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光が隠してしまうものがあるなら、意味もなく生まれた命などないと話すみたい。

“あれからぼくたちは 
何かを信じてこれたかな
夜空のむこうには 
明日がもう待っている”

廃れた商店街を歩いていると
聞こえてくるカラオケ。

“ぼく”ではなく”ぼくたちは”って言葉に
信じているものがあるよなぁ。と
そんな事を考えながら歩いた。

信じる。って
きっとそういう事を云う気がした。

疑うより先に信じているものを確かめていたい。
きっとそれは言葉じゃなく感覚の中にある。
そういうものを渡し合っていたい。

信じてる。と、言葉にする事は
愛している。と、いう言葉の響きに似ている。 

言葉が生まれたその真意から逸れずに
言葉を遣う事は思っているよりも難しいよなぁ。

そんな事を思いながら空を見上げる。
急に星を撮りたくなって夜空を彷徨う。

レンズの絞りを開放して
シャッタースピードを遅らせる。

8秒から10秒。

どこにピントがあっているのかわからない。
デタラメなままでシャッターを切る。

1、2、3と数えながら静寂が拡がる。


きっと光が隠してしまうものだってあるんだ。


それぞれ輝ける時があるなら
意味もなく生まれた命などないと話すみたい。

そんな事をぼんやりと考えた。 


“あれからぼくたちは、何かを信じてこれたかな
夜空のむこうには、もう明日が待っている”

最後まで読んでいただきありがとうございます。