見出し画像

結婚しなきゃいけないの?

大前提として、現在の私には結婚願望というものが一切ありません。
しかし、普段の何気ない会話で、友人の漏らした「40歳にもなって独身な時点でやばいでしょ」という言葉、バイト先で社員に対する悪口の中に紛れた「あんなんだから結婚できないんだよ」という言葉。
「結婚をしない/していない」ことって良くないことなのでしょうか?

周囲の人間に恵まれているため、普段結婚願望がないことを否定的に捉えたことがなかったのですが、昨年の夏、親戚に言われた「孫の顔を見せてあげるのが一番の親孝行だよ」という言葉がモヤモヤのきっかけでした。
その時は咄嗟に「善処します」とだけ返しましたが、時間が経つにつれて「孫って簡単に言うけど子どもを育てるってそんな『親孝行しちゃおうかな☆』みたいなノリでできることじゃないだろ、ハァ~~~??」という気持ちが増してきました。
しかし、その親戚の言葉をきっかけに、母も本当は孫の顔が見たいと思っているのではないかとも思い始めました。

結婚、そして妊娠、出産、子育て、どれも私からは遠く、関係のないことのように思ってきましたが、20歳にもなると同級生にも結婚する人や子どもを産む人が出てきます。
まず結婚。配偶者だけでなく、その家族といった他人と家族になるということ。喜びも悲しみも苦しみも分かち合うということ。財産を共有するということ。同じ苗字を持つということ。
自分の両親が一番身近な「結婚」の事例であり、「結婚」に対する印象を形成する際に大きく影響します。
私の中の「夫婦」は会話がなくて、険悪で、言葉を交わせば口論をするものでした。小学生の頃、友達の家に泊まりに行った際に、仲睦まじく言葉を交わす友達の両親を見て「変なの」と思った記憶があります。
私が結婚に興味がないことを母親に責任転嫁するつもりはさらさらありませんが、反例を目にしているため、「結婚=幸せ」ということを盲目的に信じられないのです。

そして子どもを育てるということ。世の中の人はどれくらいの重さで「子どもを育てる」ということを捉えているのでしょうか。
よく「愛の結晶」なんて言葉で表現されますが、子どもは生まれたら育つし、二人の遺伝子を受け継いでいると言えども別な人間であることには変わりありません。
そして、親が子どもに与える影響は非常に大きく、その子の人生を左右することになるでしょう。
私は、誰かの人生を背負うことが怖くて仕方ありません。
もし私がネグレクトしてしまったら?虐待してしまったら?子どもが障害を持って生まれても愛せる?
自分の人生でさえこんなにも不安定なのに、誰かの人生まで背負えるわけがない、子は親を選ぶことができないから生まれてくる子どもに申し訳ない、そう思ってしまうのです。
育成ゲームと違って、飽きても嫌になっても親はやめられないのだから。

そして、よく言われるのが「結婚したくないのに彼氏は欲しいっておかしくない?」という言葉。
結婚したくない人間の言う「彼氏欲しい」がおかしいと感じる人の世界では、彼氏とは結婚を前提としたお付き合いをしている男性を指すのでしょう。
この議論はきっと一生平行線でしょうし、価値観の違いだから交わる必要はないと思います。
しかし、「普通」が絶対的でないということは念頭に置いてほしいとも思います。

この疑問に答えが出るのはきっとずっと先になりそうです。
これからもっともっといろんなことを経験して、いろんな人に出会って、私の価値観も変わっていくことでしょう。
だから、今のところは、結婚が不幸せだと言いたいのではなく、結婚だけが人生の幸せではないと声を大にして言いたいです。
生涯独身率が高くなってきているといえども、まだ理解を得難い「独身」という人生の選択肢。
20歳の小娘が語れることなんて多くはないですが、「独身」であることを恥じないで生きていきたいと思います。


夜だからってちょっと語りすぎちゃいましたね、おやすみなさい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?