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故・ジャニー喜多川(喜多川 擴)氏の性暴力問題について思うこと
私は、子供の人権が軽視される社会は、望ましくないと考えています。ですが恥ずかしながら、テレビを見ないので世事に疎く、ジャニーズ事務所で性暴力が横行していた事実を知りませんでした。
私が何を書いたところで、大海に浮かぶ塵のようなものでしょうが、同じく子供の頃性暴力にあった経験がある者として、塵でもないよりマシという考えから、意見を書いてみようと思います。
前提として、ジャニーズ事務所に所属するアイドル、タレントさんたちは、今もそのキャラクターで仕事をしています。この問題を大きく取沙汰することで、精神的、金銭的被害を被ることが予想されます。それは、望ましいことではありません。じゅうぶん配慮しながら、この問題を取り扱う必要があると思います。
ですが、現実として、加害者が亡くなっても、被害者はまだ生きています。苦しんでいます。自分が傷つけられたことに対して、勇気を出して声を上げています。決して心地の良い体験ではないでしょう。「もう終わったことなんだから」と何もなかったことにして、黙っていることだって出来ました。それでも、「あれは間違っていることだった」と認められる社会が正しいと思い、自分の傷を乗り越えて声を上げたのです。その勇気を尊敬します。報われるべきだと思います。
ジャニーズ事務所が、子供たちの人権を踏みにじった上で利益を得てきたのであれば、法治国家たる日本において、今日の繁栄にふさわしくないと考えます。
彼らは、今所属しているタレント達のためにも、まっとうな会社に生まれ変わることが必要です。今まで獲得した利益をもって、被害者に謝罪し、手厚い補償を行っていくことが、社会的に正しい道ではないでしょうか。
また、テレビや新聞などの大手メディアが、この件についてほとんど報道しないということに、忸怩たるものを感じます。
そうと知りつつ、問題を見過ごしてきた事実があるのであれば、メディアからも被害者に寄り添った謝罪を行ってはどうでしょうか。
同時に、メディアはジャニーズ側に対し、断固とした対応を取ることもできます。問題を認め、被害者に対し、しかるべき対応を行うよう求める。それがなされるまで、ジャニーズタレントの起用を控えると申し入れる案もあります。
なお、ジャニーズのファンの方で、この問題にショックを受けた方も多いと思います。
私は、ファンの方が全員、怒りの声を上げることができるとは思っていません。ただただショックを受けて、涙する人もいれば、「信じたくない」という人、もうジャニーズファンを辞めた人もいると思います。それは自然な感情で、ある意味では、ファンも被害者です。性暴力の噂を知っていたとしても、確実ではないことに1ファンが何を言えたでしょう。
ただ、私個人の妄想としては、ファンこそが立ち上がり、「ジャニーズ事務所は謝罪しろ!」などとプラカードを掲げてデモを行うような未来がくると頼もしいと思います。
なぜなら、ジャニーズのタレントを愛しているのはファンです。
一番、タレントを守りたいと思うのはファンです。
そんな彼女彼らたちが、推しの尊厳を守るべく、いの一番に立ち上がって行動を始めたら、カッコいいです。
それがBBCに取り上げられるような日がくれば、日本人として汚名返上にもなります。
現実にはそれぞれ様々な事情がありますので、そんなことは夢物語かもしれませんが、ついそんな未来を願ってしまいます。
私は、何よりも、性暴力が許されてきた日本、そしてこれからも性暴力を許す日本という状況を、子供たちに残したくありません。だから、BBCによってこの問題が報道されたことを受けて、一人でも多くの関係者が、「それは許されない」と、より正しい対応を行う勇気をもってくれることを願いますし、私にできることがあればやろうと思います。
欧米諸国では児童への性暴力が非常に厳しく取り締まられる社会になっているようですが、日本はその点で遅れを取っているように感じます。
1日も早くこのような状況が是正され、誰も性暴力にあわない世の中になってほしいです。
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