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雑記 314 お雛様

今日は3月3日、桃の節句。
スーパーに行くと、毎年決まりのように、
「あかりをつけましょ、ぼんぼりに
おはなをあげましょ、もものはな……」
と女の子の声で、繰り返し繰り返し、「ひなまつり」
の歌が流されている。

1日中、この歌を繰り返し繰り返し聴く店員の人は
どうなのかしら、と思ってしまうけれど、
慣れっこになって歌は聴こえないのかもしれない。

私は、どうしても舌足らずな子供の歌い方が心地よいとは言えず、大急ぎで買い物を済ませ、店を出る。

クリスマスが終わると、クリスマス用品を売っていたデパートの売り場は一斉に雛人形に取って代わる。

きらびやかな雛人形が並び、子供のため、孫のため、初節句には雛人形を、と言う人も少なくないのだろう。

前々から気にはなっていたが、同じデパートであっても、雛人形の売り場と、別のところで、男雛と女雛の並びが違うことがある。
東京と京都を行き来すると、やはり、右左が違うことがある。

今のように雛人形を飾るようになったのは、江戸時代からと言うが、以前は、向かって右側が男雛、左側が女雛だったそうだ。
日本が近代化され、いつしか、右側を女雛、左側を男雛、と配置が変わった。

並ぶ時、右側に立つものが位として上、左側が下、
という決め事が、国際基準なるものなのだそうで、
「右」を「right」と言うのは、右側が正しい(偉い)から、である。

京都は、右京区、左京区が、それぞれ、左側、右側、にあり、左右が逆転している。
これは、都を作るのに、平安京が、唐の長安を模したからであり、
天子(君主)は南に向かって政治を執ることから、そうなっている。
空の星は、北極星を中心に回っていて、位置の変わらない北極星の位置に天子は君臨して、世を睥睨。

確かに、
天子南面
と言うものね。

我が家で雛人形を飾るのに、国際基準なんか関係ない、昔からのやり方の方がいい、と、女雛を向かって左側に置いたが、
今日だけは、男女の位置を逆転させ、雛人形の世界で、時代遅れと言われて人形達が気後れしないように、関東風に配置した。

三人官女という方々も、女官は、今の女官とは違うとのことで、どんな役割を担っていたか、調べていったら面白いだろう。

童謡では、

楽しい雛祭り

と歌われているが、

33、55、77、99
など、同じ奇数の数字が並ぶ日は、季節の変わり目の忌み日で、縁起が悪いとされ、穢れを祓うためにその日に行事を行った、と言うから、

さてさて、明日は、安心して良い日が迎えられるだろう。

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