【二次創作】個人的に最近思ったこと3つ【2024年9月11日】
①どう見ても二次創作なのにオリジナルと言い発表している作品に関して
ルール違反だと思う作品があるのなら違反部分を的確に批判すべき
表現の内容を嘲笑したり二次創作BLは特別と思い込むのは違う
少し前の事だが、呪術のキャラと似せたエッセイ漫画(?)がXで話題となり、作中の特徴的な描写等からも注目を集めていた。
私YAYAも見に行ってみたが、確かに登場する男性キャラが呪術キャラと酷似しており、作者本人も呪術廻戦のファンだというポストを見かけた。
「これはオリジナルなんかじゃない、二次創作だ!」「ただの夢漫画じゃないか、エッセイ漫画じゃないのでは?」と炎上していたわけだ。
確かに、オリジナルと言い切るには厳しいなと個人的にも思ったし、何故もう少しキャラデザを工夫して描かなかったのかと不思議に感じた。
その辺りの意図は作者本人にしか解らない。
ただ、この炎上で「ちょっとその批判は違うぞ」と思ったことがあったのでそれを記録しておこうと思う。
それは「このセリフ変だよね」「この表情キモいよね」そういった表現に対する嘲笑だ。
オリジナルと銘打っておきながら二次創作に見える漫画だった為、多くの批判が寄せられたことはしょうがないと思うが、こういった「表現に対する嘲笑」はあまりにも今回の問題点とはズレていて、作者へのただの個人攻撃に思えてならなかった。
とにかく作者を傷つけてやろう、という悪意にしか私YAYAには見えなかったのだ。
もちろん、漫画としてSNSに出しているのだからキツい感想が来るのはしょうがないし、感想を言うのもこの国では自由である。
ただ「漫画を描く者が同じ漫画を描く者に向けてあからさまに意地悪な感想を言うのはいかがなものか?」と感じた。
キツい嘲笑批判の中に、同じく創作活動をしているであろうと見受けられるアカウントがあったのだ。
自分の漫画がそういうふうに言われたら傷つくだろうに。
なんだか、学生時代クラス内で「こいつこんな漫画授業中に描いてるぞ~!キモいよな~!」と晒される状態と似ている。
私達同人女がそれと同じことをしているなんて、すごく不快だし残念だし嘘だろと思った。
また弊害として、こういうただの意地悪な嘲笑が蔓延してしまうと「何がいけないことなのか、何が作者の問題点なのか」が解りにくくなってしまう。
言べき批判ならばこうだ。
「あなたの漫画、どう見ても呪術廻戦の二次創作に見えます。自分のオリジナルと言って発表するのは違うと思います。芥見下々先生のキャラを尊重し、二次創作作品であると、どこかに記載を入れるべきです」
嘲笑批判ではなく、この内容を全員が言えばいいのに…と私YAYAはひっそりと思っていたわけだ。
そうすればもしかしたら、作者本人も「あ、この発表の仕方はまずいかも」と考え直してくれたかもしれない。
また、二次創作BLだっていつ嘲笑/晒されてもおかしくない。
同人界隈に疎い人がたまたま目にして問題視を始める可能性だってこの先ある。
昨年だっただろうか、フォロワー数90万超えのアウトロー系インフルエンサーが、特定の本の通販URL(とらのあなのサイト)をポストし「こういう本って害があるよね?」といって炎上騒動を起こしていた。
あの騒動でインフルエンサーにはかなりの批判が集まったが、逆に「こういうサイトあるの?キモい」「こういう本が存在するのはおかしいよ」という意見もかなりの数集まっていた上に、一般人と思われるアカウントが「このサイトって〇〇〇って漫画のキャラのエロ本があるけど、これっていいの?」とポストしているのまでも目にしてしまった。
そのインフルエンサーのフォロワーにはオタクが少なく、一般人が多かったことも理由としてあっただろう。
そうなのだ。同人を知らない人から見たら、どれも等しく「やばい」のである。
なんなら勝手にBLにさせてる方がやばいという判断だってされてしまうかもしれない。
「二次創作BLは愛がある創作だしキモくない」
「みんな二次創作は描いてるから大丈夫」
「とらのあなサイトは一般人は知らないはず」
「公式とは無関係だと注意書きしてるから大丈夫」
これらは私達同人女だけの主観である。
二次創作だと記載していても版元が怒ることだって過去あったわけだ。注意書きは最終的免罪符にはならない。
