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少子化の原因と対策は、経済や政策よりも文化と個人の価値観が大切

(3/4) 誤字脱字等の修正、スクールカーストの呪い、中高時代の恋愛支援は日本の恋愛結婚を改革する、を追加しました。



日本人の28%が65歳以上で、この割合は世界ダントツです。
日本は高齢化だけではありません。

日本の少子化はとどまる所を知らず、
2023年に産まれた子供の数は過去最少の75.8万人でした。
婚姻数は48万9281組で、第二次世界大戦後最小の婚姻数です。

世の中の少子化や婚姻数の低下等に関する記事には違和感を覚えます。
経済や政策よりも個人の思想のほうが出産に影響を与えます

そもそも、子供をもつ意思決定は個人の気持ちによります。

NIRA総合研究開発機構の鈴木壮介研究員は「低所得者支援や教育格差の是正を」と少子化の対策を述べております。

しかし、日本と同じく少子化に悩むシンガポール政府のリー・クアンユーは、「人口調整を試みて、高学歴の女性が今より多くの子供を持つように意思が代表されるようにしなければならなず、政府ができることはただ若い人たちを助けたり負担を軽くすることだけです。」と述べています。【1】
シンガポール政府は高学歴層にも出産を奨励していますが、少子化は止まっていません。政府発表によると合計特殊出生率は1.1です。
少子化対策は政府だけができることには限界があり、シンガポールのどの政策も失敗に終わっています。

少子化の原因は単純なものではなく、少子化の原因はもっと複雑です
その原因の中には、”見えない宗教”と文化、現代的な恋愛と交際、があります。ナンパ師という立場だからこそ語れるものがあり、
恋愛、交際、性行為、婚活、アプリ、男女の出会い、第一線の現場感覚があると思います。
とあるナンパ師が日本の恋愛や結婚等男女関係の現場感覚を踏まえて、少子化の原因と対策について考察しました。

ぜひ、みなさんが少子化について考えるきっかけの記事になれば幸いです。

なお、本記事の執筆にあたり、公的機関で公表されているデータの他に、次の書籍及びデータを出典に用いています。孫引きしてます。許してね。(*コレ読んで少子化note書こうと思い立った。)
人口は未来を語る──「10の数字」で知る経済、少子化、環境問題』(原題 TOMORROW'S PEOPLE: The Future of Humanity in Ten Numbers)【1】

少子化の原因はもっと複雑


前述のように、結婚をしてない原因についての調査や記事をみかけます。
少子化の原因はもっと複雑です。

少子化の原因は様々なものがあります。
性交渉未経験者の増加、婚外子を持たない文化、女性の社会進出、教育の機会、子供への集中投資、個人主義の浸透、仕事と家庭の両立を前提としていない仕事の多さ、伝統的文化の影響、子供の経済負担、若い世代の経済不安、終身雇用の崩壊、お見合い制度の衰退、未婚晩婚の価値観の変化、価値観の多様化、地域過疎と都市の偏在化、気候変動やパンデミック、移民、様々な要因が組み合わさり、それぞれが連動し、決して少子化の原因は単純ではありません。

未婚化や晩婚化が進んでいるにも関わらず、政府の今までの少子化対策は、出産奨励金や保育費の支援、児童手当の導入や教育インフラの構築など主に子育て世帯に対する所得支援政策に偏っています。

つまり、
政府の対策は子供を産んでからの世代に対する政策で、これから恋愛や結婚をしようとする世代へ政策ではありません。

確かに、子供を検討している人達に対して、子供を産むことを後押しする一助にはなるでしょう。
しかし、日本では異性間性交渉の経験がない人の割合が4人に1人を超えてきています。恋人が居なかったり、交際経験が無かったりするわけです。子供を産むことを検討するどころか、婚姻関係となる前の段階が無いのですから、政府の政策はことごとく失敗に終わっています。
政策が失敗に終わっているのに、同じ所得支援を主軸にした政策を打ち出しています。これでは日本は変わりません。

