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ニンジャの考察

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ニンジャスレイヤー世界の裏側に(主に妄想の力で)迫ります
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2018年4月の記事一覧

物語の始点と終点はどこか〜擬似的な死と復活〜

物語というものは必ず始まりと終わりが無ければいけない。当たり前のことだが、名作の続編が出まくっている近年ではわりかし(個人的に)熱いテーマである。

そもそもなぜ物語に始まりと終わりが無いといけないかというと(当たり前だが)人間が物語に費やせる時間は有限である上に、複雑で長くなりすぎた物語は誰も理解できなくなるからだ。

人間の理解のため、複雑すぎる現実を単純化してわかりやすく切り出すのが物語の持

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「ニンジャスレイヤー 」輪廻転生の輪(後編)

承前

https://note.mu/yellow_osushi/n/n6d2d99d57b23

後編、と言いつつあまり連続性のない話となる。

個人を規定するもの仮に個々の人間同士に肉体的、物質的な差異が無いのだとしたら、個人を分かつものは何になるだろう。これは肉体を自在に選ぶことのできるサイバーパンク世界観において特に顕著な話である。

これはニンジャスレイヤー本編で明確な回答がある。

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「ニンジャスレイヤー」輪廻転生の輪(前編)

久しぶりにニンジャの考察を追加してみる。

今回は特定のキャラクターというよりはニンジャスレイヤーという物語構造そのものについての考察である。
そもそも物語とは、いや言葉とはなんだろう。
人間は自分の認識によって世界を形作っており、それぞれが同じものだという保証はない。現状、脳の電気信号を直接観測する手段が無い以上、他人が何を考えているか直接判断するのは不可能である。

しかしそれでも人間の認

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