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#59『中山道「名所・名物」』Vol.2

各街道には、関所が設けられていて関所の番所前には「おじぎ石」と呼ばれる石が置かれていました。この石に手を着くと自然に頭を下げる姿勢になり関所に対して敬う気持ちを示す(=示させる)意味もあったようです。

「名所・名物」
・37宿「馬市」(福島)険しい山間で育った木曽馬は、丈夫で力が強いことから大変人気がありました。二歳・三歳馬が集められ、定期的に市が開催されていました。「福島の馬市」は、東北地方の「白河馬市」、中国地方の「大山馬市」と並んで日本三大馬市として全国に知られていました。
・38宿「木曽の桟=(かけはし)」(上松)木曽川沿いは長い長い断崖絶壁の続く、旅の難所の一つでした。壁面に木や藤づるなどで桟橋を作って通路にしていました。「木曽の桟」は、「危険」代名詞でもありました。
・42宿「男滝・女滝」(妻籠)長く険しい山道の街道が続く旅で一息つける所でした。二つの滝を同時に見られる名所の一つでした。
・「五平餅」(木曽地方)つぶしたご飯を串に刺し、味噌をつけて焼いた木曾・伊那地方の庶民食で、地域によりタレや味や形があるようです。地元の商店や観光地だけでなく、高速のSAなどでも販売されています。
・51宿「堂上蜂屋柿」(太田)堂上蜂屋柿は、この地方で取れる渋柿です。全国でも最高級の干柿として平安時代には朝廷に献上されていました。「堂上」は献上品にのみつけられる名前でした。
・60宿「伊吹艾(=もぐさ)」(柏原)伊吹山で取れるヨモギでつくられた艾は、高品質で「伊吹の赤団子」ともよばれ広く名産品として知られていました。また、伊吹山は薬草の宝庫としてもよく知られていたそうです。
・61宿「居醒の清水」(醒井(=さめがい))中山道のなかでも指折りの湧水が豊富な場所でした。長い道中の中山道の中で旅人が休憩する最適な場所の一つであったようです。日本武尊が体を癒したと伝えられる泉でもあります。
・63宿「赤玉神教丸」(鳥居本)赤玉神教丸は、和漢健胃腸薬で腹痛や下痢止めの薬で旅人だけでなく、参勤交代の大名も用いていたようです。現在でも販売されています。
・69宿「大津絵」(大津)神様や仏様や人物、鬼、動物などさまざまな画題があり、それぞれユーモラスなタッチで描かれた民画です。旅人の土産としてまたお守りとしても人気があったそうです。
中山道最後の宿が大津で、後およそ12kmで三条大橋に到着です。長い旅お疲れ様でした。


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