確かに、政治家の動きもよくわかります。
何を成し遂げるか、役に立つか、国のために、というより、
「いったいこれで何の組織票がとれるのか」
ということを常に考えていて、次の選挙の生き残りのために必死で、国の未来まで考えることが難しくなっています。

コロナ禍時代に、旅行支援を主軸にした政策が打ち出されました。
みなさん不思議だった方もいるのではないでしょうか。
その動きで何の票がとれるかを考えれば済む話なのです。
旅行関係や関連団体の組織票がとれるというだけの単純なお話です。

世代間の人口格差がある少子高齢化社会で高齢者層の票をとれば勝ちですから、高齢者層の票を集めることは高齢者層を有利にし、若い世代を不利にしていきます。若い世代への施策の中でも、子育て世代への施策は、恋愛や男女関係の支援より票を取りやすいのです。

しかし、婚姻数が減り性交渉経験が減り交際経験が減っているわけですから、恋愛という大元を対策する必要があります。
政府が出来る対策は補助的になりがちですから、日本の未来や、少子化を食い止める対策をしていかなければなりません。

そこまで大げさに考えなくても、みなさんが子供を持ち、みなさんの子供が大人になった後、子供の家庭の世代ですらも日本の社会は危ないのです。

日本の調査によると、標本や調査の仕方によっても差はありますが、おおまかにみると、「結婚を希望しているのに自分の意思に反し、結婚にたどり着けない20代30代の男女」がいます。1980年代では結婚を望む独身男女の9割ほどは結婚できていましたが、現代では結婚を望んでる人の中で結婚にたどり着く人は4割ほどになっています。(出生動向基本調査の結婚したい人数、人口動態調査の初婚数との比較)

日本では、お見合い制度や職場紹介制度から、恋愛制度に移り変わっています。恋愛を望まなければ、結婚にたどり着かない確率は非常に高いと感じています。お見合い制度が廃れた今、結婚の前段階である、性行為、交際経験、恋愛、男女関係の価値観や環境が改善されることは少子化の対策への貢献度が高くなる結果に繋がっていくでしょう。

婚活があるじゃないかと思った方もいるかもしれません。
婚活という制度は、お見合い制度よりも稚拙な部分があります。
お見合いは、両家の両親や祖父母、兄弟などが一同に会して家と家で話し合う要素が強く、一家一族を大事にする家族主義の文化において、ある意味では理にかなっていました。

しかし婚活と言われるものは様々な種類があり、出来損ないのマッチングアプリと化していたり、合コンの劣化バージョンだったりします。
なにより、現代の日本における婚活とは、
余るべくして余って結婚できなかった男女がたどり着く最終処分場」であることがほとんどで、要は、参加している男女の見た目や性格がどうにもならないのです。

婚活という手法の内容自体も変えていかなければならないでしょう。お見合い制度にとってかわるほど相手方の人間性や社会的背景に信頼がおけるのであればよかったのですが、現代では民間業者の収入源となっているだけの最終処分場と化していて、日本の文化にとっても失敗といえます。すなわち、もはや現代では恋愛制度を利用する他無いのです。

性行為の減少と交際経験の減少


性行為の減少や交際経験の減少についてみていきましょう。
もちろん、性行為の減少が合計特殊出生率(ひとりが生涯に産む子供の数)の減少に直接結びつくとは限らないのですが、少子化の原因という性質上、出産は性行為によるものですから、当然に考える必要があります。

アメリカでは#metoo運動の影響で、「交際をリスクと見ていた」時代の存在や女性の社会進出やSNS等娯楽の発達など、様々な原因を学者が考えていますが、性行為回数がその前の世代の半分になりました。【1】

アメリカの例でみると、#metoo運動の影響が大きいように思います。要は、交際や性交渉は冤罪を招くためリスクとみなし、性行為を避けたということです。

日本でも、交際や性交渉をリスクとみる動きが急速に高まっていると感じています。松本人志の騒動、サッカー選手の騒動、町長の騒動、刑法が改正されたばかりですから、マスコミが取り上げやすいというのもあります。マスコミが取り上げる影響は大きく、性交渉をリスクとみる人の数を拡大します。

