲い来る絶体絶命の危機に、いかに立ち向かうのか……!?

KINENOTEより

評価:★
(五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低)

夏らしいサメ(シャーク)映画が公開されたということで、前作が微妙にウケた「MEG ザ・モンスターズ」の続編が公開。多分、前作より少し拡大公開されているんじゃないかなと思います。僕は、前作を全く見てなく、意味深な予告編が気になっての鑑賞。。そんなジャケ買い鑑賞でしたが、ちょっとというか、だいぶ期待外れな内容になってましたw

そうはいっても、僕はこういうB級的な香りがする作品は大好き。でも、B級とは言っても、歯ごたえがないと映画としては面白くない。サメ映画といえば、名匠スピルバーグ監督の「ジョーズ」があり、スピルバーグの手を離れた「ジョーズ2」も、パニック作品の先駆けにもなった「ジョーズ3」もいろんな意味で好きになれる作品です。それからレンタルビデオから動画配信の時代になった最近まで、数多くのサメ映画が作られるように、いつの時代でもサメは注目の的。でも、「ジョーズ」をどの作品も越えられないように、CGをはじめとしたVFXを簡単に作られるような時代になっても、ただ、大きなサメが出てくるだけではダメだということが、改めて本作を見て感じざるを得ませんでした。

本作「MEG」とついている割に、最初から最後までMEGは背景にしかなっていない。。メインになるのは、主役ジェンソン・ステイサムのアクションを楽しむの一本のみ。それはそれで過去のステイサム作品(例えば、「トランスポーター」シリーズや、「メカニック」など)同様に、題名と相違するような極太ステイサムのアクションが映えるような設定にしてくれれば、それなりに楽しめたかなと思うのですが、ウー・ジンやクリス・カーティスなど、それなりに知名度のある脇役俳優も物語をつけ足したり、更に印象が薄い娘キャラやMEGでない敵キャラ:テロリストも最後まで引っ張る割には、一瞬で倒されてしまうという粘りのなさ。。やっぱりMEGが主役なんだと思いつつも、最後まで粘るMEGもいなくて、やっぱりステイサム最高!っていう方向にしたいのになりきれないという中途半端感が、映画をすごくつまらないものにしてしまっているなと思います。

この映画で唯一見ものなのは、冒頭の6500万年前の白亜紀のシーンや、最後に一瞬だけ描かれるMEGを中心としたモンスターたちの対決シーンかな。怪獣映画とみれば、スクリーンで見るだけ映える場面となっていたかなと思います。でも、それも一瞬だけ。。何もかも面白いものを取り込もうとして、全部失敗しているような作品に感じました。

<鑑賞劇場>TOHOシネマズくずはモールにて


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