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古今東西シャープペンシルの種類 その1 / (パーカーのデュオフォールド ベストポケットタイプ)

このテーマでは、集めてきたシャープペンシルの、メーカー、年代、種類別に紹介させて頂ければと思います。

今回はアメリカ パーカー(Parker)社の1930年代のペンシルです。
モデル名はデュオフォールド(Duofold)になり、モデルの中でも一番小さい”ベストポケット(Vest Pocket)”タイプを紹介します。

モデル名のデュオフォールドは今でも販売されているパーカーのフラッグシップモデルです。1921年から現在まで様々な種類が発売されており、分厚い一冊の本になっている程です。

今回紹介するタイプは、1930年にストリームライン(streamline)にモデルチェンジした時にラインナップされました。万年筆とセットで製造され、シニア、ジュニア、レディと、このベストポケットと4つのサイズがありました。このベストポケットタイプには、クリップがあるタイプと、リングトップトップ(頭にリングがついている)タイプの二種類ありました。

ペンシルの全長は約8.6cm、太さは約11.6mmになります。短くゴロッとしたフォルムで可愛いペンシルだと思います。ペン先の金具を押さえながらボディを右回しすると芯が出て、左回しすると芯が引っ込むようになっています。この方式は繰り出し式と言い、1960年頃まではシャープペンシルの一般的な方式でした。芯の太さは1.18mmのものを使用します。

色の種類は
・ブラック
・レッド(ビックレッド)
・ラピスラズリ
・ジェードグリーン
・ブラック&パール
・イエロー(マンダリンイエロー)
・ホワイトパールグリーンライン
・ブラック&バーガンディ
と8種類あります。
これにクリップ有り無しを含めると、全16種類あることになります。
この中で数種類紹介します。(画質がバラバラですみません。)

パーカー デュオフォールド(Duofold) ベストポケット(Vest Pocket)
リングトップタイプ レッド(ビックレッド)
ボディの色はデュオフォールド発売当時よりあり、色鮮やかなオレンジ色のカラーは「ビッグレッド」という愛称で呼ばれています。

パーカー デュオフォールド(Duofold) ベストポケット(Vest Pocket)
クリップタイプ ラピスラズリ
ボディの色は濃い紫みの青に、白い斑点が入っています。

パーカー デュオフォールド(Duofold) ベストポケット(Vest Pocket)
クリップタイプ ジェードグリーン
ボディの色はくすんだ青みの緑の翡翠色に、白のマーブルが少し入っています。

パーカー デュオフォールド(Duofold) ベストポケット(Vest Pocket)
リングトップタイプ ブラック&パール
ボディの色はホワイトパールに黒いラインがランダムに入っています。

パーカー デュオフォールド(Duofold) ベストポケット(Vest Pocket)
リングトップタイプ イエロー(マンダリンイエロー)
ボディの色は鮮やかな黄色で、「マンダリンイエロー」という愛称で呼ばれています。

パーカー デュオフォールド(Duofold) ベストポケット(Vest Pocket)
リングトップタイプ ホワイトパールグリーンライン
ボディの色はホワイトパールに緑のラインがランダムに入っています。

パーカー デュオフォールド(Duofold) ベストポケット(Vest Pocket)
クリップタイプ ブラック&バーガンディ
ボディの色は黒と、ごく暗い紫みの赤が、ランダムに配置されています。

さらにこのタイプのペンシルには専用のペンスタンドも売られていました。トランプをする時に点数を付けることを想定して、ブリッジ(トランプゲームの一種)セットとして、ハート、ダイヤ、クローバー、スペードと4種類作られていたようです。

当時の広告
右上にベストポケットタイプのペンシルが使用できるブリッジセットが紹介されています。

ベストポケットタイプのペンシルが刺さった状態

サイズはベストポケットタイプのペンシルより少し小さく、使いやすそうです。

今まで製造されてきたパーカーのペンシルの中でも、とりわけ小さく可愛いので、つい集めてしまうペンシルの一つです。

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