不動産管理会社の仕事って何?

川崎・横浜をメインに消防設備点検・工事を行う会社、長沢防災の吉川です。
私は2019年末まで10年間不動産管理会社に勤めていました。
不動産管理会社の成り立ち」について先般noteに書いたのですが、今回は実際に不動産管理会社に仕事を依頼するとしたら?という目線をご紹介したいと思います。

【もくじ】
・不動産(建物)を持つということ
・不動産の管理には資格は要らない?
・お任せになり過ぎず本当に必要なものを見極める

不動産(建物)を持つということ
不動産というと非常に多岐に渡りますが、今回思い浮かべていただく対象は事務所ビルであったり、商業施設であったり、共同住宅といった「建物」です。

この建物の管理を行う会社が不動産管理会社です。
建物を持つとどんな事が待っているか、事務所ビル(自社ビル系)を例に挙げてみたいと思います。

・事務室や会議室といった専用部から、給湯室やトイレといった共用部まで清掃を行わないといけない。
・給湯室やトイレへの給水に使われる受水槽などの水槽清掃、水質管理を行わないといけない。
・同じく排水に使われる配管や水槽の清掃を行わないといけない。
・電気設備が突然停電などを起こさぬよう定期的に点検を行わなければいけない。
・空調設備の衛生面維持のため定期的にフィルター清掃を行い、ドレン系統も詰まりによる漏水を防ぐため清掃を要する。
・消防設備については半年に1度点検をしなければいけない。
・規模によっては一年に1度防火対象物点検を行わなければならない。
・消防訓練、防災訓練を行わなければいけない。
・一部に飲食店等がテナントとして入居し特定建築物となっている場合、特定建築物調査、建築設備検査、防火設備検査、昇降機等検査を行わなければならない。
・各設備とも劣化に伴い修理、更新などを行わなければならない。(モノによっては社会的耐用年数の方が先に来る可能性も)

ざっと思いつく例を挙げるだけでも数多くの項目がありますが、この例のほとんどは定期的に対応するものなので、実は良い業者が出入りしているビルではさほど困りません。

むしろ困るのは、一番最後の項目「設備の劣化による対応」や、急な事故への対応です。

不動産を持つということは、上記全てを引き受けるという事になるのです。
この煩雑な仕事をまとめて管理するのが不動産管理会社です。

不動産の管理には資格は要らない?
先ほど挙げた例は不動産を多く持てば持つほど対応すべき事案が増加します。

自社ビルの場合、不動産管理を行うのは総務部の方だと思います。(規模によっては不動産管理専門の部署がある企業もありました)

総務部の方は不動産管理の仕事だけでなく、当然社内の他の仕事があります。他の仕事に支障が出るようになった時、初めて不動産管理会社を頼ろうという事になろうかと思います。
さてその不動産管理の仕事ですが、従事するにあたり法的な資格が必要な業務でしょうか?

答えは"No"、不要です。

消防設備点検や各種工事などを自社で行う場合には消防設備士や施工管理技士などの資格者が必要ですが、それ以外の場合で資格を求められることはありません。

マンション管理士という国家資格もありますが、資格がなければ業務に従事できないという訳ではありません。

そのため不動産管理会社の担当者は、専門分野が人によって異なることがままあります。仕事の相談や依頼をする時は、予め担当者の専門性を把握しておくことをおすすめします。
(不動産管理会社に限った話ではないですが…)

お任せになり過ぎず本当に必要なものを見極める
以上のように、不動産管理会社の仕事は

・建物が相手
・建物に関わる多くの業務をまとめて管理する
・特定の資格を必要としない

という具合にまとめられます。

そのため私は、不動産管理会社を必要とするお客様は以下の項目に当てはまると考えています。
(もし不動産管理会社のご利用を検討している方がいましたらチェックリスト的にお使いください)

①建物を多く所有している
②所有する建物の規模が大きい
③所有する建物が遠方にある
④各種業務の委託先がいない
⑤所有者が忙しく対応できない
⑥第三者の協力がある方が安心
⑦不動産管理に手間をかけたくない

一つでも当てはまる項目がある時は、不動産管理会社に委託するメリットがあります。
当てはまる項目がない場合、または⑤〜⑦に該当する場合は、仕組みづくりができれば不動産管理会社に頼らずとも管理ができるかもしれません。

長沢防災では消防設備点検・工事だけでなく、現状の管理体制の見直しや、新規に管理を検討したいといったご相談も承ることができます。
このテキストを見てご興味を持っていただけましたら、ぜひご相談ください!

【長沢防災ホームページ】
https://nagasawabousai.com

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