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ムスメのいろいろ

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小6で発達障害(ASD)と分かる。知的発達の遅れがないグレーゾーン。外から見たら、どこを切っても普通にしか見えない。困り感を悟られないよう必死で隠して生きている。1日1タスク。1…
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個人ブログ、始めました。

これから新しい記事(上の記事から)は、そちらに上げていこうと思っています。 立ち上げたばかりなので、一部重複する記事がありますが、ご容赦ください。 私の記事を楽しみにしていただいている方は少ないかもしれませんが、 読みやすいブログになっていると思いますので、 これからもよろしくお願いいたします。 ややこ

「なんで私が?!」からの成長

初めての看病 ー 中2の冬  ムスメの初めての看病は、やはり私の想像を超えてきました。 私がインフルエンザになったのは、週末黙って友達と旅行に行ったモトオが運んできたウィルスのせいでしたが、この話は今は置いておくとして、私がインフルエンザになったことで、ちょうど試験休みで家にいたムスメに看病をお願いすることになったのでした。14年間家族として暮らしてきましたが、看病する方もされる方も、とにかく初めてで、お陰でいろいろな事に気づくことができました。 予想はしていましたが、ム

子どもが暴力的になる理由

ありのままを受け入れられていない子どもからのSOS  子どもが小さいうちは容赦してもらえるかんしゃくは、小学校に入ると暴言暴力と呼ばれ、問題視されるようになります。けれど、その原因が親が子供をありのまま受け入れていないことにあるとはあまり考えられていないように思います。 子供自身が何かしらの問題を抱えている可能性は高いのですが、その問題を含めたありのままを受け入れていないことに親が全く気づいていないか、親自身も何かしらの問題を抱えているかだと、当事者家族である私は思うので

なんで無視するの?

無視なんかしてません!  これはムスメとのやりとりですが、モトオとも同じようなセリフの応酬がしょっちゅうあったので、特性あるあるの考え方なのだと思います。昔は何を言っているのか分からなかったので、どこへも辿り着けない不毛の会話を繰り返し、時間を奪われていました。 話しかけられているのに黙ってその場から立ち去るのは、無視したことに変わりはないので、ここは単純に怒って否定することを止めなければいけないのです。 無視した覚えがないのであれば「ごめん、気がつかなかった」と言えば

水筒事件

水筒で争いごとになる

魔の夏休み不機嫌大魔王だったモトオと別れ、高三になったムスメともそれほど感情的になることもなくなっていましたが、夏休みはやはり危険でした。 先日、ムスメの不機嫌な態度にまんまと飲み込まれ、久しぶりに家出を考えてしまいました。実際は、頭の中の妄想で終わりましたが。 一人食事作りに明け暮れる夏休みも、もう4週目。気づけば家から一歩も出ず、下手すれば部屋からも一歩も出ないでゴロゴロ暮らすムスメを目の当たりにし過ぎたのだと思います。私はムスメの心配と自分の仕事が、家事で中断される

ASDグレー娘の学校遍歴 その2(どの学校がいいの?編)

試行錯誤の繰り返し   最近、発達障害の子供に私立受験を勧める広告をよく目にしますが、ここはよく考えた方がいいと思います。配慮という点では、今は公立学校の方が手厚かったりするからです。 知的好奇心が強い子供、勉強が苦ではないという子供には良いかもしれませんが、うちのムスメは勉強が嫌いだとはっきり言っていたので、成績重視の私立は向いていませんでした。 小さな私立は利益重視だった  小6で診断に繋がった当時は、情報が限定的でした。そこには、公立が良いと言う意見はなく、特性があ

ASDグレー娘の学校遍歴 その1(娘は一体どういう子?編)

娘の学校選びは今も手探り学校選びの難しさは、転々としてきた彼女の学校遍歴が物語っています。 実は高3の今年4月三度目の転校をしました。改めて書くと自分でも驚きますが、今の学校に入ってやっと勉強する気になってくれたようです。彼女の課題はやる気と勉強。普通に聞こえるかもしれませんが、特性があるので勉強嫌いといっても半端なくレベルが違うのです。 進学希望なので、勉強するのは当たり前なのですが、その当たり前が分からないというか、なんというか。発達の特性がなくてもやりたいことが見つ

スペクトラムの娘とヘレン・ケラーの意外な共通点

「奇跡の人」は、アン・サリヴァン 「奇跡の人」という映画をご存知でしょうか。私は長年ヘレン・ケラーの映画だと思い込んでいたのですが、実は原題が ”The miracle worker"、直訳すれば「奇跡の働き人」。つまり邦題の「奇跡の人」はヘレンを教育したアン・サリヴァンだったことを私はこの時まで知りませんでした。 それは、娘が5年生の時。小さなことにも、なぜか激しく逆ギレし人のせいにしたり、なんでもすぐに出来ないと言って私にやってもらおうとしたりする娘に、あの手この手で成

注意されると逆ギレする謎

嫌いな勉強を先延ばしにする娘 昨年コロナで、娘の高校が春休み前に突如休校になった時のことです。進級テストを自宅でやらされるハメになったのですが、勉強が嫌いな娘はテストが昔から大嫌い。計画的にすることが出来ない為、ずっと問題になってきました。 進級テストの必着日からすると、月曜には返送しなければいけません。高1なので任せたいところでしたが、過去の経験から立ち合うべきと思ったのが間違いでした。その日は金曜日、娘はやはりすぐにはせず、ぎりぎりの日曜と月曜に分けてやると言ってきまし

それでも愛しい娘 その2

おかしいのは私!?発達障害にたどり着くまでの長い間、色々なところへ相談してきましたが、答えはいつも同じ。「お子さんに問題はない」、「お母さんの心配し過ぎ」、「もっと大らかに子育てを楽しみましょう」、「外で頑張っている子供は、お家で甘えさせてあげることが大事です」などなど。神経質なお母さんを安心させようとする言葉ばかりで、理解どころか逆に私がおかしいかのように言われました。 問題のない、ただおとなしいだけの子供をつかまえて「夫に似て、何かがおかしい!」と訴える母親は、逆に大丈

それでも愛しい娘 その1

娘は私が36歳の時の子供です。高齢出産で、長期のつわり、妊娠中毒、逆子に帝王切開と思い出しただけで顔が歪むほど辛い経験でしたが、娘の誕生は人生で一番幸せな出来事でした。 母子手帳にある発達記録の項目では、常に遅れがあった娘でしたが、のんびりな子と思っていました。 ただ、強い癇癪(かんしゃく)や親の言うことを徹底して聞かない、反逆児的な言動にずっと不安を覚えてはいました。そして、それが恐ろしいほど元夫にそっくりなことが、何より気になり、いろいろな人に相談しましたが「男は女よ

人を思いやることが、どういうことか分からない

人の気持ちと行動を記憶していく「足、揉んであげようか?」 先日、立ちっぱなしの仕事で疲れ、ソファに倒れこんでいる私に、娘が言った一言でした。「え、じゃあ、お願い」と言うと、本当に揉んでくれました。 まるで夢のようで、私はひとりドキドキしていました。 というのも、娘はいつも自分のことでいっぱいの人で、人のことなど考える余裕がないというか、そういう頭がそもそもないというか、私はそれまでムスメからこんな優しい言葉をかけられたことがなかったのです。 数年前「人を思いやるって、どう