確かに、事実、わいせつ行為や不同意の性交があったのであれば、取り上げるべきでしょう。
しかし、問題にしているのは、女の子側もノリノリで性行為を楽しんだ後、時が経ってからやっぱり無理に性行為をやられた、と言い出すケースを男性は恐れているように思います

ナンパ師の私が見聞きする話でも、
「本命の彼氏に男遊びがバレたから、無理やりされたことにした」
「そんなに酔ってなかったけど、旦那にクラブで男遊びしてたのがバレたから、泥酔してたと言い訳した」
などのケースがあります。

ちなみに、このように後出しで捏造するケースを聞く個人経験の回数は刑法改正前から変わっていません。

ですが、日本版metoo(或いはその前段階)といってもいい状況で、これでは日本もアメリカのように、騒動前に比べると性行為の回数が前の半分という事態になりかねないように思います。イメージが個人に与える影響は政策より大きいのです。

日本のような集団主義を中心とする文化では、特に周り全体の圧力からイメージを個人が過敏に受け取る例は幾多の場所でみかけます。

「個人情報保護法案」は2017年の5月以前では、
5000人以下の個人の情報を取り扱うビジネスでは対象外でした。
つまり、大人数の個人情報を取り扱う会社は個人情報を保護しなければならないという法律でした。

しかし、施行されてから、誰かと日常的に話す時ですら、「個人情報だしー、教えるのやだ」と拒否されることが増えました。
個人情報保護とはあくまで大人数の個人情報を取り扱う会社等についてのお話だったのにも関わらず、「個人情報だし大丈夫?」と知り合いに話す時の秘密主義のような意味で使われるケースも見受けられました。

一般の人は、法案の詳しい中身など知る由もないのです。
ただ個人情報保護という名前だけが独り歩きをしてしまいました。マスコミやSNSなどによるイメージが個人に与える影響というのは大きいのです。

松本人志の報道、サッカーの伊東純也選手の報道、群馬県草津町の黒岩信忠町長の報道などで、2023年から2024年にかけた報道のイメージが性交渉や交際といった男女関係に与える影響はこれからでてくるのは間違いありません。

性交渉をする男女や交際経験を増やすためには、
このイメージの払拭をすることが、2024年の少子化対策では特に有効でしょう。

日本政府の急務であるといえます。
日本の男女の性交渉は、明示的な同意を取るより、黙示の行動や表情による同意であることが多く、例えば身体の動きや表情による女性の同意を見抜く技術はよほど性行為の経験が多い男性でなければ困難です。
日本人の伝統的な「わび・さび」「恥じらい」「遠回しな日本語独自の表現」といった文化と不同意性交罪という名前のイメージとの相性が悪いのです。

名前が強姦罪、強制性交罪、不同意性交罪とうつってきていますが、
通常の類型の構成要件該当性は、現代でも昔から変化していないのです。
構成要件とは、どういう行為をしたら犯罪となるか、いわばカタログリストのようなものです。
そのカタログの条件リストに当てはまった時に犯罪とされます。

通常の類型では、無理やり性行為をしたら、不同意性交罪とされるだけで、取り扱いは昔からずっと変わっていません。大量にお酒を飲ませて飲酒酩酊状態で性行為を行う場合などにおいても、実務的な取り扱いは昔から変わっていません。

しかし、政府広報やマスコミ等による報道やイメージが悪く、先の例であげた個人情報保護の誤解のように、一般の人は不同意性交罪の専門的な内容まで知る由もありません。

しかも、名前のイメージからくる誤解に加えて、不同意性交罪の冤罪が疑われる報道やSNS上でネットスラングで言われれる「女さん二毛作」(*性行為前後でお金を男性から貰った上、法的手続きや報道等でやはり無理やりされたと再度お金を男性から貰うことを狙うケースが増えたことによるネットスラング)がもたらす男女の性行為のイメージの悪化は食い止めるべきです。日本の少子化対策の急務として若い世代が交際や性交渉をリスクとみなす日本版metoo現象を、いいイメージ戦略で変えていくべきです。イメージや文化や社会の価値観が個人に与える影響は大きいということです。

