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カナダの大学数学ってどんなもん?

こんにちは、やよいです。

北米の大学の数学ってどんな事してるのか気になってる人、いるんじゃないでしょうか?

私はカナダにいるのでアメリカの事は正直詳しくは分かりませんが、大体似たりよったりなんじゃないかなあとは思ってます。(違ったら申し訳ない、、)

私の知る限りでは、カナダ全土に関しては数学のカリキュラムや一般的に学ぶ内容等に関してはほとんどの大学・カレッジで統一されていたかと。

なので大学間の編入とかがわりかしスムーズにできるんですよね。

よく「日本の数学のレベルは高い」だとか、「日本で赤点だったのに留学行ったら数学の成績がトップクラスになった」とか聞いた事あると思います。

結論から言ってしまうと、まあ当たり前なんですが色んなコースがあるので簡単なのもあれば難しいのもあります。

ただ一つ言えるのは、確かに日本の受験数学のレベルはとんでもなく高いですね。笑 私は中学受験してエスカレーターで高校に入った関係で進度が普通より速かった尚且つレベルが割と高めだったので尚更落差で風邪ひきそうです。笑
(ちなみに最近気温が-10°Cとかでリアルに風邪ひきそう。マジで寒い。沖縄逃げたい。)

tan1°が有理数かどうかなんて、こちらの高校生が解けるでしょうか…(日本の受験生の間でも正答率はかなり低かったみたいですが…)

今回は何個か1000台の授業(1番簡単なやつ)を私の大学からピックアップしてご紹介します。取ってないやつも全然あるのでもしにわか晒してたりしたらすいません。笑

1.Precalculus

pre(前の)、calculus(微積分)ということなので、微分積分の前段階という感じです。

そこから予想できている方もいるとは思いますが、こちらは日本で言うところの中学数学〜数IIB、一部数IIIが範囲になってきますね。
内容としては色んな関数で遊ぼう()というコースですね。はっきり言いましてこれは普通に高校出た人なら目ん玉飛び出るほど簡単かと思われます。

ただ、もちろん全ての基礎になる部分なので侮ったりしてたら詰みます。完璧に近いレベルにしていたら安心ですね。

多項式、有理関数、指数・対数関数、三角関数とその応用。

逆三角関数も出てきますが、こちらは日本だと大学数学の解析学かな?の範囲になりますね。三角関数の逆関数でarcsinx, arccosx, arctanxの3つのことです。
私はヨビノリ大先生の動画を見て自分で勉強していたのですが、まさかのarccscx, arcsecx, arccotxが後のCalculus1で出てくるとかいうカウンターをくらいました。笑
まあ理論は他3つと同じなのでそこまで理解は難しくはないです!

ただ、理学系や工学系の人はこれは高校等でパスされてる方が多いので大学では取らない人が多めかと思われます。

2.Calculus1

ここから本格的に微積分に入っていきます。極限の概念から入り、連続関数、導関数、色んな関数の微分とその応用や近似式、ロピタルの定理などを取り扱います。

はい。まだ日本の高校数学の範囲ですね。
理系で勉強されていた方にはそこまで難しくないです。
主に極限や微分が中心になってくるのですが、肌感覚では結構苦戦する人が多いです。
私も初めて勉強した時めちゃくちゃ難しく感じてたので、やっぱ結構初学者にとっては関門なんではないかと、、
またMapleというカナダで使われている何かすごい計算機をパソコンにインストール大体の数学のコースで使うのですが、これの使い方がまーた慣れるまではややこしいです。笑 studioというラボのような物を同時に取らないといけないのですが、そこで使いこなさなくてはなりせん。
ちなみに、解析学でε-δ論法というものに日本の理工系の大学では通常触れるようですが、私の知る限りではこれはまだここでは取り扱わないです。

3.Calculus 2

Calculus1の続きです。今度は積分などに焦点があたります。

積分とその応用。体積や曲線の長さ、広義積分、テイラー級数など。

結構、レベルが上がってきましたね。積分はざっくりいうと細かい物を一気に積み上げて集めて考えた物です。(ざっくりすぎ?笑) 小さい変化量を総合して全体量を考えるので微分の逆の操作ですね。おなじみ置換積分や部分積分なども扱います。
そろそろ頭痛くなってきた人もいるんじゃないでしょうか。笑 
私も積分を初めて高校でやったときはただ計算してただけで、真の意味を全然理解していませんでした。