また、同人を知らない一般人からしたら注意書きがあってもなくても「これやばくない?だって本にして売ってるよ?」と受け止められても仕方がない。
そして当noteでは過去何度も記載をしているが、ゾーニングはもはや存在しないと思っていていい。
誰でもpixivは閲覧できるし、誰でもとらのあなは閲覧できる。
pixivや通販サイトは、ダークウェブではないのだから。
私達腐女子/同人女たちも著作権侵害という括りでは、今回炎上したエッセイ漫画(?)と同じことをしているという自覚が必要だと感じた。
二次創作であるかどうかの注意記載を入れること、二次ならば紙の本として発行するのが通例であること、これらはあくまでも「同人界隈でのマナー/ルール」である。(もちろん私YAYAもそれは守った方が活動していく上では得だと考えている)
だが、そのマナー/ルールは、同人界隈の外に出てしまったら私達を守ってはくれない。
一般人から見たらそのマナー/ルールは「はぁ?」なのだ。
それを自覚した上で、版元には敬意を持ちつつ二次創作を日々していきたいと改めて思った。
何か事件/炎上があっても自分で責任を持って対応し、その万が一の為にも貯金をしていこう。そう思ったわけである。
②Akaboo専用投票引換券/新刊カードに振り回されるな
プチオンリーがあろうがなかろうが売れる本は売れる
副業で同人活動をするならプチオンリーに依存するな
これも①と同時期にX上で話題になっていた件である。新刊カード、Akaboo専用投票引換券のことである。
詳しくは赤ブーブーサイトに概要があるのでそちらを参考にしてほしい。
https://www.akaboo.jp/guide/item/p0035.html
簡単に言ってしまえば、特定の枚数が集まればプチオンリーが開けるカードだ。
「自分のCPでプチ開いてほしい!」「ジャンル/CP仲間でワイワイしたい!」こういった人にはうってつけである。
そんなカードがらみで、炎上騒動が起きた。
ある人が皆から集めたカードを紛失してしまった、というポストが発端である。
上記概要サイトにもあるように、このカードはタダではない。基本5000円で1枚貰える。
なので金銭的価値もそこには付随する。結構怖いカードなのである。
私YAYAは今回の騒動が起きるまで、恥ずかしながらこの新刊カードのことをあまりよく理解していなかった。
なんなら誰かから欲しいと言われてノリで数枚あげたような、他のゴミと一緒に捨てていたような、そんなとんでもない記憶さえある。
きっと、プチオンリーがあろうがなかろうがそこに執心していないからであろう。
プチがあっても自分の本の総部数が2倍になるわけではないし、なっても1.2~1.3倍くらいだと認識しているからだ。
プチの有る無しよりも、その時の新刊の出来と総部数は比例するし、その時そのジャンル全体が盛り上がってるかどうかが総部数とは一番比例する。
私YAYAのような「とにかく自分の本が作りたい/売りたい」と思っている同人女は、そこまで新刊カードは重要視していないのだ。(している同人女がいたら申し訳ない)
なので、新刊カードを集める集めない、プチオンリーが有る無いで一喜一憂してる層とはちょっと違うわけである。
良く言えばドライだし、悪く言えばジャンル/CP愛が足りない、と評価されてしまうだろう。
「逆CPではプチがあるのに自CPでは無いなんて、くやしい~!」
そう言っている人をたくさん見かける。
そういう発言をする人は少なくても「副業で同人しよう」とはあまり思っていないはずだ。
どちらかというと「同士を作りたい!仲間を作りたい!」そんな感情に突き動かされてる人々である。
ジャンル愛/公式愛とはまた少し違う「仲間欲しい欲求」「群れたい欲求」なのだろう。
ここまで皮肉めいた文章を記載してしまったが、新刊カードに執心している人達を批判する気にもなれない。
そういう人達がいるからこそ、ジャンル/CPが盛り上がる側面もあるし、もっと言えばカード紛失騒動があればあるほど「もっとカードを貰わなきゃ」という発想から印刷を追加発注する人もいるはずなので印刷所は儲かっていく。業界が潤う仕組みがあると感じる。
皆が私YAYAの様に黙々と本を出す活動だけしていたら、イベントのお祭り感は薄くなってしまう。