日本の文化の世代差が個人の出産に影響する

一般的に、婚外子を許さない文化(結婚してから子供を産む、または子供を産んだら結婚をする)の国では、当然ですが婚外子の数が著しく低いです。日本と同じく少子化に苦しむ韓国の出生率は0.72で過去最低となりました。韓国の原因も複雑ですが、ひとつに、韓国も日本と同じく婚外子を許さない文化であるということです。

婚外子を認める文化と価値観になっていくと出生率があがるケースが多いことが知られています。【1】

伝統的なタブーが薄れて、結婚しないまま母親になる女性が増えると、出生率が上がりはじめるという点は注目に値する。たとえばハンガリーでは出生率が緩やかに上がりはじめているが、その上昇分のほぼ半分を婚外出生が占めている。どうやら出生率を上げるには、政策よりも、伝統的規範の切り崩しのほうが効果があるようだ。ハンガリー政府は第三子の出産奨励策に重点を置いてきたが、少しずつとはいえ出生率が上がってきたのはこの政策の成果ではなく婚外出生を中心に第一子または第二子を出産する女性が増えたことによるものだと考えられる

人口は未来を語る──「10の数字」で知る経済、少子化、環境問題』(原題 TOMORROW'S PEOPLE: The Future of Humanity in Ten Numbers)

単純な少子化対策ですが、「結婚せずとも子供を産もう!」という文化に日本が変わっていけば子供の数は幾らか増えるでしょう。
婚外子を認める社会の価値観になっていけば変わっていきます。

事実、結婚した後に子供を産むべきという日本の伝統的な価値観は、
「できちゃった婚」「授かり婚」を許す世代に移り変わりつつあります。

日本の婚前交渉についても、
昭和時代と比べると、社会的なイメージは婚前交渉を許すように移り変わりつつあります。令和の現代では、婚前交渉は普通であるという社会の価値観があるように思います。

文化が個人の価値観に影響を及ぼすわけですが、
日本の少子化の原因のひとつには、
家族主義の衰退と個人主義の台頭があると考えています。

家族主義とは、たとえば徳川家、○○家という一家一族が大事という文化です。この家族主義は加速的に衰退していっています。
一家一族のためにという想いや出産、結婚の動機は薄れつつあります。
この日本が長年価値を作ってきた一家のためにという想いが子孫繁栄を願い結婚を後押ししていました。

ブルックリンのウィリアムズバーグやバラパークには数万人規模のハレーディームのコミュニティが複数あり、その家族規模は世界でもっとも出生率の高い国々の家族と変わらない。人口は急増していて、今のところその勢いが鈍る気配はなく、当然のことながらコミュニティは新たな住宅を求め、居住域を広げつつある。 (中略)またアメリカと同じようにイスラエルでも、信心深いかどうかとは別の問題として、政治的に保守的な集団のほうが子供の数が多い

人口は未来を語る──「10の数字」で知る経済、少子化、環境問題』(原題 TOMORROW'S PEOPLE: The Future of Humanity in Ten Numbers)

世界の国や州の子供の数をみていくと、保守的な集団のほうが子供の数が多くなる傾向にあります。日本の保守的な価値観である家族主義を大切にする集団は子供を作ろうと願うでしょう。

家族主義が少子化を止める効果は他にもあり、
日本で祖父母や親戚と共に一軒家に住む家族は少なくなりつつあり、今では核家族が多くなってきています。夫婦と子供だけで暮らしている家庭が増えたのです。
また、1998年までは、定年年齢は55歳でした。55歳から60歳に引き上げがされます。そして現代では65歳定年となっています。

今より前の時代では、出産をし、夫婦が働いていても、祖父母が一緒に住んでいますから、子育ては祖父母が補助することができていました。ところが核家族化が進むと、祖父母は同居していませんから、子育てを補助することができません。また、祖父母親戚と同居していても、定年年齢が55歳から65歳に引き上げられていることから祖父母も働きに出ているのです。

