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#6 The National『First Two Pages Of Frankenstein』

リリース日:2023/04/28

最近では、メンバーのアーロンがテイラー・スウィフト(バンドとしても)やエド・シーランの作品に参加したり、バンド以外の活躍も話題になっていますが、前作『I Am Easy To Find』に続き4年振りのアルバムです。
今作で9作目のアルバムとなりますが、彼らも2~4年おきにコンスタントに作品を届けてくれますね。
今作では、Phobe Bridgers、Sufjan Stevens、Taylor Swiftがゲストで参加しており、どの曲も良いです。Taylorが参加した曲では、現実?もしくは思い出して、いつもの「The Alcott」というお店で別れた恋人の姿を見かけるところから始まり、マットとテイラーの二人の視点から互いの今の気持ちが語られていきます。音楽的には、シンプルなピアノの演奏とコーラスで盛り上がるストリングスとビート、特段変わった曲というわけではありませんが、とてもいい曲です。

特に好きだった曲が、2曲目「Eucalyptsu」です。タイトルをそのまま訳すと「ユーカリ」という意味になりますかね。歌詞の内容としては、別れたカップルが、それまでの二人の荷物をどうするのか?という内容で、そもそもこんな歌詞の曲聴いたことがないというのが最初の印象でした。
「What About~?」と1つ1つ「この荷物はどうする?」と歌いつつ、「You should take it, 'cause I'm not gonna take it. You should take it, I'm only gonna break it」と歌いあげる姿に、思わずかっこいいと思ってしまいました。
曲が進むにつれ段々とひずみを増すギター、ドラムなどの演奏に合わせて、頑なに「君が持っていくべきだ、俺は持っていかない」と感情があふれ出し、繰り返しがなり立てるような、切実な意思の強さを増していく歌声は、とても心を揺さぶられます。

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