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補助ツールを多用した英語論文執筆の実態

今まさに論文を書いていますが,それが英語のやや長いものになります。

英語の専門書や論文を読む機会もあるし,英語発表を聞く機会もあるし,なんなら英語論文や英語発表もたまにしますが,英語の運用力は研究者の中で低いほうです。とか言っても分からないよね,そうだよね。最初にひとまず2つ簡単な診断テストを受けたので晒しておきましょう。興味ない人は飛ばしましょう。


現状の英語力

たしか1996年に英検2級を取りました。受験したのは大学の語学が中国語で,今のままだと英語に触れなくなるとか考えてました。あと進研ゼミの英検講座の教材を買ったのにろくに使わないまま卒業したからってのも(卒業後もその手の講座は添削してもらえた)。

まずWeblio語彙力診断テストによると推定語彙数は3001〜3500語だそうです。

ちなみに今の英検2級って5000語程度必要なの?まじかー。

次に文法・語法を見るのにケンブリッジ大学英語検定機構のレベルチェックテストを受けてみたところ,「B1 Preliminary」または「B2 First」のテストを受験するのがいいだろうということなのでそれぐらいなんでしょう。

自分の英語力を正確に診断したいという欲がないのでこれはこれでいいとして,留学(在外研修)とか行ってみたいけど,もうちょいどうにかせんとなあってところですかね。TOEFLなりIELTSなりのスコアを取る必要がありますから。ただ言語学を中心とした英語論文を読むのにチューンナップされてきたので,せまーい専門分野論文はそこそこ読めていると思います。

どうやって英語論文を書いているか

これぐらいの英語力の私がどうやって英語論文を書いているのか。簡単に言えば,(1)過去の論文の遺産を活かしながら,(2)辞書や表現集を見つつ書いて,(3)AI(ChatGPT)と翻訳ツールで助けてもらって修正しています。

過去の遺産(リサイクル)

過去の遺産はまさに過去に自分が書いた論文たちです。これらで使った記憶がある表現を探して使うことがけっこうあります。さらに今回は今まで書いた論文をフル活用して解説的なものを書くので,該当セクションにどんどん過去の原稿をコピーし,書きながら消してってのを繰り返しています。つまり,そのまま使うというわけではありません。

辞書・表現集

辞書は電子辞書に入っている『大和英』でしょうか。ど忘れ事案のときはググることも多いです。このとき「見覚えのない表現をチェックなしに使わない」のを原則にしています。たぶん大学生(雑)がGoogle翻訳させた作文ではこれを飛ばしていると思います。もし見覚えのない表現にしか出会わなかったら検索して例文を眺めたり,言語学系の論文を探して使い方を調べます。

表現集は和田朋子『増補改訂版 はじめての英語論文 引ける・使える パターン表現&文例集』には一番お世話になっている気がします。

最近出たジョン=モーリー(著),髙橋さきの(訳)『アカデミック・フレーズバンク』もけっこう使えます。

他にも次の本を持っていてたまに引くことはありますが使いこなせてないのが残念です。

AIでの校正と翻訳サイトでのチェック

おおよそセクション単位(もっと小さい単位でも)で書き上げたものをChatGPT-4に投げて校正してもらっています。プロンプトは「英文校閲してください。学術的な英語だけど,読みやすさを重視」ぐらい。プロンプト・エンジニアリングというのが流行りましたが,今だとそこまで気にしなくても良さそうな感触は得ていますがどうでしょう?

修正された英語は元の書いた英語と付き合わせて受け入れるかを判断します。もちろんこちらの意図が伝わってないときは,意図(日本語訳)を付けたりして質問しかえします。自分でも思うけど,けっこう指示が雑。

そして修正した英語のうち気になるものはGoogle翻訳に英→日で入れます。DeepLは文単位で飛ばすことがあるのに対し,Google翻訳はかなり直訳的なのでこちらを使用しています。当然日本語訳で専門用語の訳を間違えていますが,そこが問題じゃなく,文として通りそうかを見ています。

現状

そんなのを繰り返して原稿としては14〜16ページほどになりました。本当は今週中に仕上げたかったけどさすがに無理そうです。でも3月はあと1週間あるんでそこで決着を付けねば。さあどうなるか。次回作をたのしみに(良くないフラグ)。


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