特に女性が個人のキャリアプランを大切にし、社会進出が囁かれている現代と、この祖父母との同居をしていた文化は、子供を産むことを自分の時間を奪うデメリットもあると捉える価値観がある人と、本来、非常に相性がよいはずなのです。

しかし、一家一族を大切に思う家族主義の衰退と定年の引き上げ等の事情が組み合わさることで、出産子育てとの相性が悪くなったのです。それでも、出産の高齢化と共に、祖父母が子育てを補助できる機会もふえることから、家族主義を復活させていくことは少子化の対策に繋がるでしょう。

日本の伝統的文化の世代差は少子化と無関係ではありません。

政策や経済より個人の価値観こそが出産に影響する


恋愛ドラマやスポーツなどのテレビ等のメディアは出産に影響します。
社会現象となった人気ドラマ「silent」が名づけにも影響!W杯得点選手の名前が人気1位に!(株式会社ベビーカレンダー2022年赤ちゃんの名前ランキング)
新生児の名前ランキングでは、人気ドラマの女の子の名前「紬」が1位となり、サッカー選手の名前「碧」が1位となっています。

確かに、別に名前は出産に関係ないんじゃないかと思った方もいるかもしれません。しかし、テレビや流行が個人の価値観を変え、出産に影響することが知られています

出生率低下の原因としてよく挙げられるもののひとつにテレビがあり、実際、テレビの登場とともに性交頻度がやや低下したことがわかっている。だがテレビが出生率低下に結びつくのは、単に人々の気をそらして子作りの時間を奪うからではない。ブラジルのある研究では、人気のドラマの世界が人々の憧れの的となったことが出生率を低下させていたとわかった。高級マンション、スマートカー、おしゃれな服などが小家族のライフスタイルを美化し、それを観た人々の子供の数が減っていたのだ。

人口は未来を語る──「10の数字」で知る経済、少子化、環境問題』(原題 TOMORROW'S PEOPLE: The Future of Humanity in Ten Numbers)


恋愛や結婚のイメージは、個人の恋愛や出産の価値観を大きく変えます。近年の少子化や婚姻数の低下に関するニュースや記事は、経済面や個人主義からメリットデメリットを分析する少子化の原因についての報道が多く、経済面などに偏った少子化に関する記事により結婚適齢期である世代に恋愛や結婚のイメージを悪くしており、その記事自体が少子化の原因となっていると感じています。


中高時代の恋愛を変える少子化対策


個人の価値観が恋愛や出産、結婚に及ぼす影響があることから、私が是非推したい少子化対策は、中高時代の恋愛を変える方策です。

現代では、高校を卒業した女の子が、
Tinderというマッチングアプリをいれ、学校コミュニティにおいて果たせなかった初体験を済ませるといった事象が加速していると、局所的ににしろ、感じています。

Tinderとは、いわば「ヤリモクアプリ」と呼ばれるもので、男女の写真で好みがマッチしてメッセージをし、実際に会う約束をしたあと、男も、女も、ただ一夜の性行為の目的のためだけに会います。風俗営業規制も何もない、男女が性欲解消のために使う場合が多いアプリです。

ヤリモクアプリTinderに限りませんが、他の男女が出会うことを目的としたアプリ等の場合、男は見た目が男の中の上位5%の男が、主に女の子に出会うことができる傾向にあります。そのため、女の子は格上のイケメンと釣り合う女だと勘違いをしていくことが多いと感じます。

その結果、男女関係において横柄な性格になっていき、アラサーとなり、そろそろ30前に結婚を考えようと、男女交際をしようとした結果、婚活などを経て、本来の自分の性的魅力と釣り合う男を受け入れることができず、結婚を逃してしまうのです。

このような現象は何もTinderやマッチングアプリに限りません。SNSやネット全盛時代では、コロナ禍において外に出ることができず、SNSで芸能人に代表されるようなイケメンだけを見続けた結果、非現実的な見た目のレベルの異性にのみ興味の対象がうつります。

見た目だけを要求する度合いは最前線に居るナンパ師の私でも過敏に感じるようになりました。見た目がそこそこの男に興味が出る女の子が減ってしまい、上位の芸能人級のイケメン以外と恋愛する気がなくなった結果、婚活市場にまでたどり着き、自分と見合うレベルの男を受け入れることができずに結婚を逃してしまいます。

