【経営計画の作り方】売上計画の精度
経営計画を作る時に、まず手が止まるのが、来期の売上をどうやって作るか、です。だいたい昨年比10%アップ、というやり方もする会社さんも多いのではないでしょうか。
決意表明として10%アップ!という考え方もあります。しかし、実績の進捗が思わしくないときが問題です。なぜ、思ったとおりに進まないのか、その理由がわかりません。
もうちょっと踏み込むと、どうやって10%アップしようとしていたのか?というストーリーがないので、分析ができないのです。
セールスファネル、という言葉を聞いたことがあるでしょうか?セールスは販売。ファネルは漏斗(ろうと・じょうご)という意味です。ろうとって、逆三角形の形のアレですね。液体などを移すときに使う道具。
つまり、セールスファネルというのは、案件成約までのプロセスのことです。たとえば・・・
潜在顧客にアプローチ→見込客にプレゼン→ヒアリングした個別見込客への具体的提案→成約。というようなプロセスのことを言います。
元々はマーケティング用語、とくにWEBマーケティングで使われる言葉ですが、普通の営業でも使います。
横山允彦さんのブログがわかりやすいので引用します。
これが社内で整理されているかどうかが、売上計画を作る時に役に立つのです。
たとえば、私の場合は財務コンサルティングというサービスをしています。新規クライアントを獲得するのに、どんなことをするかというと・・・たとえばこんな事が考えられます。
経営者との交流会(勉強会、ゴルフコンペ、異業種交流会など)と名刺交換
お互いの事業内容を説明し合う個別ミーティング
弊社主催の勉強会への誘致
懇意にしている経営者さんや外部パートナーからのご紹介
見込客との個別ヒアリング
成約
これらに数字を当てはめていくと、後工程に進むパーセンテージが見えてきますよね。名刺交換を100件すると、個別ミーティングの機会が持てるのは、およそ40%、とか(プロセスもパーセンテージも、例えばの話です)。
こういうプロセスとパーセンテージの実績を管理できていると、逆算が出来ますよね。来期の新規顧客獲得が10件だとしたら、必要な名刺交換の件数は何件か?ということです。
ここまでできていれば、あとは毎月、各プロセスの件数と、次工程に進むパーセンテージの、計画と実績を比較すればいいのです。
決算書には過去の数字しか書いていない、という話はよく聞きます。しかし、未来は過去の延長線上にあります。過去実績をどんな解像度で把握できているかが、計画の精度を決めます。
精度の高い計画は、説得力を持ちます。それが融資の成功率につながります。
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