多少なりとも騒いで盛り上げてくれる人達は、イベント開催には絶対に必要な存在だと思うのだ。
ただ「副業で同人活動すると腹を括っている人」であるならば、新刊カードに振り回されるなと思う。
脳のリソースや、人とやりとりする時間をそこに割くべきではない。
割くべきは自分の原稿への時間だ。
もし、副業で同人活動している人が「〇〇〇さん、新刊カード集め手伝って!」と誰かから言われたのなら「私のカードはあげるよ好きにして」「集めたら無くしちゃいそうだから責任ある行動はできないよ、ごめんね」と言って回避するのが吉だと思う。
これはアンソロに誘われ断ることよりもハードルは低いと思うのだ。
今、もしこの記事を読んでいる人で新刊カードに纏わるいざこざに巻き込まれそうになっている人がいるのであれば、
「同人活動で貯金したいのなら新刊カードへの執着を止めよう。そしてカードを手放したのならばその行方はもう追うな」と伝えたい。
「えーでも別のジャンルで私の新刊カードが使われたらどうしよう」
「逆CPのプチに使われたら絶対に許せないよ」
そう思う人もいるかもしれない。
どのプチに使われてもいいじゃないか。
どうでもよい。
プチがあってもなくても、あなたのジャンル/CPへの愛は変わらないはずだし、総部数への影響も薄いからだ。
繰り返しになるが、新刊カードに惑わされて自分の原稿が進まないというのは本末転倒だ。
なんのために今原稿しているのかを、落ち着いて考えて欲しいと思った。
③読み手側になって解る優良アカウントと害になるアカウント
「自分では二次創作を一切しない好きなジャンル」を持つと解ること
活動している人達を客観的に見ていると新しい発見がある
最近、私YAYAは新しいジャンルにハマり、そのジャンル閲覧用のアカウントまでも新規で作成した。
そのハマり方は二次創作をするのではなく「公式のみを追ってひとりでキャッキャする」というスタンスである。
けれどもやはり「このジャンルではどんなサークル達が頑張っているのだろう」と気になってきたので、無作為に100~200程度のサークルや同士をフォローし日々タイムラインを眺めているわけだ。(リプのやりとりは誰ともしておらず、きっと私YAYAのアカウントは同人とは無縁なアカウントと思われていると感じる)
これがとても楽しい。
完全に自分の同人活動の息抜きである。
「え~そんなずっとタイムライン見てたら、自分もそのジャンルで二次創作したいって思ってこない?」
と聞かれそうだが、不思議と全くならない。
その理由はなんだろうかと自分自身の考察をしたが「このジャンルで本を出しても今のジャンルより売れるはずがない、お金の匂いがしない」「ぶっちゃけ二次創作よりも公式が一番面白いので公式のみを基本見ていたい」こんな思いがあるからだと思う。守銭奴根性である。
そして、そんな状態をしばらく続けて解ったことがあったので今回それを箇条書きにしたいと思う。
X運用をしていく上で、学びになることがいくつも発見/再確認できた。
【眺めていて心地の良いアカウントの例】
・完成度の低い落描きでも面白い内容で頻繁に投稿してくれる
毎日この人今日は何を描いてくれたのかな、とホーム画面を見に行くようになった。作画時間はおそらく1時間もかかっていない絵だと思うが、ネタと勢いがあればフォロワーはどんどん増える。絵を全部コラージュのようにまとめてWEB再録にして配布したらそこそこ捌けるだろうと感じた。
・同人活動はしていなくても公式からの情報を楽しそうに受け取っている
こっちまで楽しい気分にさせられるし、公式からの供給を楽しみに待っているのが自分だけではないと知れて嬉しくなった。公式への愛は連投ポストしていてもそこまで見ていて悪い気分にはならなかった。
・楽しそうなリプのやりとり
長すぎないリプのやりとりは見ていて微笑ましいと思った。リプのやり取りは双方のアカウントをフォローしているフォロワーにもかなり見えてくるものだと改めて思った。
・毎日同じ時間に少しだけタイムラインに現れ公式への愛を叫び去っていく
学校終わりなのか仕事終わりなのか家事が終わった時なのかはわからないが、毎日同じ時間にタイムラインに現れ2ポストくらい愛を叫んで消える人がいる。きっと日々の生活の息抜きタイミングでこのジャンルを追っているのかなと思った。好感を持てた。
