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こころの健康

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YeKuが作成した「こころの健康」に関するエッセイ記事をまとめます。
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#エッセイ

社会不適合者というレッテルへの反論

病気などでメンタルダウンしている時、「社会不適合者」という言葉が脳裏を過ぎることがありますよね。私も経験があります。 こんなことで働けなくなる私は社会不適合者なんじゃないか、とか。 人間関係がうまく行かない時、私は社会不適合者だ、とか。 自分を責める言葉として、社会不適合者という言葉を使いがちな気がします。 でも個人的に、社会不適合者という言葉は、どうも都合のいいレッテルでしかないような気がしています。 今回は反論してみるつもりで、ChatGPTに定義をたずねました。

うつ病や適応障害からの職場復帰は、焦らず、一歩ずつ

現代社会では、多くの方がメンタルヘルスの問題に直面しています。 特にうつ病や適応障害により休職されている方々は、早く復帰したいという強い焦りを感じることがあるかもしれません。 しかし、こうした心の健康を損ねている状態にあるとき、最も大切なのは、自分自身と周りの状況を正確に把握し、適切なタイミングでの復帰を目指すということです。 厚生労働省の「こころの耳」が提供する「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」には、職場復帰可否の判断基準例が示されています。

「うつ病って逃げでしょ?」と言われたら

こんにちは。 私は過去に不登校と引きこもりを経験し、双極性障害と診断されています。今日は、うつ病に対する誤解について、私の経験を交えながらお話ししたいと思います。 「うつ病って逃げでしょ?」こんな言葉を耳にしたことはありませんか? 最近は無いかもしれませんが、こうした心無い認識を持っている人はまだまだ多いです。私も以前、そう言われたことがあります。 しかし、私たちが本当に「逃げ」たいのは、社会ではなく、自分自身の内面に蔓延る絶望や痛みからです。 うつ病はただ気持ちが

心の病をカミングアウトされたら

心の病を抱える人からその事実をカミングアウトされた時、どのように対応すれば良いのか、そのテーマについてお話ししたいと思います。 私自身、実際にこのような経験をしたことがあります。初対面に近い人から「鬱だったんだ」と言われた時もあれば、長年の友人からパニック障害であることを打ち明けられたこともあります。 そんな時、私はただ「そうなんですね」と優しく言葉を返すようにしています。 このような状況に遭遇した時、私たちが取るべき態度は、大げさなものではなく、相手の話を受け入れたと

人と自分の痛みを比べることはできない

「あの人は平気そうなのに、私は耐えられない。私はなんて弱いんだろう」 とか、 「あの人はどうしてこれしきのことが耐えられないんだろう」 と思ったことがあるだろうか。 私はある。 けれども、痛みや苦しみは、本質的に本人だけが評価できる。他人と比較することはできないものだ。 我々はそれぞれ異なる脳を持ち、世界を独自のフィルターを通して捉えている。 共感力の高い人は、他人の痛みや苦しみまで自分のことのように考えてしまうことがあるだろう。それによって、他人の経験を完全に理

うつ病が「心の風邪」は違和感がある

うつ病に対する認識は、依然として単純化されがちである。 社会的な認知は進んでいても、実際になったことが無い方からすれば想像しがたい状態だろう。 分かりやすさを求めてか、しばしば「心の風邪」と表現されるが、この表現は病の深刻さを軽視しているように感じる。 確かに、風邪という比喩はうつ病を一般の人々にとって身近なものとして捉えやすくする効果を持つかもしれないが、その一方で、治療の容易さや一時性を連想させるリスクをはらんでいる。 私自身、過去には不登校や引きこもりを経験し、

他人の定規で測った幸せなんていらない

他人の物差しで測った幸せは、いつだってジャストサイズからはみ出す。私たちはよく、社会の定めた定規に自身を当てはめ、そのフィット感で幸福を計ろうとする。しかし、元引きこもりで現在プログラマとして働く私にとって、その定規はいつもゼロ点を指していた。人々が信じる「普通」という幻想に、私の人生は抗い続ける。 まず、幸せの基準は文化によって変わる。日本での「普通」とアメリカの「普通」は異なる。同じように、私の「普通」とあなたの「普通」は同じではない。私の幸せは、自分が好きなことを追求

