誘導尋問型上司が部下をつぶす
多くの管理職の方々が口にする部下育成の不安として、
・年齢が離れているのでどんな話をすればいいかわからない
・コミュニケーションのとり方がわからない
・叱ってはいけないと言われるが、それでは指導ができない
といった内容が挙げられます。
叱れない、本人の意思を重視しなければいけないという風潮の中、
増えてきてしまっているのが誘導尋問型のフィードバックを行う管理職です。
この誘導尋問型は部下にとっては迷惑千万ですが、
上司は自覚がない、むしろ良い指導をしたと思っているという点で厄介です。
意外と多い誘導尋問型上司
誘導尋問型上司とは、フィードバックをする際に上司側が想定したこたえを部下が言うまでひたすら質問を繰り返す上司のことです。
上司が納得するこたえが部下から出るまで、ひたすら質問が続きます。
そのうち部下側も「このこたえを言わないと終わらないんだな」と気付き、
仕方なく求められるこたえを言います。
例えば「テレアポ1日100件します」「新規開拓10件します」「必ず目標達成します」などなど。
そして、後日目標達成ができなかった場合、「自分で言った目標なのになぜできなかったのか?」と問い詰めるわけです。
誘導尋問して無理やり「自分の口から言わせる」は無意味
上司からすれば「部下が自分でいった言葉」かもしれませんが、部下からすれば「上司に無理矢理言わされた言葉」でしかありません。
そこには部下自身の納得感や腹落ち感はないのです。
最近の若い人に対しては叱ってはいけないという思い込みからか、
若手社員の方から「上司の誘導尋問に困っている」という声は多く聞きます。
管理職研修などでも、管理職の方が「やってしまうことがある」と言っている例も少なくありません。
本人の口から目標を言ってもらうことは非常に大切なことですが、
部下自身が本当に達成したいと思う目標でなければ、誘導尋問によって得られた目標はほとんどなんの意味もなさないのです。
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こちらの記事はカイラボのメルマガVol.290(2018年12月19日発行)のコラムの内容を一部編集したものです。
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