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#56『教科書に載らない「日本の文化」』Vol.7

19『和楽器』
 「音色の美しさが和楽器の特色」
 縄文時代の遺跡から、「土笛や鈴」が発見されれいて、楽器のルーツは古いことをうかがい知ることができます。6世紀の古墳からは、「琴」を演奏する埴輪も出土しています。(横須賀市自然・人文博物館蔵)
 和楽器とは、明治時代以前から日本で使われていた楽器をさします。そして、江戸時代からほとんどの形や構造を変えていないことも大きな特徴です。
 和楽器の多くは、奈良時代以降に中国から伝わったとされています。現在の「(=こと)」は、中国の箏(=そう)」を改良したものと言われています。それ以前に日本には弦が6本の「和琴」と呼ばれる楽器があり、雅楽で使われていました。
 平安時代には、中国から各種の楽器が伝わり、貴族の間で演奏されていたようです。室町時代には、琵琶が武士たちにより好まれ、支持されました。(琵琶は、古代ペルシャの五弦琵琶が起源とされ、正倉院正倉蔵)江戸時代には、「三味線」「尺八」「篠笛」が登場し広くさまざまな人々に親しまれるようになりました。
 和楽器の多くは、自然の素材をもとに作られています。尺八や篠笛は竹を素材としています。箏の胴の部分は桐の木が使われています。また、和楽器は、室内で演奏されることが多いため、西洋楽器に比べ、音量が小さいこと特徴にあげられます。音量は小さくても音色の美しさが追求されてきました。ただ、「和太鼓」や「横笛」は室外で使われることも多いため大きな音を出すことができる構造になっています。
<楽器アイテム>
・尺八:竹でできた縦笛で、表に4つ、裏に1つの穴があり、上の端が斜めに切ってありそこから吹いて吹いて音を出します。長さは、一尺八寸が一般的で、約54.5cmになります。「首振り三年ころ八年」といわれ、音の加減だけでも三年、ころころという良い音を出すまでには八年かかるといわれています。
・箏:弦の数は13本あります。弦の下にある「柱」と呼ばれる支えで音の高さを調節します。指に爪をつけて演奏します。世界的にも演奏会での支持も多く、全国高校文化祭でも「箏」を演奏し競う部門があります。
・鼓:鼓には大鼓と小鼓があります。大鼓は、左膝に乗せて打ち、小鼓は、右肩に乗せて右手で打ちます。
「文化シリーズ」も少々長くなりました、次回で一区切りして新しい「文化シリーズ」を考えてみたいと思います。長らくお付き合いいただきありがとうございました。次回のシリーズも見ていただければ幸いです。
 

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