しかし、これはアルゴリズム分析のために必須なコースだったり、結構発展したバージョンの統計学を学ぶのに必要だったり、結構重要なものです。
やっぱり微積分というのは色んな学問に応用が効いたりするので、(物理学、経済学他)理系の学生にとっては数学を学ぶ上で核になるような存在でしょう。
2000台に存在するAdvanced Calculus(多変数微分や多重積分、ベクトル解析など)にも必須です。

5.Matrix Algebra, Linear Algebra

線形代数を取り扱います。理工系ではお馴染みですよね。

2つあるけどこいつらの違いは何ぞやと気になるかもしれません。確か、教授に聞いたところLinear Algebraの方が数学科の生徒向けというかまあそんな感じで、Matrix Algebraはコンピュータサイエンス他の生徒向け、なのかな?
それと、説明にも書いてある通りLinear Algebraの方がどちらかというと証明を使ったアプローチだとも言ってました。
大きくは違わないですがそんな風におすすめされてるみたいですね。

ベクトル、行列とかその辺のお馴染みの物を学習します。
連立方程式を解いたりするときに活用されるツールですね。逆行列だのランクだの、クラメルの公式だのありますが比較的他のに比べれば数学の前提知識が薄くてもなんとかなりやすいかと。
まあもちろん基礎的な数学の知識は絶対に必要ですが。
微積分と同じでこの概念も非常に重要な物です。
工学や物理学、それこそコンピュータ科学や経済学にも応用されています。行列や微積分なくしてスマホは動きません。笑 みなさま感謝しましょう。私も足を向けて寝ないように気をつけます。

6.Discrete Mathematics, Foundation

離散数学です。
∀こんな記号やヨこんな記号が出てきます。まあ初見じゃまあ訳わからないですよね。笑 

まあ何をしてるかというと、高校数学の数Aが若干進化したバージョンみたいな物をやってます。

Foundationと2つありますが、これもまた恐らく数学科の生徒用とそれ以外とで分かれてるのだと思います。

特にコンピュータサイエンスを学ぶ学生にとっては割と重要な教科だったりしますね。結構理論的な物を扱う感じで、ゴリゴリ計算という感じではないです。

集合だったり真偽値だったり、証明などが中心になってきます。

7.Statistics 1

見てわかる通り、統計学の基礎です。

色んな専攻の生徒が取っています。結構色んな専攻の必須科目になってたりするんですよね。

それくらい統計学は重要な概念です。理系の生徒だけではなく社会学などにも応用が効くので。

サンプリングバイアスについて学んだり、結構日常生活においても意識しておいた方がいいことも含まれてはいるので、もう全員学んだ方がいいんじゃないかなぁというのが個人的な意見です。
騙されにくくなりそう。笑

1000台の基礎の統計学なのでほんとに基礎から始めてくれます。平均や分散、標準偏差を求めるところから始まるので数学があまり得意じゃない人もそこまで脅威にはならないでしょう。

しかし、微積分を応用した統計学なども2000台でオファーされていたり、この統計学の発展版などもあるので、ほんとに奥が深い学問なんだなぁと感じます。

ここで使う教科書はなんと日本語版でも無料で公開されています。

気になる方は是非覗いてみてください。

http://www.kunitomo-lab.sakura.ne.jp/2021-3-3Open(S).pdf

8.General Linear Algebra and Calculus for Busi/Econ

ビジネス、経済用の数学です。私は触れたことはないのですが、見ての通り経営学部、経済学部において必要になってくる数学の基礎ですね。

微積分を含むので前述したCalculus1と内容は似ていますが、若干こちらの方がレベル的には控えめになってるっぽいです。多分。

主にビジネスや経済の場面で応用する目的でコースが進んでいき、関連した話題が沢山出てくるようです。


典型的な1000台の授業は紹介した物が主流ですが、他にも色々種類はあります。将来教員になりたい人用の数学とかもありますね。

これらはすべてかなり重要な分野で、微分方程式などを含む2000台や、ガチの数学科しかまず触れないような3000台の数学に進むにおいてこれらの理解は本当に欠かせないので、一度つまづくと結構復帰が難しいです。理系科目あるあるなんじゃないかな。

私も数学を副専攻にしようかなと少しいろいろ考えているところなので、しっかり気を抜かずに勉強していこうと思います!

それでは!

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