浦沢直樹✖️西先生の回の慢勉 解釈

仕事の時の脳の働きは休んでいる時とは大きく異なります.今回2回目の慢勉の同じ動画を見返してみて、気づいたことを書いていこうと思います.
まず、浦沢先生の分析ノート.この中に、他の作家さんの動画をみて気づいたことをメモしてあります。まず、気づく、という部分に自分のやり方と比較して見えてくる違いがあります。今回、最初に西先生のペンの持ち方をノートから話題にだします。浦沢先生は筆圧が強く、しっかりと線を描かれる先生であることがわかります。それから、毛筆の持ち方、と言われます。ペンの持ち方の関して、そのほかに関しても漫画に関する原理を勉強されている先生なのだと思いました。漫画を長く描くこともすごいのですが、分析家の面を持ち合わせているのだと感じました。浦沢先生のすごいところは他の人のやり方を、作家自身がコンプレックスのように感じている部分も肯定的なものの言い方をされるので、丸ごと肯定しており、やり方に良いも悪いも本当はなくって、その人に合ったやり方があるだけなんだ、という距離感の作り方が秀逸です。

自分が映画を見たりテレビドラマをみる観客ではなく、比較し、分析し、違いが何か、自分とは違う作家とのやり方の違い、方法の違い、漫画の分析番組と言えます。
昔、手塚治虫先生の仕事部屋にカメラを設置し、先生の仕事中の様子を記録した動画があります。この現代版が慢勉だと感じています。
作家のドキュメンタリーに追加して、仕事中の生活の様子を記録し、見返し、浦沢先生と作家さん自身の二人で話をする。描いているジャンル・漫画の方法論・その人の成り立ちを交えながら、作家さんにそのことを説明してもらいながら、その人がどういう風に考えて描いているのか、頭の中を覗かせてくれているような番組で、これはすごい、と思いました。
仕事中に、“何か“対象に対して、もしくは行動の取り方に対して、など仕事の実務の方法を真剣に探しながら、こういう時はこう、といったパターンの研究をしつつ、自分のやり方を見つけていくのですが、“漫画“という“仕事“に対しての番組となっているのが面白いところで、これまでみたことのなかったところなのだと思います。他の職業でも同じ骨組みで分析し、大人が何をかんがえて、
社会の中の仕事、というものに取り組んでいるのかを知ることが、子供にとっても、学校以外の世界を知らない子供にも良いと感じました。仕事、という言葉と、大きな概要な知っていても、そこまで細かい取り組み方、頭の働かせ方を知る機会はほとんどないのではなないでしょうか。とてもいい番組です。


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