・完成度の高い長編小説や数ページの漫画を頻繁にRPアピールしない
自分でRPするのは悪ではないが、何度も自RPすると「この人公式よりも自分を見て/自分の同人誌買ってアピールがすごいな」と思われかねない。完成度高めな二次創作は控えめなアピールでも充分伝わるしRPされていく。また、完成度が高ければフォロワーも離れないしリピーターも付くので本は売れていくはずだ。Xにpixivリンクを貼っておけば、そっちもチェックして貰えると思う。
【眺めていて気分が悪くなったアカウントの例】
・毒マロが来た事を逐一報告
とても良い絵を描く人だったのに毒マロを受け取ってしまった様子。恨みつらみを言うポストだらけになってしまった。気の毒とは思ったが、そのポストを見ているとこちらの気分まで落ち込むのでフォローを外しミュートしてしまった。
・職場であった嫌な事を細かく言う
「こんなことがあった!くそー!甘い物買って帰るぞー!」のようにポジティブ変換できるのなら問題なし。ただずっと同僚の悪口を事細かにポストしているアカウントは気分が悪くなったのでフォローを外してミュートした。言いたいことがあるなら同僚に直接言えよと思った。公式への萌え心の邪魔になった。
・公式キャラと三次元の有名人のコラ画像(フェイクを入れています)
やっちゃ駄目。同人知識以前のモラルの問題。フォローを外しミュートした。
・メンヘラアピール、持病アピール、笑えない自虐
意外にもフォロワー数は増える様子。だが同じような人達がどんどん集まっていくことがフォロワー一覧を見て解った。これもやはり見ているとこちらまでネガティブになることが多かったのでフォローを外しミュートしてしまった。こうして「エコーチェンバー」という状況が作られていくのであろうと目の当たりにした。
・商業作家が自分のオリジナルの宣伝も頻繁にしていく
賛否あると思うが、商業作家で二次創作同人誌も出すのであればアカウントは分けた方がいいと思った。そして商業の宣伝は専用アカウントでした方が好感が持てる。どんなに良い同人誌を出してくれても「自分の商業宣伝も兼ねてこのジャンルの二次創作してるのでは?」と邪推してしまう。だが、逆に商業作家アカウントがラフな二次創作(同人誌を出さない)をたまに投下するのは有りだと思った。これも匙加減だ。
以上、すでに解っていたことも多数あるが、
「自分のサークルアカウントでポストする時にもこれは気を付けよう」
「公式への愛を叫ぶポストは多少連投になってもぜんぜんOKだ」
「ネガティブはネガティブを引き寄せる」
「ネガティブに被弾すると自分自身の原稿速度が落ちる」
「どうしてもネガりたいなら面白可笑しくなるよう文面を工夫しよう」
「他人とのリプのやりとりも読み手にかなり読まれている」
これらは、サークル活動を一切しない視点から見て改めて感じたことである。
まさに「人の振り見て我が振り直せ」だ。
自分自身が活動しているジャンル/CPだと、どうしても主観でタイムラインを見がちだと思う。
多少ネガティブで愚痴っぽいアカウントの人でも「この人イベント開場では普通に良い人だったし」「この人本当は結構良い奴だって私知ってるもんね、このくらいの愚痴はぜんぜんOKだよ」と思うことがある。
だが、イベントに足を運ばない通販でのみ本を買う層や、同人誌はほぼ買わず公式のみを追う人達からしてみれば、X上で見かけるポストがそのサークル/アカウントの人間性になってしまう。当たり前のことであるが。
そういう意味でもX運用の仕方は同人活動をする上ではかなり重要、慎重に行うべきと再確認させられた。
どんなに良い本を出す人/アカウントでも普段のポストが悪意やネガティブだらけだと「この本欲しいけど、あの人のネガティブ発言を連想して思い出しちゃうんだよな…買うのやめとこ」となる。
逆に、自分の気に入ったXアカウントの人だと「え、この人初めて本出すって言ってる。本の出来はそこまで期待できないけど、この人のこと好きだから記念に1冊買ってみようかな」そんな気分にもなり得るのだ。
pixivのみで活動してる人にはこの③記事はあまり参考にはならなかったかもしれない。
だが大多数の人はpixivと一緒にXも使っているであろう前提で記事を書いてみた。
日々のX運用をしていく上で、良かったら参考にしてみてほしい。