汗と涙の物語(辞書的な意味で)
汗と涙の物語を書こうと思う。ただし、努力して何かを成し遂げた話ではなく、生理現象としての汗と涙の話である。
汗の物語
梅雨のシーズンは蒸し暑くて参ってしまう。この時期は、少し外に出ただけで背中に服が張り付くような、いやな汗をかく。
私はもっと、気持ちよく汗をかきたいのだ。適度な運動で汗をかくのが良い。ジョギングがいいね。
中学までやっていたバスケは室内スポーツだ。このスポーツの汗かきポイントは、体育館内に風が入ってこないことである。体育館の窓は下の方に小さいのと、2階部分に大きいのが付いている程度だ。こんな構造では、全身で浴びるような風など期待できず、夏場は独特の蒸し暑さの中で練習するしかないのだ。
高校に進学したタイミングで、私は外でトレーニングする部活にシフトした。屋外は風浴び放題、素晴らしい。しかし、そこには思わぬ落とし穴があった。そう、日差しである。屋外の避けられない汗かきポイント。真夏の焼けるような日差しは、いくら風が吹こうが誤魔化せない灼熱地獄だった。
ただ、室内でも屋外でも、身体を動かしてかく汗は、清々しくて良いのだ。身体が失ったミネラルをポカリで補う瞬間、私は生を実感する。
ここ最近は身体を動かす機会がめっきりなくなり、かく汗と言えば気持ちの悪いベタベタの汗。スポーツで得られるサラサラの汗とはやっぱり性質が違う気がする。
身体を意識的に動かしてみるのも手だが、最近気になるのがサウナだ。あれもとんでもなく汗をかく。
私はこれまでちゃんとした形式でサウナを使ったことがない。行った銭湯にあれば何となく入ってみるという程度でしかない。なので、サウナ好きが口にする「ととのう」を体験したことがないのだ。どうやらあれ、すごいらしいね。
涙の物語
涙を流すのはもっと難しい。暑ければ汗は出る。涙は、暑かろうが寒かろうが、条件がそろわないと出ることはない。
最近涙を流したのはいつだろう。一つ思い出せるのは、スラムダンクの映画を見たときだ。
これは作中屈指の好きな台詞で、鑑賞当時、あまり努力が報われず、周りと比べて劣等感ばかり感じていた自分に心底刺さった。自然と涙があふれていた。※極力ネタバレは避けて書いたつもりなので、まだ見ていない人は是非見てね。
作品を見て涙を流すのがあまりよく分からなかった思春期の私も、ちゃんと年を経て、嬉しいことや辛いことを経験してきた。そして、作品の根幹の部分が自身の経験と重なったとき感動し、涙が出る。大人が涙もろい原理はこんな感じなのかも。大丈夫、真っ当に成長してるぞ。
なんだか湿っぽくなっちゃったので、ここは敢えて気持ち悪い表現で締めよう。
私は、サラサラ汗だく・時に涙流すマンに、なりたい。
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