【アニメ感想】呪術廻戦はジャンプの聖杯戦争か
お正月休みで時間があったので、以前途中まで見て断念していた呪術廻戦の視聴を再開した。
以前は陰惨なイジメの描写が胸糞悪くて見るのを止めたのだが、改めて通して見たところ、良くも悪くもずば抜けて印象的な作品に昇華したため、今更ながら簡単に感想を書こうと思う。
なお、渋谷事変と映画までのネタバレが含まれる。未視聴の方はご注意されたし。
私が思う呪術廻戦の魅力
・レベチの神作画
戦闘描写が連続する中、ゴリゴリにカッコいいアクションシーンの連続
これほど動く絵の中作画の乱れ一切なし
五条の目は作画コストどうなってる
・先が読めない物語展開
人死に過ぎでは
舞台ぶっ壊し過ぎでは
虎杖をこれ以上イジメないであげて
・キャラクターの立ちっぷりがすごい
(どうせ死ぬくせに)魅力的なのが腹立つ
概説
呪術廻戦という作品は、物語として破天荒なほど予想を裏切ってくる。こんなに大胆に自分の作り上げた物語世界を景気よくぶっ壊していくストーリーテリングをする作品は、他にパッと思いつかない。
私は交流戦の辺りまでの伏線などを鑑みて、この後の展開はあくまで学園モノをベースに「五条先生が集めた次世代の精鋭が、切磋琢磨しながら強くなり、呪術界の腐った上層部に立ち向かっていく」という感じかなと思っていた。
だってジャンプ漫画ってそういうものじゃないか? 共通点の多い青の祓魔師だってそんな感じだし。
それが……。
なぜこんなことに……。
いや、まあ、最終的に上記の予想は当たっているのかもしれない。主人公の虎杖や伏黒は……あれを強くなったと言っていいなら、ではあるが強くなっているし、上層部は潰えてきている。
また、丁寧に育ててきたキャラクターをホイホイ死なせていくのもあまり少年漫画にはない展開だと思う。よくキャラクターが死ぬ漫画と言われると他に進撃の巨人が浮かぶが、進撃の巨人はもうそういう世界だと最初から分かっている上に、キャラクターの立たせ方が呪術廻戦ほど強くない。
アニメだったら鉄血のオルフェンズもホイホイ人が死んでいく無情な作品だが、そもそもガンダムは戦時下の物語であることが多いので、こちらも覚悟ができている。
呪術廻戦は最初学園モノみたいな皮かぶってたじゃないか。詐欺か。
呪術廻戦ではそれぞれのキャラクターのルーツや夢、希望を散々描いて感情移入させた後、それを嘲笑うように死なせていく。人気キャラでもドンドン死んでいく。渋谷事変にて(結構好きだった)七海が死んだあたりで何人死ぬのかと笑いたくなった。主要メンバーである釘崎ですら倒れた。彼女に関してはあからさまに「実は生きてる」フラグを立てていたが、もうこの作品ではそれすら裏切ってくるかもしれない。
こんな仕打ちを受けて自分でもなぜ視聴を続けているのか分からないのだが、ここまで壊しても破綻しない予測不能な物語展開や、嫌になるほど魅力的なキャラクター達の魅力が大きな吸引力になっているのかもしれない。
だってキャラクターが魅力的であればあるほど、死ぬか死なないかハラハラするのでつい見てしまうではないか。
主人公だけは大丈夫だろうと思いきや、この作者、虎杖もそのうち死なせかねない。今は宿儺が宿ってるから生かしてるだけな気がしている。
もう私にはこの物語がどこに着地するのか全く分からない。最後世界が吹き飛び、虎杖だけ謎に生き残って発狂するところでジ・エンドだったとしてももう驚かない。
調べたところ、作者の芥見下々氏はFateシリーズなどで有名な奈須きのこ氏の影響を受けているという。なるほど奈須きのこ氏を参考にしているならこの絶望展開にも納得だが、ジャンプで聖杯戦争やるなよ(いいぞもっとやれ)と強く言いたい自分もいる。
今後の展開で楽しみな点として、虎杖の領域展開がある。今まで無念の死を遂げた呪術師を呼び出してぶつけられるみたいな効果だといいな。そうすれば花実も咲くだろう。
原作漫画は今年中に完結するという話だ。物語の結末か楽しみでならない。
最後までお読みいただきありがとうございます! 良かったらスキ/フォローお待ちしてます。あなたにいいことがありますように!
この記事が参加している募集
最後までお読みいただき、ありがとうございます! あなたのあたたかい応援が励みです😊