「悩みを相談する友達」はいなくてもいい

 皆さんは何か困ったことや悩みがある時、友人などに相談するタイプだろうか。私自身はあまり他人を頼らないが、何事においても友人や家族に相談してから決めるというタイプの方が存在することも知っている。  一方で、友人が少なく、悩みがあっても相談相手がいないということで、さらに追い詰められ、思い悩む方もいるだろう。  しかし、「悩み事を相談する」ということが、問題解決において必ずしも有効かというと、そんなことはない。  実際的な問題解決の一手法として「相談」を用いることもできる

存在することの『価値』:引きこもりやニートでも

 人生が困難な局面に直面したとき、私たちは自身の存在価値を問い直すことがある。  厚生労働省が定める「広義のひきこもり群」とされる人は令和5年3月の調査結果時点で、約146万人と推計されている。平成30年時点の61.3万人から見れば倍以上に増加した。  一方、若年無業者である15~34 歳の非労働力人口のうち、家事も通学もしていない人(ニート)は令和4年の平均で57万人だった。さらに35~44 歳では平均で36万人だった。  私は引きこもりでかつニートだった時期もある。

双極症で飛んで困ったことベスト3

双極症(双極性障害/躁うつ病)はうつ状態と躁状態を周期的に繰り返す脳の病気である(環境要因もあるが、遺伝的な要因が大きい)。 この病気になる前は、躁うつって急にコロコロ機嫌の変わる人のことかなと思っていたが、実際はもう少し長い。少なくとも数日以上のスパンで落ち込んでいる期間と激烈に機嫌の良い状態が訪れる。 今日は、この病気になって、困ったことを書いてみる。 第3位 仕事を飛ばしてしまう うつになると仕事を辞めてしまう。というかできなくなってしまう。 休職期間中に治れば

うつ症状にも波がある

私自身はⅡ型の双極性障害で、したがって周期的な躁とうつの波に翻弄されている。 ※薬の効果で穏やかにはなっている でもそれとは別に、うつ期の中にも波があって、日によって少しマシだったり激うつと呼ばれるような状態に逆戻りしたりすることがある。今日はそれについて書く。 ただし、私自身は医療従事者ではなく、一当事者だ。 当てはまらない場合や、一般性に欠ける場合があるかもしれない。 それでも、体験談を書くことで、不安を抱えている当事者やその周囲の方の力になれればと思う。 「

うつ期の過ごし方

今までうつ状態がどういうものかについて色々書いてきたが、今日はうつ期のすごし方について書こうと思う。とはいえ私は医療従事者ではないので、当事者目線の話になる点にご留意いただきたい。 まず、前提としてうつ状態にも波があるものだ。例えばひどい時には本当に何もできないものの、比較的軽ければ何かできてしまい、逆にそれによって悪化するということもある。 うつ状態の時にまずすることは1に休養、2に休養、3、4が無くて5に休養だ。うつ状態では頭も回らくなるので難しいかも知れないが、いか

躁状態ってどんな感じ?

 これまで、うつについては結構書いてきたものの、躁については軽く触れるにとどまってきた。なので今日は躁状態がどんなものかについて、当事者の目線でもう少し詳しく書いてみようと思う。自分の体験を元にして書くので、一般的な症例と異なるかもしれない点に留意いただきたい。  私は双極性障害、双極症のために、うつ状態と躁状態を繰り返してきた。  上記の記事にも書いたが、双極性障害とは心の波が激しく動く精神障害の一つだ。うつ状態は困るし、躁状態も困るのだが、あえて躁状態の良い点に言及す

うつ病からの回復期に感じること

 今まで、何回かうつ病について書いてきた。  うつ病の辛さについては結構書いたと思うが、逆にうつ病から回復する時、どういう変化があるかについてはあまり書いていない。  例によって個人的な経験にはなるが、当事者や周りの方が希望を持てるかもしれないので、この機会に書いてみる。  うつ病の急性期というか、いわゆる激うつとか言われる状態では、何をやってもつまらないとか、何を食べても感じないとか、そもそも食欲もなければ身動きもできない状態になっている。  だからそれが回復してく