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ピーカンを調べたんだ

雲ひとつない青空を「ピーカン晴れ」とか言うが,この「ピーカン」がいつから使われたのかと思い調べてみた。レファレンス協同データベースには日本国語大辞典からの引用で語源不詳で映画界の隠語かという記述がある。

日本国語大辞典には1944年の例が載っているものの,例によって国会図書館デジタルコレクションを見たら1933年の例が出てきた。

つまり晴れた時撮影してゐると撮影の中途から急に雲つたり、或は反対に曇りでも無理して撮影してると急にピーカン/\に照って来たりしますと、撮影の露出の變化を來しますのでとても困りものでこれはキャメラマン泣かせの一つです。

T・S・生「米国活動写真工業会最近の進歩(3)」『フォトタイムス』10(3),1933年

ちなみにこれはピーカンのあとにくの字点が書かれている,つまり繰り返しになっているのだが,私が覚えている繰り返し方は「ピーピーカンカン」なので「ピーカンピーカン」と繰り返すのはけっこう新鮮な感じがする。

ところで「ピーカン」はペカンというナッツの種類の呼び方としてもあるので用例をひとつひとつ見る必要がある。また,けっこうOCRのミスや単語の一部として出てくるものがあるので,後ろに助詞等を入れて絞って検索する方が効率が良い。今回だと「〜な青空」「〜の青空」「〜だ(った)」「〜に晴れた」などとしている。

ちなみに用例数の変化を見ようと思いNgram Viewerでも検索したが,なぜか「ピーカンな」が出てこない。

頻度も低くないので何かが悪さをしているのか。うーむ。


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