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極私的「ぴあのわ」ふりかえり2:分科会は反省だらけ

11月4〜5日に開催されたぴあのわ2023 in 北海道のふりかえりです。前回は受付からアイスブレイクまででした。

今回は分科会についてです。分科会は様々な大学の教職員がテーマセッションで,テーマに沿って講義・演習・実習などを行います。

私は以下のセッションを担当しました。

アイデアを出す力を高める
みなさんの活動では様々なアイデアを出す機会があると思います。しかし,アイデアってどうしたら出るのかはあまり考えたことがないことでしょう。もちろんこれには1つの正解があるわけではありません。このセッションでは限られた時間での物語の創作を通じて,突拍子もないアイデアを出すためのヒントを提供します。

レポートを書く授業なので授業でアイデア出しをする機会が多くあります。そこでやってきたことや,自分で講義などを受けてきた中で良かったものを少し紹介することを考えていました。

どれくらい来るものなんだろうと思ってましたが,29名から申し込みがありました。

具体的に紹介したのは「ずらし法」と「遠足法」です。ベースとした本は田丸雅智『ビジネスと空想 ~空想からとんでもないアイデアを生みだす思考法~』と読書猿『アイデア大全』の2冊。

もちろんこれらの全ては紹介できないので,セッションでは「時空間をずらす」,「名詞と連想した言葉をずらす」,「無関係のカテゴリーにあるものとテーマを結びつける」という3つを紹介しました。

具体的な内容は参加者に限定ということで特にここでは書きませんが,物語を作るという視点で見るといくつか反省点が出てきます。

まず,時間配分が甘かったです。特に最初の「時空間をずらす」のは言わばお試しでやってみるぐらいのものだったのですが,ここに時間を取り過ぎて,ショートショート作りのフィードバックにあまり時間が取れませんでした。そして「遠足法」に至ってはほぼ紹介のみという。通常の授業が90分なのに対して,分科会は60分ですから,その違いをもっと考えて資料を作るべきでした。思い切って「名詞と連想」だけに絞るのもありでしたね。

次に,物語作りとピアサポートの関係を繋げる話を入れるべきでした。これは完全にその視点が抜けていて,もちろんこの作業や発想は活きてくるとは思いますが,今回の参加者の性質を考えると,もうちょっとここを繋げた話も必要でしたね。

最後に,論理の話を入れるべきでした。特にブレストのような拡散型の発想法は基本的にいろいろ出してみることを重視します。もちろんその後にKJ法などの「まとめる」ツールを使うことが多いのですが,そのときに論理的にする・であることが重要なキーワードにあります。論理的じゃないと,例えば「意外なオチのある物語」を作ってと言っても,「あるところにおじいさんとおばあさんが暮らしていました。しかし,ある日急にふたりはなくなりました。終わり」みたいなものが出てきちゃうかもしれません(実際出てきます)。そのぐらいの意味での論理,つまり必然性が必要だというのは伝えるべきでした。

同じ機会でなくとも一般向けにアイデア出し関連の講座をやるときはこの辺を改善すれば良いものになるなと思いました。


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