「奇説無惨絵条々」(文藝春秋)はこんなお話①
WEB新連載の「桔梗の人」よろしくお願いいたします! と共に、2019年2月新刊の「奇説無惨絵条々」(文藝春秋)と文庫化「曽呂利」(実業之日本社)もよろしくお願いいたします。
さて、ここのところ「曽呂利」の話ばかりしていたので、2019年最初の単行本である「奇説無惨絵条々」(文藝春秋)の話もちろちろしていこうと思います。
とはいっても、まだ公式がそんなに動いていないので、わたしの側から説明できることは案外少ないんですよ。
とはいっても、すこーしずつわたしも呟いておりまして……。
というわけで、ここから判断できることは……。
①短編集である
②書き下ろし部分が存在し、その部分の主人公が「おもちゃ絵芳藤」にも登場した落合芳幾(幾次郎)であること
③ちょっとメタっぽい話?
となろうと思います。
これだけじゃ訳が分からないので、公開されている範囲でご説明します。
「奇説無惨絵条々」は短編集です。短編についてはすべてオール讀物さんに掲載されました。
「江戸の闇・江戸の事件」を裏テーマにしていたので、本短編はすべて江戸時代に起こった事件がモチーフです。
江戸時代において唯一島抜けに成功した女性を主人公にした「だらだら祭の頃に」、奇行で知られる雲州の前藩主松平宗衍の彷徨を描いた「雲州下屋敷の幽霊」、己の夫を殺そうとしたというかどで捕まり処刑された白子屋お熊の闇に迫る同心を描いた「女の顏」、街道筋をさまよう人斬りとさる殿様を殺さんとする猟師の数奇な関係を描いた「落合宿の仇討」、吉原百人斬りをモチーフにして描き出したもう一つの”百人斬り譚”「夢の浮橋」の五篇です。
当然谷津の仕事なので、知られた筋を追うことはしてませんよ。
また、この五篇がかなりじゃじゃ馬でかなり印象が違うので、書下ろしで統一感を図ろうとしております。どうやって短編を一つの本として綴じ直すのか。そのあたりは本を開いていただいてのお楽しみです。一つ言えるのは、絵師の落合芳幾が主人公です。おっと、正確には絵師というよりも……、いえなんでもありません。
というわけで、「曽呂利」はもちろんのこと、「奇説無惨絵条々」も何卒よろしくお願いいたします!
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