今日たべたもの 2019.10.20
この日、友人でヨガのインストラクターの鈴木めゆさんのイベント「人生を愉しくする「フローライフ」習慣【実践編】」に参加しました。
ヨガといっても「おひるねyoga」という着替えもポージングも不要で椅子に座ってできるリラクゼーション的な感じです。
会場となる「ガレリア フォー ユー」は茗荷谷のカフェとイベントスペースです。オーナーの民谷直幹(たみたになおき)さんは「薬膳」の思想をベースにした美味しく食べて健康で美しくなる料理をコンセプトにメニュー開発やイベント企画などをされています。
一般にヨガは思想の強いスピリチュアル系のイメージやインドの修行僧みたいなのを想像しがちですが、数年前にウッカリめゆさんの(ガチの方の)教室に行ったのをきっかけに、印象がガラっと変わり、予定が合えば参加するようになりました。
このイベントはヨガの前に自己紹介や近況を話すことから始まります。ヨガを一時間ほどやった後に出される一品の食事とハーブティーをいただきながら前後で気持ちや考えがどう変わったかなどを食べながら会話します。その時そのときにしかない「対話」ができることが特徴です。
決まったテーマはありませんが、互いの言葉からインスピレーションを受けながら、自然と共鳴するようにそれぞれの話題から共通の「問い」に気づきながら、でもリラックスしながら、様々な「対話」をします。毎回参加者によってどんな話をするが違うのでそれも楽しみの一つです。
重い病気を克服した女性の話
この日は遠方からある女性がいらっしゃっていました。実は昨年末に参加したときには重い病気を患っていて死を覚悟する状況だったそうですが、約一年が経ち、奇跡的に回復したので再度このイベントのために上京してきたそうです。
重い病気を克服した事実もさることながら、この日ここに至るまでのエピソードが非常に印象的でした。
この方は病気になったことで、自分と向き合うことになったといいます。余命宣告を受ける中で、これまでの自分は「自力でなんでもやってきて成果を上げ社会的に評価されてきた自分」であり、本当に自分の求める生き方ではないことに気付き、「周囲に頼れていなかった弱い自分」を受け入れることができたそうです。
自分の弱さを受け入れることで本当の自分を取り戻すとができたし、ご家族のご尽力もあって結果的には病気をも克服するに至ったというようなお話でした。
この対話を聞きながら、若干飛躍していると思いつつ、仏教の「自燈明」「他燈明」という概念を思い浮かべていました。
仏教や一部の心理学では、大抵の苦しみは自意識と他人(世間)との関係性にあると言われています。仏教の説法に出てくる登場人物はだいたい他人の物差しで自分をジャッジして勝手に苦しんでいます。自分の中の世間への見栄が自分を苦しめているにすぎないという考え方です。
一方で自分の責任でものを見て判断して生きている人は苦しみから解放されるといえます。そういった自分を拠り所に生きるのが「自燈明」です。自分の人生を自分でコントロールできていれば病気かどうかは究極的には問題ではないということです。
それが医学的な作用まで及ぼすかどうかは分かりません。少なくともこの女性は「世間の目」に囚われることなく「自分の正直な声」を認めたことで「他人の中の主人公でいることから、自分が主人公でいる世界」を得ることができたのだと解釈しました。
頭と体を整理して対話することの良さ
ヨガは姿勢と呼吸を軸に精神と身体と全体を整理しコントロールすることで健康を取り戻すエクササイズだと理解しています。
生活の中でも作業に煮詰まったときに掃除をしているうちにアイディアが浮かんだり、外に出て深呼吸したら悩みが気にならなくなるような経験があると思います。
イベント開始前の自己紹介はいわゆる「チェックイン」にあたります。自分が何となく感じている違和感や興味を一旦テーブルの上に出します。それについては互いにいったん受け入れます。
そのあとヨガでリフレッシュした状態で改めて対話が始まります。
自分のことを話し他人のことも聞くことで、不思議と自然といろんなことがつながって見えてきます。こんな重たそうな話も実際には和気あいあいといろんなことを織り混ぜながら会話します。発言がなくても何か感じていればオーケーくらいのゆるさも良いと思います。
飲み会とか勉強会もよいですが、こういった思考の整理や対話ができる集まりはとても貴重だと思います。よかったら参加してみてください。
やっと今日たべたものですが、この日は「小倉チーズトースト」でした。
東海地方の人間にはお馴染みの小倉トーストにチーズを乗せるという素晴らしさしかない食べ物でした。チーズ最高。