偏った見方に思えるかもしれませんが、出会いの現場の最前線にいると、個人の恋愛に対する価値観において異性の見た目を要求する度合いが確実に、急速に上がっていると感じております。

他にも、中高時代のスクールカーストの呪いというスラングがあります。中高時代の意識がずっと大人になってもついてくるというもので、スクールカーストにおいて、上だったか真ん中だったか下だったかという位置づけは大人になってもあまり変わらない呪いとなる事象です。

確かに、陰キャ陽キャと呼ばれたり、勝ち組負け組、学校の1軍2軍と呼ばれたり、中高時代の思い出や、中高時代の人格形成が成人以降も続くというスクールカーストの文化は特に改善の必要があると感じています。政府による中高時代の恋愛支援または他校同士が出会いやすくする強制的なイベントの実施などで少しずつでも変えていかなければなりません。

お見合い制度や職場紹介制度の崩壊や家族主義の崩壊は、結婚適齢期の世代に対して恋愛による結婚しか選択肢がなくなってしまう結果となっています。スクールカーストの呪いと中高時代の恋愛支援だけで日本の少子化は改善されると感じています。

青春時代の思春期をすごす中高時代は、恋愛や男女関係の意識を生涯に置いて固めていきます。一度中高時代に、恋愛弱者や普通の恋愛経験程度であった場合に、その意識付けから来る立ち位置から抜けることは日本において極めて困難です。子育て世代への単なる所得支援政策よりも、日本の恋愛の文化を男女が恋愛しやすいように中高生世代を恋愛支援するべきなのです。

中高時代の恋愛支援や男女の出会いを支援することは、日本の恋愛結婚そのものを変えます。

SNS全盛時代において、学歴の自慢、年収の自慢、ブランド品の自慢、整形した自分の見た目の自慢、パートナーの見た目の自慢、ぜいたくな暮らしをする夫婦や家庭の自慢、タワマンや高級車など、自己アピールを見かけない日はありません。

どんな勝ち組恋愛をしても、勝ち組結婚をしても、彼らの中は競争でいっぱいです。どのような分野であっても、上には上が居るもので、幸せにはなれないものです。

しかし、
地元の高校で出会い、高校の同級生同士で結婚し、
瀬戸内海が見える家で二人の子供を育てて、
競争を知ること無く穏やかに過ごす。

こんな夫婦を勝ち組自慢の人の誰もが羨ましく思うのです。
そこにはSNS全盛時代、ルッキズム全盛時代の価値観はありません。

普通の独身の人達でも、そんな夫婦を見た時、高校の同級生や同世代は、自分も恋愛や結婚を考える価値観へと変わっていくと思っています。

社会文化や個人の価値観は政策や経済よりも出産や結婚に影響を及ぼします。
地元の高校で出会い、高校生の同級生同士で結婚し、世間の勝ち組マウントやルッキズムを知ることなく、瀬戸内海が見える家で穏やかに過ごすようなイメージのドラマを歴史的に大ヒットさせてほしいです。

日本版metooや不同意性交罪などのイメージを変えたり、単に経済や個人主義だけを原因としない少子化対策の記事報道を増やしたり、家族観などの個人の価値観を変える対策を望みます。

成人してからもスクールカーストの呪いに負けないように、中高の他校同士で知り合いができるイベントや政府の政策を沢山実施したり、文理選択制度の廃止と男子校女子校の共学化による男女の偏在化の解消をしたり、子育て世代への経済政策だけではなく、決して稚拙な婚活制度では無い、このような中高時代からの恋愛支援にも目を向けた制度改革を行うといった恋愛や男女関係についての対策を行うなど、少子化の対策は多方面からなされるべきです。この記事を読んだみなさんにも、一度少子化について考えてもらえれば幸いです。


ぜひ感想を引用リツしていただけたら嬉しいです。

他にも、
ナンパ、恋愛、男女関係などの記事を書いています。

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