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雑記 142 詩ーー川のほとり

川のほとり
     山口佳紀 47

川のほとりにある
新しい職場に移った
仕事が始まる前
珈琲を飲みながら
川を見ていると
思いはいつも
水上へと遡る
無表情な建物を逃れて

まだ明るい夕暮れ
仕事を終えて
川の流れを見ると
せき止められていた心は
自然と下流に向かう
一日を費い果たして
弁当箱のように
空っぽになった心に
夕焼けが赤々と映っている

(平成7.6.22、産経新聞 朝の詩)


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