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Twitterの認証バッジが外れた理由が教えてくれる、中小企業経営のヒント

Twitterの認証バッジがなくなり、有名人のなりすましを心配する声が上がっています。

FacebookのMetaも、人員削減を繰り返し、今後サービスの内容が変わる可能性があります。

日本人は、水と平和はタダだと思っている、という言葉があります。当たり前になっている生活のインフラは、実は当たり前ではないというたとえです。TwitterやFacebookなどのSNSプラットフォームも、生活の一部になっており、急に仕様が変わったりすると戸惑いますよね。

忘れてはいけないのは、これらの生活インフラは民間企業が提供しているということです。どんなに盤石に見えても、むき出しの資本主義の下で行われる競争原理にさらされているのです。それは、企業間のサービス競争かもしれないし、経営者間の富の獲得競争かもしれません。いずれにしても、サービスの永続は保証されていないのです。

ちなみに、公共事業で行われている水(今は民営化も進んでいますが)ですら、水道管のメンテナンス費用がまかなえず、10%も水道料が上がった自治体が出てきました。

なぜ変わったのか?これをいくら詮索しても意味がありません。わかったところで自分にはコントロールできないからです。ビジネスの「外部環境」はいつでも変わり得る。そう考えて、常に備えておく。それが大切です。

中小企業経営でいえば、「何があっても潰れない会社を作る」ということ。少なくとも、固定費の6カ月分の手元資金を確保しておく必要があります。これがあれば、売上がゼロになっても、半年間は潰れません。

ところが、話がややこしくなるのはここからです。資金繰り表を几帳面に記録しない限り、会社の資金の流れは見えません。今、自分の会社のおカネが増えているのか、減っているのか。それが見えないということなのです。

え?うちは儲かっているけど?それが命取りです。私はすべてのお客様にこう言っています。「決算書には2つの欠陥があります。ひとつは、経営の意思決定に使えないこと。もうひとつは、資金繰りが読み取れないこと」と。

利益が出ているからOKではありません。倒産している企業の約半数は黒字です。

なぜなのか?利益が出ていても、おカネが減っているということが起こるからです。それを知らずに、利益が出そうだからと節税をしてしまうと、大変なことになります。

まず、会社のおカネの流れを把握すること。これができない限り、会社を守ることも、攻めの経営で大きくすることも難しくなります。感覚で経営することになるからです。

もちろん、天才的なセンスで会社を大きくして、メディアを通じて自分の才覚をアピールする方もいらっしゃるでしょう。しかし、野球をはじめた子供が全員、大谷翔平になれるわけではありません。突出した感覚の持ち主の言うことを鵜呑みにすると危険です。

つまり、普通の人が会社を自分の思う方向へ導くためには、感覚だけでは不十分なのではないか?そう考えています。

あなたの会社の利益を10%増やすために、売上を何パーセント増やす必要があるかご存じですか?

未だにこの質問に正答してくださった経営者さんはいません。感覚で判断すると、とても超えられないようなハードルに感じることも、数字で考えると思ったより簡単だということに気がつく。そこから経営が加速するお客様をたくさん見てきました。

数字で考えることが経営者の思考に全体感を与えます。意思決定に根拠が生まれ、社内コミュニケーションも明確になります。夢に説得力が生まれます。おカネの流れが見えることが会社と社員、そしてその家族を守ります。

その手法を、「財務」と呼びます。

これからますます、会社の外部環境の変化が速くなります。しっかり会社を守っていきたいですね。

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