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【天狼院書店初心者短編2020年夏休み特講受講者向け】②謎をばらまくといいという話

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【注意】
 こちらのエントリは、天狼院書店さんで開催中の「短編小説100枚を二ヶ月で書いてみる」講座参加者の方向けのエッセイです。参加していない皆様にもなにがしかに気づきがあるかもしれませんが、このエッセイは基本的に「初心者の方が小説を書き切る」という目的設定をした講座に向けたものでありますので、中級者、上級者の方がご覧の際にはそうした点をご注意の上ご覧ください。
【注意ここまで】

 はい、講座を受けてくださっている皆様、お疲れ様です。
 今日も小説TIPS、投下しますよー。

 ストーリーの作り方、つまりプロット(設計図)を作る段階でのお話となりますが、その際に意識してほしいのは、「謎」をちりばめるといいよ、ということです。
 えっ、自分が書きたいのはミステリじゃないんですけど! そんな声も聞こえてきそうですが、どんな小説も、「謎」は大事です。
 皆さん、お手元にある小説を読んでみてください。するとご理解いただけることでしょうが、最初から情報がすべて開示されていませんよね? これはミステリだけじゃなく、どのジャンルでもそうです。
 最序盤から主人公のキャラクター性がすべて説明されていたり、事件の内容がすべて明かされている小説なんてありえません。お話が進行するにしたがって、登場人物の複雑な横顔は明らかになっていきますし、事件の全貌も少しずつ明らかになっていきますよね。
 裏を返すと、序盤に何でもかんでも説明しないほうがいいということです。
 つい、小説を書いていると序盤に主人公のことを山ほど書きたくなりますし、最初はそういうプロットを書いてしまうかもしれません。でも、違うんです。小説は、様々な情報の全体像をどこかで明らかにする必要はあるのですが、できる限り引っ張ってやるといい感じになっていきます。

 「なぜこんなことに? → 実はこういう理由でした」 というサイクルは、小説を読む人にとっても楽しさがありますが、書く側にとっても楽しさがあります。「こういう裏があるからこいつはこんな行動をしているんだけどうふふふふ」と、さながら落とし穴を掘っているときのようなわくわく感があるのです。というわけで、プロット段階からしっかり「謎」をどうちりばめるか考えてやると、うまく行くんじゃないかと思います。

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